昨年の秋に、仲間の一人の男が、俺にぜひ出場してほしいレースがある、とやたら勧めてくるので興味が湧き、俺が、出てみようかなと興味を示すと、周りのみんなが、俺が出るなら俺も私も、と話が進んだのだった。
関西から長野県へ行くのは、結構時間がかかる。
総勢12名が車3台に分かれ、6〜7時間掛けての移動。
有難いことに、俺は運転を免除され、ずっとシートに座ったままで居られた。
仲間みんなが俺を労り、気遣ってくれた。
深夜に移動して、長野のネットカフェで仮眠を取り、昼に受付をして着替えて13時にスタート。
仲間3人がサポートで付き添ってくれた。
心配だった天候は、奇跡的に雨は免れていた。
前日も後日も雨だったが、今日だけが曇天。
ありがたいことに、ガスも一部晴れて、山々のてっぺんも随所に拝むことができた。
白樺の森の緑が美しい。
瑪瑙山への登りがきつく感じていた時、頭上遠くから応援の声が聞こえる。
スタッフの人たちだろうと思っていたが、サポートの仲間の反応がおかしい。
「あれ、まさか、『高級エイドガール』違う?!」
まさかまさか(笑)
ここ、長野ですよ。
車で6時間ですよ。
応援のためだけに、ここまでやってくれる人って…
まさかだった!
ゆいちゃんにりえぷーだった!
俺が戸隠を走ると聞いたときから、応援に駆けつけると決めていたらしい。
女二人、車を交代で運転してきて、今夜はネカフェで寝てから、明日帰るらしい。
感激よりも可笑しさが込み上げてきてた。
よーやるわ、ホンマにようやる(笑)
2人も合流して、瑪瑙山を一緒に付き合ってくれると言う。
俺の脚は結局、20kmなんて到底無理だと早々に自覚し、第1エイドでリタイヤを決めた。
悔しさなんて全然なかった。
久しぶりの長野のトレイルを味わえ、仲間からの愛に満たされ、最高の気分だった。
気持ちが緩んで一気に涙が溢れた。
幸せだった。
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今回の俺のわがままに付き合ってくれ、支えてくれたすべての人達に感謝します。
もう一つ、わがままを聞いてもらえるなら、来年も信州の大会に出て走りたい。
ありがとうございました。