このシリーズには「成績が良かった」

「進学校に進んだ」などの自慢と

取られがちな文言が多く出てくるため、

これを書きたい理由と主旨については

こちらに書いております。ご一読下さい。

 

 

 

カーストシリーズ初話

 

 

前話

 

続きです。

 

中3の時のクラスに私と下の名前の女の子が

 

いました。高田さん(仮名)とします。

 

(名前の話はこちらです)

 

 

高田さんは私の仲良しの美沙ちゃんと

 

仲良しでしたが美沙ちゃんは一応私と

 

一番仲良しという暗黙の了解なので、

 

美沙ちゃんは私を下の名前で呼び、

 

高田さんを「タカダ」と名字で呼び捨てで

 

呼んでいました。

 

 

 

高田さんと私は同じ下の名前だけど、

 

いろんなことが正反対でした。

 

 

 

高田さんはのちに中学の隣の偏差値40-45

 

の高校の一番下の科にも合格せず、

 

定時制にいったのではなかったかと

 

記憶しています。

 

私は成績200人中10位以内が多かったです。

 

 

 

高田さんの家は市営住宅

 

お母さんはシングルマザーでスーパーで

 

働いていてお姉さんのいる次女でした。

 

毒実家は庭園のある大きな家

 

親は会社員と公務員で私は姉妹の長女。

 

 

高田さんは学年一のヤンキー女子で、

 

卒業文集に

 

「何度も道でお酒を飲んで騒ぎ

 

先生たちが迎えに来てくれた」と

 

書いていました。

 

(今思えばヤンチャな青春自慢、

 

優等生はほっとかれる時代

 

大人にかまわれてる私アピール?

 

と私には思えたのかもしれません。

 

今なら様々な種類の苦しみがある事が

 

分かりますが、だれにもかまわれなかった

 

当時の私はそれを読んだとき

 

胸がぎゅっと痛みその理由が

 

なぜなのかわかりませんでした)

 

私はこの中学ではマジメでつまらない

 

優等生というキャラを無理に

 

押し付けられていました。

 

(先生からしても経済的に安定した家庭で

 

成績も安定した生徒である私はどちらかと

 

言うといけ好かない生徒だったかも

 

しれません。少なくても助けてあげたいと

 

思うような子ではなかったでしょう。

 

目に見えて恵まれない境遇で高校に入れるか

 

どうかも分からない彼女のような子に目を

 

かけたくなるのが人の心情だということは

 

今ならとてもよくわかります)

 

 

 

不幸が見えやすいかとても見えにくいか

 

という点も含め、私たちは正反対でした。

 

 

 

 そんなときある事件が起きました。

 

 

 

中学の修学旅行は行きが電車、

 

帰りはフェリー泊という日程でした。

 

フェリーで同じ部屋になった

 

私、美沙ちゃん、泉ちゃん(仮名)の3人が

 

部屋で話していると

 

高田さんが部屋に来て、

 

「美沙ちゃん、泉ちゃんちょっと来て

 

○○さん(私の名字)も一緒に来て」と

 

呼びました。

 

ロビーに行ってみるとクラスの男の子が2人

 

立っていて、一人が美沙ちゃんに告白

 

もう一人が泉ちゃんに告白しました。

 

 

高田さんが司会者のような形で

 

真ん中に立ち、

 

2対3の男女の中で私だけが余り物

 

で告白されないという機会がわざわざ

 

作られたのです。

 

これは私にとっては、毒母・妹との関係で

 

瀕死まで深く傷ついてきた

 

傷跡をさらに深くえぐる

 

衝撃的な出来事でした。

 

妹が生まれた3歳のときから始まった

 

「あなたは選ばれないほうの子」

 

「そしてそれを逃げずに見ていなくては

いけない子」

 

の再演そのものだったからです。

 

 

後からよく考えてみると、この男の子たちは

 

2人とも隣の高校にさえ合格せず、

 

もっと下の高校や定時制などに行った子達

 

でした。美沙ちゃんと泉ちゃんも二人とも

 

隣の偏差値45以下の高校にいきました。

 

成績では私が飛びぬけていました。

 

この世界は勉強だけではないので、

 

他の子達が後から取り戻すことは

 

できたとは思いますが、

 

当時他の皆から見ると私に開かれている

 

未来はみんなとは全く違うものに

 

見えたのかもしれません。

 

 

 

「隣の高校に行って早く結婚したいな。

 

年取ったお母さんだったら子供が

 

かわいそうじゃん」

 

と私には全く賛成できない将来の夢を

 

いうヤンキー女子も多かったその町の子達

 

から見ると、将来は海外留学して

 

英語を使った仕事がしたいという私は

 

腹立たしい変わった人だったかもしれないし

 

その町の男の子達から見ると、私は

 

金持ちの家に生まれた、勉強のできる、

 

いけすかない女に見えたのかもしれません。

 

