2020年8月2日(日)
第5回 炭鉄港カードの旅

【旧室蘭駅舎(室蘭観光協会)】
1912(明治45)年に建設された北海道最古の木造建築駅舎

3代目室蘭駅舎として1997(平成7)年まで稼働
現在は、観光案内所として使用されて、ホールは展示スペースや休憩所として一般に開放されている。
1998(平成10)年室蘭市へ旧駅舎譲渡され、「国の登録有形文化財」、JR北海道「準鉄道記念物」登録

炭鉄港カードNo.20 室蘭市旧室蘭駅舎 ゲット!

炭鉄港カードNo.22 井上角五郎 ゲット!
(配布場所は、北星株式会社(旧三菱合資会社)だが、土、日曜、祝日は、旧室蘭駅舎で配布)
(カード詳細はのちほど……)

マンホールカード 室蘭市 ゲット!

全国工場夜景カード 室蘭市 ゲット!

旧室蘭駅舎内は、観光案内所、室蘭の炭鉄港の紹介、室蘭の鉄道の歴史の展示がされている。

昔の駅名標?


【室蘭の鉄道年表】
室蘭本線
岩見沢-(以下略)-
        東室蘭-本輪西-崎守-(以下略)-長万部
(室蘭支線)輪西-御崎-母恋-室蘭

1892(明治25)年北海道炭鉱鉄道 岩見沢-輪西(初代 室蘭駅(もろらん))間 開通 (現在の室蘭本線)
(初代 室蘭駅は現在の輪西駅付近にあった)
石炭積み出し開始

1897(明治30)年線路延長(室蘭支線)のため、室蘭駅移転(現在の4代目 室蘭駅舎と同じ位置へ移動)

1903(明治36)年室蘭駅(2代目駅舎) 移転(現 旧駅舎裏手 海岸町付近)

1906(明治39)年 鉄道国有化によって北海道炭
鉄道(北炭)が国有化

1912(明治45)年室蘭駅移転新築(3代目駅舎・現 旧室蘭駅舎) 

1913(大正2)年室蘭機関庫設置

1914(大正3)年扇形機関庫新設

1969(昭和44)年石炭貨物取扱い廃止

1975(昭和50)年12月14日 室蘭本線 室蘭-岩見沢間 C57 135により、蒸気機関車牽引の定期旅客列車が消滅

1979(昭和54)年室蘭駅舎改修(3代目駅舎 現旧室蘭駅舎 ) 

1987(昭和62)年国鉄民営化により、JR北海道へ

1997(平成9)年4代目室蘭駅舎(現 室蘭駅) 移転新築(初代 室蘭駅舎(2代目駅舎の置かれていた位置とほぼ同じ位置へ移動)

旧室蘭駅舎裏は旧室蘭駅舎公園(愛称 ぽっぽらん公園)として整備され、旧駅舎隣に2019(令和)年8月に室蘭市青少年科学館で保存していたD51 560が移設した。

「D51 560」(SL白鳥号)
苗穂工場製 道産子機関車 道内一筋で一生を終えた蒸気機関車

1940(昭和15)年 苗穂工場製

1974(昭和49)年廃車

1975(昭和50)年:室蘭市青少年科学館に保存

2019(令和元)年8月:室蘭市青少年科学館から移設

2019(令和元)年11月:旧室蘭駅舎公園へ移設完了 公開開始

保存された当初から40年余り、国鉄OBにより毎月メンテナンスを行われ、維持整備されている。


兄弟機で同じ苗穂工場製のD51 241号機は、最終本線蒸気列車で夕張線(現在の石勝線)を走行した後、安平町で保存が決定していたが、1976年4月13日未明に発生した追分機関区扇形機関庫火災により焼失した。
その代わりに現在 安平町では道の駅にいるD51 320号機が保存された。

苗穂工場製のD51は12両製造され、D51 650を含め現在4両が静態保存されている。
(そのうち「炭鉄港カードの旅⑫安平町」で詳しく書く予定)

【蒸気機関車の終焉の地 室蘭】
1975年12月14日 室蘭本線 室蘭-岩見沢間 C57 135により、蒸気機関車牽引の定期旅客列車が消滅

(10日後の12月24日 夕張線(現 石勝線)でD51 241による石炭列車が運転され、本線上から蒸気機関車が消滅)

民営鉄道でも保存・観光目的のものを除き同時期に蒸気機関車は姿を消し、専用鉄道でも1982年室蘭の鉄原コークスを最後に、蒸気機関車の使用は終了した。

鉄原コークスで使用していた2両の蒸気機関車
S-205
1938年日立製作所製 B型タンク機関車
現在 テツゲン(旧 鉄原 (室蘭コークス))内の工場内で静態保存

一方同僚の
S-304 
1939年日本車両製 C型タンク機関車
現在 三笠鉄道記念館で動態保存

三笠に室蘭の産業用蒸気機関車が現役で保存されているのか不思議だったが、最後まで活躍していた蒸気機関車が引退してから、50年近くなった今でも現役で見られるなんて感慨深い。

今度また室蘭に訪れたときには、テツゲンにいる同僚機であるS-205を見に行かなければ!

現在の室蘭駅
4代目 室蘭駅舎(1997(平成9)年10月~)

初代駅舎の置かれていた位置とほぼ同じ位置に移転新築した。

室蘭支線の終着駅
キハ150-101が止まっている。
(車両マニアではないので、レア度は分からない)


炭鉄港カードNo.22 井上角五郎の本来の配布場所である「旧三菱合資会社室蘭出張所」は通りすぎてしまった。
 
室蘭は炭鉄港の構成遺産が8つあり、炭鉄港カード第2弾が来年春に始まると噂にあるので、また室蘭に来るときにまた訪れよう。

【炭鉄港カード】
No.20 室蘭市旧室蘭駅舎
1912(明治45)年に建設された北海道最古の木造建築駅舎

建築様式は、寄棟造りで明治の洋風建築の面影を残す屋根や白壁づくりの外観、外回りは入母屋風で「がんぎ」と呼ばれるアーケード様式となっており、全国でも珍しい建築物

3代目室蘭駅舎として1997(平成9)年まで稼働

No.22  井上角五郎
室蘭製鉄業の祖

北海道炭鉄道会長、日本製銅所設立者

製銅業の重要性を早くから着目し1907(明治40)年日本製銅所、1909(明治42)年に念願の製鉄事業であった北炭輪西製鉄場(現在の新日本製鉄室蘭製鉄所)を設立し、鉄のまち室蘭の礎を築いた。
これらの事業に伴い鉄道輸送力を強化し、北海道の炭鉱鉄道事業、及び北海道の重化学工業発展に多大な功績を残した。
 

次回
流れ的には、胆振地方 苫小牧、登別、白老編「公共配布カードの旅③」


炭鉄港編的には、「炭鉄港カードの旅⑫安平町」(来年の投稿予定)

へ続く……