7月上旬に帰国し暑い日本に滞在すること凡そ1ヶ月間。家族・親族の法要と夫婦での人間ドック検診を済ませ、帰国時のルーチーンとなっている眼科と呼吸器内科の受診と投薬を受けて、土用の丑の日にはウナギを食べて、愛猫たちとの戯れた後、8月7日に今年3回目の中米出張に出発。
出発前夜には今回帰国の食事の楽しみの〆としてブロンコビリーでステーキとハンバーグのコンビを堪能。ただしその直前に人間ドックの結果が届いたもので、我が身のポンコツぶりに落胆しつつ体重を落とさねばという毎年恒例の誓いを新たにする羽目に。
ブロンコビリーでは「ダイエットは明日から」の方針で夕飯を楽しんで。
8月7日、毎回のルーチーンどおり奥さんに車で駅まで送って貰い、空港バスで羽田へ。ANAカウンターでチェックインして出国、ラウンジでの炭酸水を頂いた後にゲートに移動してヒューストン便に搭乗。
ANAの機内食は肉料理(ビーフソテー)と魚料理と和食のうち、ブロンコビリーで肉を楽しんだ翌日だったのと、機内食のビーフソテーに良い印象がない(ビーフステーキの場合はOK、何が違うのかはよく判らないけどソテーの場合は大概ソースが好みに合わない)ので肉はパス。齢を取ってから選択する機会が増えた魚料理は種類を忘れたけど魚の名前に惹かれなかったのでパス。無難なところで和食+オールフリーに決定、ヒューストン到着前の食事も和食、そしてヒューストンから乗り継いだユナイテッド便ではチキンとパスタサラダのうちチキンを選択。
機内では、羽田からヒューストンまでの12時間にて出来るだけ睡眠を取るのが米国以遠の移動を楽にするポイントなのだけれども、今回は機内のエンターテイメントにあった「さよならマエストロ」にのめり込んでしまい全10話を一気見して、ヒューストン到着前の1時間だけ仮眠したものの寝不足となり、その後の移動はなかなか辛いものになった。
さて、渡航時には毎々、沢山の日本食材(お菓子を含む)を持参している。今回もスーツケース2つにぎっしり。出張先の地にも日本食材屋さんはあり、基本的な日本食材や調味料の調達は可能なのだけれども、円安の影響でめちゃくちゃ高いのと種類が限られてしまうので、日本での日常の買い物のついでについつい買いだめしてしまう。その中身、無洗米2kgパックを4つ、ラーメンや素麺、そば、うどん、パスタソース、梅干しなどなど。
因みに、歌舞伎揚げは天乃屋さんの直売所(?)で購入。(隣接する文明堂でカステラも購入)
そして、今回の携行品の目玉は納豆。現地の食材屋さんでも納豆は調達可能だけれども、日本ならば3パック100円程で買える庶民の食べ物なのに現地では1パック1ドル以上の高級食材。しかも小粒好みの私には魅力的とは言えない粒大き目の納豆であり、カビの心配を懸念する噂も聞いたことがある。日本から私好みの小粒の納豆を携行できれば、自炊の料理のレパートリーが乏しい私の食生活の協力な味方になることは確実。この納豆輸送プロジェクトの構想は以前から企図していたものの、輸送品質と現地空港での検疫通過にハードルを感じていて実行に移せないでいた。
そうしているうちに日本ではキャンプブーム到来。ホームセンターのDCMやコメリが自社ブランドの高性能で比較的安価なソフトタイプのクーラーボックスの販売を開始したとの情報がYoutubeに溢れた。いろいろ調べてみると、保冷性能を追求するならばシマノ製のハードタイプのクーラーボックスがダントツに優れているようだけれども、納豆輸送プロジェクトに投入するにはあまりにも高価であり容量も大きすぎる。スーツケースに収まる大きさの製品を探すと、500mlのペットボトルが12本程度収容可能なソフトクーラーかDCMの13リットル入りのハードクーラーが有力候補に。