田舎カーストの中でモテるタイプとは違った

 

だけということだったのかもしれませんし

 

上の理由の全てかもしれません。

 

 

(実際に進学校に進むとすぐに容姿や

 

雰囲気を褒めてもらえるようになり

 

告白されて、彼氏もできました。)

 

 

でもそんなふうに教えてくれる人は

 

この時の私にはだれもいませんでした。

 

親も周りの友達もみんな、

 

「お前なんか、なにも価値がない

 

自分(or妹)のほうが優れている

 

誰もお前を羨ましいとなど思っていない

 

誰もお前を相手になどしない

 

勉強ばかりできても意味がない」

 

とすり込んでくる人たちに私は囲まれて

 

いました。

 


 

 

それまでもずっと家で毎日のように同じような

 

毒母と妹の「愛の劇場」を見せつけられ、

 

「お前は選ばれない方の子なのだ」

 

無言のメッセージを送られ続け、

 

幼い頃より何一つ認められ褒められる

 

ことなく私だけが暴力を振るわれ

 

外に締め出され、毎日お前には価値がないと

 

刷り込まれ、消えてしまうような思いを

 

積み重ねてきた14歳の私にとって、

 

このとき、この出来事をここに書いて

 

いるようにこんなふうに分析することは当然

 

不可能で、ただただ衝撃でした。

 

 

家で繰り返し起こる悪夢が外の世界でも

 

起こる.....何故??

 

"私には持っているものがあっても

 

なにかを成し遂げることがあっても、

 

(成績は目に見えたし、頑張って

賞や大役もとっていたのでなにも持って

いないとは思っていなかったのかも)

 

なぜか全てなかったことにされ

 

お前ごときには何の価値もないと言われる。

 

私は裸の王様の反対のような人間?

 

なぜ?一生こうなの?

 

そして、母と妹にとってはもちろん

 

学校の友人でさも、相手が私を

 

必要とするのは、私が選ばれない

 

相手より劣る、エネルギーを奪わせる

 

惨めな役を演じ、相手にエネルギーを

 

奪わせギラリと笑われ、踏み台になることで

 

相手を輝かせてあげる時だけ・・・”

 

 

 

なんとなく気づき始めていた、毒母が

 

私にかけ続けてきた人間関係の呪いが

 

外の世界でも疼き私をひどく苦しめ

 

はじめてきていました。

 

 

 

 

 

今思えばこれはある意味の

 

トラウマの再演だと思います。

 

トラウマの再演という言葉を知ったのは

 

最近ですが、私は何度も毒母・妹・私

 

の関係を人間関係の中で再演

 

し続けていると感じます。

 

 

 

 
この本にトラウマの再演が出てきました。

 

2人以上の女性の関係の中で

 

私には絶対スポットライトが当たらない

 

ようにされポツンとなることは非常に

 

多く、人に相談しても

 

「そんなことみんな無意識よ何でもない」

 

「気にしすぎ」といわれるのに

 

反対に少しでも私が褒められたり、人前で

 

選ばれたりすると当たり前のように

 

逆恨みされ執着された末

 

仕返しされてしまう。

 

これはなかなか理解されないだけに

 

非常に辛いです。

 

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10年以上前に、スカパーで見ていて

 

今また夫とアマゾンプライムで見なおしている

 

コールドケース(Cold Case) シーズン2

 

エピソード6より。

 

 

 

頭が良いが、カースト上位の女の子に

 

いじわるされている女の子が

 

お母さんと話しているシーンです。

 

左から右 左から右に読んでね。

 

「リタ聞いて、偉大な人はみんな中学で変人と

 

よばれるの。6年後には大学にいって誰より

 

かっこよくなっている。

 

あなたは頭が良くて個性的で変わってるから。

 

人生ではそれが大切なの。

 

バカな子たちは無視よ」

 

 

英語は大体下のような感じだったと思います。

(amazon primeに英語字幕機能がないよう

なのでもう一度聞いてみてなおすかも)

 

Lita, listen to me.

 

Everyone who’s ever been anything in a 

 

 history of time has been a loser in junior high.

 

In six years, you are gonna be in a college, 

 

and you're gonna be the coolest girl around 

 

'cause you are smart, you’re different and 

 

you’re wacky. And that’s what important

 

 in this world.

 

Don’t look at what those idiot girls think of you.

 

 

こんなふうに自分の良さを認めて

 

励ましてくれる良いお母さんがいても

 

中学時代というものは多くの子にとって

 

難しいものですよね。

 (女の子は事件の被害者)

 

 

 

 

それじゃあ、幼い頃から母親に

 

愛情・関心・承認何一つもらえず

 

逆に「選ばれない方」「惨めな方」で

 

あるためだけに存在させられていた

 

私のような子は中学生という難しい局面で

 

一体どのように立ち向かって

 

心を守っていくことができたというのだろう。

 

 今でもわかりません。

 

 

続く