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このブログを見てくださるかた、昨年はフレンドリーなお付き合い、ありがとうございました。返事を書くのが大変なコメントウン10件の大人気ブログではありませんが、細々と続けていくつもりです。

先日
妻が仕事に出た後、赤リッリとお茶を飲んでいました。
「ねえパパ」
「なんだい?」
「お山に雪あるかな?僕雪見たい」
いつも行く奥多摩方面はこの時期なら多少は雪があるはず。ちょうど1年前のタイトル“息子とふたりで4”でも1月の奥多摩は雪を堪能できました。
「ちょっと見に行ってみようか?」
ちょっと、と言っても我が家からは片道3時間弱かかってしまいます。
「行こう行こう!雪だるま作る!!」
とはしゃぐチビ赤ですが、雪が無かったら雪だるまなんて作れませんから、過度な期待は持たないで欲しいんだな…

朝8時半には新青梅街道を西に走り始めました。
丹波山村の温泉に浸かって“ほうとう定食”を半分こ。冬の温泉は夏よりも断然良いです。年明け休みも終わり、温泉にはお年寄りがまばらにいる程度で快適です。
併設されている道の駅で妻のおみやげにクッキーを買い、さらに西へ向かいました。

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オイラン渕というちょっと怖い場所があり、その脇に道を発見したので、いつもはまっすぐ塩山に降りるところですが今日はちょっと探検することにしました。
雪道で立ち往生したときにそなえて私の車にはバーナーや寝袋、簡単な応急処置の道具を積んであります。
林道に入って間もなく、雪道が出現。チビ赤は大喜びです。
LSD搭載だと雪道でもトラクションを発揮し、グイグイ前に進みますが、内輪差を吸収してしまうので後輪がドリフトしそうになるので注意が必要です。
ジオランダーMTに合うスノーチェーンを仕入れておきたいところです。

新しい雪の上には鹿の足跡が一杯。鹿の足跡に混ざって

これはクマの足跡??

と思うような大きな獣の足跡もちらほら…クマだとしたら腹へって冬ごもりできないのかなあ。
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フカフカの新雪をかき集めて雪だるまを作るのは結構大変。固まりにくいので砕けてしまいます。で、大きい雪だるまはさっさとあきらめて、小さいのに変更しました。
雪だるまというよりは“お地蔵様”のような気品のある顔立ちに仕上がりました。

しばらくふたりで雪遊びに興じ、車に乗ろうとしたとき

「ねえパパ、雪だるまも一緒に連れて帰る」

と私の手を引いて言うので
「え?溶けちゃうよ?バイバイしよう」

沈黙…

「雪だるま、ひとりぼっちになっちゃうの?」
と寂しげに言うチビ赤の目からは大粒の涙がぽろぽろ…

さあ困った。

4歳児の感受性はここまで繊細なんでしょうか?
私が4歳の頃は悪どい兄弟二人との生存競争に負けじと、甘辛く煮た芋の煮っ転がしを死守するので精一杯だった記憶があります。
「雪だるまはお山の雪の中のほうが居心地良いんだって。」
「だって一緒に居たいもん…雪だるま一人だけだと寂しいよ」
「う~ん、鹿とか色んなのがいるから寂しくはないよ?」
チビ赤が車になかなか乗ろうとしないので
「そうだ、寒いうちにまた来てみよう。そしてこの雪だるまがいたら、すごいじゃない?」
というと、なんとか車に乗っていただけました。
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林道は雪の反射で青白く美しく光り、幻想的な雰囲気が立ち込めています。
吸い込まれそうな、白樺の森。

ここまで雪が積もっているとそれなりの装備が無いと不安です。
ロープ、シャックル、スコップは積んであっても
・サンドラダー
・ハンドウインチ
・予備のガソリン
・GPS
この辺はあると心強いと思います。

林道を抜け、柳沢峠から20km走って塩山に降りてもチビ赤は言葉少なめ。
「うどん食べるか?」
と丸亀製麺に連れて行っても、いつもの食べっぷりはなくちょっと寂しげでした。
ふもとの書店に入り、きれいな絵本を買ってやると少し元気が出たみたい。

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ユリー・シュルヴィッツ作“よあけ”
おじいちゃんとの野宿の一コマが美しい色彩で描かれた、オヤジ好みの秀作です。

高速に乗って我が家に帰宅。
走行距離は200km超。


絵本を読んでもらって布団で満足げに眠るチビ赤の夢には、雪だるまが登場したんだろうか。