DCMのハードクーラーボックスは価格が5,000円弱とリーズナブルだけど断熱材に発砲スチロールを使っているようで容量に対して図体が大きいのが難点。一方、ソフトクーラーボックスには断熱材に発砲ポリエチレンを使い、内容量は同様でもコンパクトな製品がある。結局、米国や出張先の空港での保安検査や検疫での知名度の高さを期待し、米国製のAOクーラー(ソフトクーラー)と、Logosの保冷剤を調達。ソフトクーラーボックスの中では価格設定が高めだけれども保冷能力も優れている模様(Youtube調べ
AOクーラーズの12パック。出張先のアパートに到着して今回の役目を終えて袋状の内装を乾かしているところ。
渡航の数日前に近所のスーパーで3パック入りのおかめ納豆を6個購入し、ロゴスの保冷剤とともに冷凍庫に保管。その後、DCMで保冷剤を追加で購入して同じく冷凍庫へ。出張当日の朝6:00前にソフトクーラーに3パック入り納豆5個と大福、文明堂カステラ(いずれも冷凍済)と保冷剤を詰めていざ出発。(大福とカステラを入れたため6個目の納豆は入らず)
自宅でソフトクーラーに納豆を詰めてから24時間後、ソフトクーラー入りのスーツケースを出張先の空港のバゲージクレイムで取り上げた。先ずは荷物がロストせずに到着したことにひと安心。ただし、出張先の空港の税関(検疫)通過時の荷物のX線スキャンに引っかかり、納豆の持ち込みを禁止されるのではないかという最後の不安の時を迎えた。
チェックに引っかかりませんようにと心の中で祈りつつ、スーツケース2つとキャリーケース、リュックをスキャナーに通すと、税関の係員がスーツケースの1つを開けるように指示してきた。通常でも5回に1回は引っかかるので珍しいことではないけど、緊張しつつ別室に移動した。幸いなことにチェック対象はソフトクーラーを入れたのとは別のスーツケースで、こちらには日本食材に加えてローカルスタッフのお土産に持ってきた座布団サイズのホットカーペットを2枚入れていたので、これがX線に不審物に映ったのかも知れない。詰め込んでいた日本食材についてはお咎めなし。そもそも納豆は大豆を蒸煮して作られるので生野菜ではなく輸入禁止品には該当しない筈なので心配する必要はないのだろうけれども、納豆の見た目に加え、保冷バックと保冷剤を使って運んできたあたりで怪しさ満点だと思う。
その後、陸路を車で1時間程移動してアパート着。
納豆入りのソフトクーラーを入れたスーツケースは施錠が外れていたけれども米国TSAが開けてチェックしたことを示すカードは入っていなかった。緊張のあまり羽田で自分が施錠を忘れたのかも知れない。
ソフトクーラーの中は冷蔵庫内程度の低温には保たれていた。保冷剤のうちロゴスの2つは未だ溶けきっておらず、DCMで購入した自社ブランドの保冷剤は完全に液体となっていた。DCMの保冷剤は冷凍庫内での予冷時間が十分ではなかったのかも知れず、またロゴスの保冷剤は人気の高さが判る気がした。納豆は冷凍状態ではなかったものの、温もっている感じでもなかった。
そして、
15年ほど前に初めてこの地に来た時には想像もしていなかった日本直送の納豆を載せたご飯。
今回、冷凍庫を出してから約26時間かけて地球の裏側まで納豆15パック(3パック入り×5個)を輸送することに成功した。
満足な結果ではあるものの、万全を期してクーラーバックや保冷剤に拘った結果、輸送に要した資材の購入には約20,000円掛かった。出張があと9回あるとして、毎回15パックの納豆を詰めてくるとすれば今回分を含めて計150パックの納豆を運ぶことになる。投資費用20,000円を150パックで割ると1つあたり133円。納豆の代金(3パック入り99円と仮定)を含めると1パックあたり166円に。日本食材屋さんで1パック1ドル強の商品を買った方が安かったか?
なお、機内の貨物室がどのような環境であったのかは未知でして、今回は運が良かっただけかも知れません。同様のプロジェクトをお試しの方は自己責任でお願いします。













