しかし主治医と抗癌剤投与スタッフは出勤して、治療にあたってくれた。
救急用の入口から入り、受付を済ませる。
普段は患者と付添人で溢れかえっている病院内も、今日は足音が響くほど静まり返っている。
ステーション周りに数人の患者がいたが、窓口には誰もいないので受付用紙をおいて待合用の椅子に座る。
すぐに名を呼ばれて採血。
左腕の袖をめくったら肘が血に染まっていた。
自転車で病院に向かう途中、国道の信号のない場所を横断しようとして転倒してしまった。
車は遠くにいたので事なきを得た。
左肘を打ち付け、じんじん痛みを感じていたが、しばらくしたら収まったので、大したことなかろうと思っていた。
肘の傷は小さくはあったけど、血で真っ赤っ赤だった。
採血してくれたスタッフが応急処置してくれた。
採血が終わり、しばらくして主治医に呼ばれる。
検査結果は問題無しで、今日は20%減で投与するという。
減量の理由は手足の痺れを軽減させるためだろうか?
聞きそびれてしまった。
静まり返った治療室だが、明日は凄い事になると、スタッフは言う。
80席が満席なのに、100席の予約が詰まっていると。
スタッフ数はいつもどおりなので、いつ終わらせられるか心配だと。
病院は休みでも、増築中の工事は工事中みたいで、ぎゅんぎゅん騒音が響く。
増設し終わって、患者の数が今以上に増えて、スタッフ数そのままだったらヤバいですねと言ったら苦笑された。
窓からは高御位山が見える。
いつか又、ぐるぐるミクラやりたいなぁ。
帰り道、河川敷の自転車道のコーナーでまたしても転倒。
体力復帰への道は遠そうである。