先生の名前は倉橋のぞみ。県立山の中工業高校の英語教師。彼女は今年、都会の大学を卒業して俺たちの学校に赴任してきたんだ。
先生は美人ですぐに俺たちのマドンナになってしまったけど、何か秘密を持っているみたいな神秘的な魅力も持っているんだ。
言葉ではうまく言えないけど、なにか、こう、俺たちには持っていない、超能力みたいなやつかな?
おなじクラスのゴトウがついに彼女の秘密を見たらしいんだ。みんな見て聞いてビックリするなよ!
そういえば、先生はものすごく、耳がよかったんだよな。俺たちが先生の噂をしていると、すぐ見つけるんだ。
この前は先生は校門の前にいて、おれたちは教室の中にいたのに。あんなに遠く離れているのになぁ。絶対聞こえるはずがないのに、先生はおれたちの会話が全部聞こえていたんだ。
クラスのみんなが言っていたよ「のぞみ先生って、バイオニック・ジェミーみたい」って。
となりのクラスが、のぞみ先生の引率で学校の近くの工業団地に課外授業に行ったとき、車が先生に向って突っ込んできたんだ。先生はその車のボンネットを押さえて止めてしまったんだ。その車のボンネットは先生の怪力で潰れてしまったんだ。ちょうど、そのシーンを友達のゴトウが写していたんだ。
「うわぁ!先生に車が突っ込んで行くぅ!」
「ちょっと、危ないじゃない!」
「先生!だいじょうぶ?あ、車のボンネット!」
「だいじょうぶよ。先生がちょっと力を出せば、こんなものよ」
ゴトウのやつ「この前の勇姿をを先生に見せてあげるんだ!」って張り切っていたんだけど、そのときにとんでもないものを見てしまったらしい…

「のぞみ先生、このまえの課外授業のときの写真ができたんですけど…」
「え、このまえの写真?見せて
」「これですけど」
「あぁ、工業団地の写真ね」
「先生…」
「どうしたの?ゴトウくん。なんか聞きたいことでもあるの?」
「先生って、やっぱり地球人じゃないですよね?どこか遠い星からやってきた、スーパーウーマンなんでしょ?」
「ちょっと、ゴトウくん、やぶから棒に、なにを言っているの?熱でもあるんじゃない?だいじょうぶ?」
「だって、先生の耳って僕たちが教室の中で話してることも、校門に前で聞こえるほど地獄耳だし、このまえの課外授業のときだって、車を止めちゃったでしょ?あんなこと普通の人間にはできませんよ。先生、本当のこと教えてください。」
「うふふふ、しょうがないわねぇ。じゃあ、ゴトウくんだけの秘密よ」
「先生、親友のカザシモだけには、教えてもいいですか?ヤツとは、先生の秘密がわかったら、おたがいに教えるって約束をしているんです…」
「カザシモくんかぁ…。まぁいっか。彼なら約束を守るコだしね。だったら、早く呼んできたら?」
「うわぁ、先生ありがとう」
…というわけで、先生の秘密がいま、俺とゴトウにだけ、公開されことになったんだ。
「さあ、カザシモくん、ゴトウくんいくわよ!」
先生は、そう叫ぶと腰の前に手を組み、目を閉じた。
すると、先生が光の球に包まれていった。
「うわぁっ!先生の身体が光の球の中に包まれていく!」
俺とゴトウは思わず声を出していた。
すると、閃光の中からスーパーウーマンに変身した、のぞみ先生の姿が…

「あぁ!光の中から先生が!変身している!」
スーパーウーマンに変身したのぞみ先生は気のせいか一回り身体が大きくなったように見えた。
「どう?これで、いいかしら?」
「あ、やっぱり先生ってスーパーウーマンだったんだ…。先生の脚、すごくキレイだなぁ…
」おれは、思わずつぶやいてしまった。
「カザシモくん、なに言っているの?エッチ!」
その横でゴトウは、先生にいろいろと質問をしていた。得意の質問攻めである。
「先生、やっぱりスーパーマンみたいに、弾丸よりも速く走れるんですか?」
「うふふふ。始まった、始まった。ゴトウくんの質問攻めね。そうよ。もちろんよ。その気になれば光よりも速くだって走れるわ
」「じゃあ、都会のビルもひとっとびで飛び越えることができるんでしょ?」
「うふふふ。もちろんよ」
「じゃあ、スーパーマンみたいに、鋼鉄をグニャグニャに曲げることも、できますよね」
すると、のぞみ先生はすこし顔を赤らめて、はずかしそうに…
「もちろんよ。でも、私の秘密を知らない人は、女だてらに…なんて思うでしょうね
」そういいながらスーパーウーマンに変身したのぞみ先生はどこか遠くの方をみつめていた。
「大変、飛行機がダッチロールしてる
あたし、行くからね
」先生はそういいながら、校舎の窓から飛び出して行った。あっという間にスーパーウーマン先生の姿は見えなくなった。
-おわり-
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