今回は、
マンツーマン指導へのよくある誤解について書きます。
そう思われている保護者の方もいますが、
なかなかそうはいかないのです。
例えば、集団塾ではいつも例題1から例題6まで解説と類題演習があって時間があれば発展例題にも進む、という場合を想定します。
以下、偏差値底辺帯の子どもがマンツーマン指導で同じ教材を進めたときの1例です。
例題2でつまずきじっくり解説が必要となる。実はこの単元以前の割合の換算が全くわかっていないことが判明するとそこも教えなければならい。割合の換算を復習、練習して定着を確認して、さぁ、もう一度例題2を考えてみよう。すごい!わかったじゃん!
念のため似た問題を1人でやってみよう。1人でできたら例題3に進もうね。
…あれ?ここはこうだったよね。まずはこの考え方から始めたよね?あ、計算間違えてるよ。
etc
やっと解けた!例題2、もうこれで大丈夫かな?
さぁ例題3もいってみよう❗️…と思ったらもう授業時間も残り少ない。。急ぎ足で進めば例題3も間に合う…!と先を急ぐも、生徒はもう頭を使い切って疲弊している。
問題数でいうと集団塾の3分の1も進まないこともあります。
「マンツーマンならわかりやすくて集団塾より速く進む‼️」
これに該当するのは集団塾ので習うことの半分以上を理解できている子どもです。
集団塾でついていけない偏差値底辺帯の子どもたち。彼らがついていけないのは集団指導だからという理由だけではありません。
集団塾のテキスト(=受験算数)を受け入れるだけの基礎が身についていないから、という側面もあります。
内容的に無理があるので指導スタイルをマンツーマンに変えたところで理解できないという現状が劇的には変わったり、理解速度がいっきに上がったりはしません。
マンツーマン講師は指導の中で「この子はここを理解できていない」と気づけば先には進みません。
集団塾と違い目の前の1人の生徒のため止まってゆっくりていねいに説明します。
すると結局のところ、速く進むどころかむしろほとんど進まないとなるのです。
子ども自身がこのことを理解するのは難しいかもしれません。しかし保護者の方には理解していただきたいです。
マンツーマンつけたのに全然成績は変わらないね、
この先生ずいぶんのんびりしてるのね、
というようなマイナスな捉え方はいったん胸にしまって。
なんでこんなに進みが遅いのかという純粋な疑問からお子様のつまずきを知るチャンスにしてみてほしいです。