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妻の入院中は淡々と、しかしあっという間に日々が過ぎてゆきました。
空いた時間でブログでもやろうかとも思いましたが、意外と時間もなく、決められた生活パターンに行動を当てはめてゆくような、規則正しい生活を息子と送っていました。
妻の入院中は少ない時間でも毎日必ずお見舞いをし、30分でも顔を見せるようにしました。一日病室ですごしている本人も退屈だろうと思うからです。
夕食は外食やスーパーの惣菜がメイン。前編に記した生活の時間割に沿っていたので、夜お見舞いから帰宅後の料理は時間がかかるのです。
あれこれ作って食べさせる自信はあったんだけどな~
土曜の夜にチビ赤が

「おとうたん何かお料理つくって~」

と言ったので、ちょうど釣りの師匠である友人T氏が酒を飲みに来ていたので寿司を握ってやりました。
子どもって酢飯が好きなのか久々の手料理が当たったのか、握ってやった寿司を食べるわ食べるわ。
“まるで食べさせていないみたいだから友達の前でがっつくのやめて~”と思う反面、うまそうに父の寿司を食べる子の姿を見ると達成感のようなものがあります。この一週間チビ赤も健やかに過ごせたので、まあ良しでしょう。
またある日風呂に入れようとしたとき
「ママがいい~」
とグズッたので
「おかあさんは病院でいないんだからしょうがないでしょう?」
「やあだ~!」

「おとうさんをママだと思いなさい」

「なにそれ~?」
というやりとりもありました。お風呂を嫌がるときはエンターテイメント性を持たせて、クッタクタになるまでお風呂で水遊びをさせるのがポイントです。

退院の日。
チビ赤が保育園にいる間に妻を病院に迎えに行きました。これがチビ赤同伴だとはしゃいでややこしくなるためです。
妻には一週間ぶりの部屋(掃除もまあまあバッチリ)でゆっくりしてもらい、一人でチビ赤を迎えに行きました。
「ママのお見舞いにいく~」
と言うので
「お母さんはもうお家に帰ってきたから、お花を買ってあげようか?」
「よち!ママにお花を買いにいこう!」
母親が退院と聞いてがぜん元気づくチビ赤。
「どこでお花を買おうか」と聞くと
「チネンデブンのグルグルにいく~」(訳:チネンデブン→セブンイレブン。ここではヨーカドーのこと。グルグル→立体駐車場)

生花店ではお任せで選んでもらい、そのうち1種類、オレンジ色の花はチビ赤が選びました。
ケーキを買い、退院のお祝いをしようとチビ赤がリクエストしました。お祝いより本人が食べたいのが8割くらいでしょう。

我が家に戻ってきた母親にチビ赤はベタベタ。母の不在時に父の私にはここまで甘えなかったのに…どんなにがんばっても男親が母親になれない“越えられない壁”なんでしょうか。

母が怪我をしてから退院するまで、女の子っぽかったチビ赤が、なんとなく少年ぽい顔立ちになったような気がします。

小学校に行っても、中学に行ってグレても、父とふたりで過ごしたあっという間の1週間を、きみはおぼえてくれているだろうか。

3歳の赤リッリは現在“赤ちゃん”と“少年”の境界にいて、赤ちゃんの部分の占める割合がだんだんと消えようとしています。

うれしいようなさびしいような…


今後は妻のリハビリ、スタートです。