突然の合流「突っ込むしか」…「生活」前議員

 脱原発を掲げる「第3極」勢力の糾合を目指す日本(にっぽん)未来の党の突然の結党劇は、関係者に波紋を広げた。

 党代表に就いた嘉田(かだ)由紀子滋賀県知事は28日朝、各党が参加したTBS番組に中継で出演し、10年後に原発ゼロを目指す持論を訴えた。番組後、「(衆院選)公約で『10年』は言い続けたい」と記者団に満足そうな表情を浮かべた。

 だが、嘉田氏を取り巻く熱の高まりとは裏腹に、滋賀県議会からは知事と党首の兼務を疑問視する声が上がった。

 佐野高典議長は正午、県庁で嘉田氏と急きょ会談し、「日本維新の会代表の石原慎太郎前東京都知事のように職を辞したらどうか。いくらスーパーウーマンでも(党首と知事を)両立させることは難しい」と知事辞職を促した。

 嘉田氏は「政務と行政の仕事は区別して頑張りたい」と拒んだが、その後の県議会の代表者会議でも兼務への懸念が相次いで出された。

 一夜にして、女性知事を第3極の“シンデレラ”に仕立てた陰の立役者である「国民の生活が第一」の小沢一郎代表。その足元の「生活」の党内でも、未来の党への合流に戸惑いが生じている。

 小沢氏が新進党を解党して1998年に結成した自由党以来、行動を共にしてきた前衆院議員は、悲痛な面持ちで声を上げた。

 「何の説明もなく、一部の人間だけで合流を決めた。何のために、イバラの道を選んできたのかという思いは消えない。ようやく『生活』の名前が浸透してきたのに……。時間もないし、もう突っ込むしかない」

 この前議員はポスターの党名部分にシールを貼るなどして対応するという。

読売新聞 11月29日(木)11時23分配信






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