■東北大学・川内キャンパス後編(国立・仙台市青葉区)
(前編からの続き)
川内キャンパスは公道で二つのエリアに区切られている。前回は北エリアを見た。
今回は南側に進む。
まずは川内萩ホール。1960年落成。
大学創立50周年を記念して開館した東北大学記念講堂を、2007年の大学創立100周年の際に改修。現在の姿にした。
あっと驚く強烈なフックはないが、じわじわと気になる、見飽きることがなさそうな、上品なモダン建築だ。
キューブの組み合わせでカクカクと構成され、そういえば片平キャンパスの本部棟をなにやら思い出すなあ、という感じ。
ホール前面は広大な広場になっており、近所の人たち(子どもたち)のボール遊びの場として活用されている。
次いで図書館へ。こちらもフックに乏しいが、階段を上っていって広場、そして入り口、という構成はあまり国立大には見かけない。
いや、そんなことないか。
奥へ進んで、法学部から文系総合講義棟へ抜けていく。
ちょっとした中庭の上空を行ったり来たりする、空中通路。
講義棟のピロティ。
その向こうには広めの四角い中庭。
四方を高層棟に囲まれているが、特に教育学部棟がでかい。そびえ立っている。
いったん外周路に出て、ぶらぶらと植物園へ。一般開放(有料)の啓蒙?施設だ。
更に外周を進むと、教育学部棟。
美しいタイルの校舎も。
最後に、キャンパスの片隅にぽつんと、孤立した配置でたたずんでいる入試センターを見ておきたい。
今でこそ端パイ的な扱いだが、その素性は旧・半導体研究所だったそうだ。
日本の半導体やLEDの研究を先導し、東北大総長も務めた西澤潤一のアジトだ。
静かな木立に囲まれた古びた校舎。杜の都とは良く言ったものだ。
(前編はこちら)