只今、中米に出張中。もうじき雨季が始まる。
2023年3月23日、出張先でこれまで10年近くお世話になってきたホテルを出て、事務所近くのアパートに引っ越した。
常宿のホテルは賑やかな市内にあり、徒歩圏内にはスーパーマーケット、衣料品店、ファーストフード店、インド飯屋、シナボンに加えてメトロの駅がある。ホテルの並びには雨に濡れない位置に個人商店もあり、4リットル入りの水やらの重たい液体系の買い物にも重宝した。中国人のご主人は私がスペイン語弱者であることを察して電卓で金額を示してくれたし、お嬢さんは英語で接客してくれて大助かりだった。日本食材を扱うお店までも徒歩で30分。ウーバーを使わずとも、休日の散歩に丁度よい距離感だった。
ホテルの設備は可もなく不可もなく。部屋は広いリビング、ツインのベッドが並んぶベッドルーム、ガスコンロや電子レンジ、シンクを備えたキッチンのあるスイートを使用。キッチンに洗濯機と乾燥機があるのは便利だったけど、強烈にうるさくてリビングまで騒音に包まれるのでWeb会議中には洗濯できない。冷蔵庫は大きく、週末にまとめ買いをする独り暮らしには十分な大きさであったけれど、部屋によってはハズレの機種があり、冷蔵庫そのものの交換をお願いしたことも暫し。
建物は23階まであり、このうち利用していたスイートは8階から22階だったのかな。1フロア当たり4室あり、部屋によっては窓から花火が見れたり、市内を眺望できたり、金曜夜のコンサートの爆音に悩まされたり。PC作業で凝り固まった肩をほぐしにジムにいったこともある。プールもあったけど使ったことはなし。
レストランでの朝食は期待薄。マンネリのせいもあるけれど、週のうち6日は事務的にお腹を満たしている感じ。日替わりのおかずが4種あり、チキン、チョリソー、コーン、ポテトのいずれかがあれば私的にはラッキーで、硬い肉や謎肉、毒々しい色のソーセージしかないときは日替わりを断念して卵料理のコーナーでオムレツを注文していた。運悪くスポーツ大会や研修会などのイベントの団体や、カーニバルなどの連休に近隣諸国からの観光客が大挙して宿泊している場合は、朝食のレストランは人で溢れ、日替わりの料理は空、カトラリーやマグカップのトレーも空、食事の終わったテーブルの後片づけも追いつかないことも珍しくはなく、卵コーナーには長い行列ができ注文できる筈もない。振り返ってみると、トースト2枚とコーヒー、ゆで卵、鶏肉、スイカとパパイヤのデザートが定番だったと思う。朝6:30からかサービス開始の筈がその時間に行っても料理は並んでいないこともしばしば。とはいえ、利便性とホスピタリティはまずまずのホテルだった。
そんなホテルからアパートへの転居への理由は、米国FRBの利上げと、ロシアのウクライナ侵攻による世界情勢の変化。
…が理由として適当かどうかはともかく、1ドル150円近くまで円安が進行し、いかにホテルが常連向けの割引料金を提示してくれているとはいえ、年間の宿泊数を考えると必然的に経費節減の対象候補になっていた。この国でもパンデミックからの経済再生の勢いからか道路渋滞が激しく、ホテルから事務所への通勤に1時間かかることも要因の一つ。自ら運転しない我々出張者の通勤のための車やドライバの手配のコストの節約にも寄与する訳で。
3月の初旬に事務所近くに良い物件が見つかり、社内手続きおよびエージェントと話を進め、先週、ついにオーナーの代理人から部屋の鍵を受け取った次第。リビングとベッドルーム、クローゼット、バス・トイレ、来客用トイレで98m2と十分な広さと家具・Wifiつき。事務所までは徒歩10分、最寄りのスーパーまでは5分ほど。ホテル滞在時に通っていた市内のスーパーに比べて品揃えは7割程度、価格は1割増、といったところ。徒歩で行けるスーパーはこの1件のみ、便利だった冷凍餃子がないのが残念。
野菜コーナーにサボテンがあった。メキシコにはサボテンのステーキがあると聞いたことはある。試すことは無いと思う。
冷凍サーモンはあるけれど、鮮魚コーナーは無い。市内には市場があるものの、ここからだとUberで7~10ドルくらいの距離かと。代わりに、近所に住む同僚が行商?のような業態の海産物屋さんからの商品を紹介してくれ、アパートへの引っ越し早々にエビを購入。1リブレ7ドル。私の食事量で2食分のパスタ料理に化けた。
ホテルと違い日中も静か。
部屋のあちこちに飾ってあった調度品は契約期間満了までに壊さないように纏めてクローゼットに移動し保管済。テーブル周りはPC作業仕様に環境を整えた。テーブルタップ、テーブルクロス、バスタオル類、ヘアドライヤー、食器などを新たに調達した。
駐車場1区画つき。会社の規定で車の運転はできないものの、自転車を購入してそこに停めるつもり。市内の自転車店で物色済なれど、1,200ドル近くを投じて電動アシストにするか、500ドル程度のクロスバイクにするかを悩んでいるところ。或いは、日本で調達した折り畳み自転車を持ってくるか。(当時はずっとホテル暮らしを想定していたので、出張を終えてホテル退去の度に事務所に自転車を運ぶことを想定して折り畳みを買ったんだけど、輸送のチャンスを逸した格好)
WiFiも快調。朝は本当に鳥の声で起こされる。しかも日本では聞かない音色、種類の鳥の声。ホテルとは違って朝飯は自分で支度する必要はあるけれど、レストランでのストレスや通勤時の渋滞のストレスがないのは有難い。
そうしているうちに、帰国日が迫っている。次回出張時には、留守中の監視用のWebカメラや自転車のアクセサリ、沢山の日本食材を持ってくるつもり。ホテル暮らしと違い、留守中にもそのまま荷物を置いておけるのが有難い。











