骨折@出張中 | 猫より眠たがり

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出張の備忘録と、出張先での安泰な生活ぶりを日本に伝える緊張感のないブログです。
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滞在1カ月間の今回の出張にて、現地到着から僅か4日目にして負傷。

不慮の事故ではあるけど防ごうとすれば防げたとも思え、情けないやら同行者に申し訳ないやら。

幸い、会社が契約している保険会社に総合病院を紹介していただき、また週末を挟んだこともあり業務からの離脱は3日間だけで済みそう。明日退院、明後日からホテル中心で業務再開、来週はオフィスに出れるのではないかしら。

 

木曜の朝、通勤に使っているKLモノレールが15分待ってもこない。朝ピーク時にこの運転ヘッドということは、稼働できない車両が基地に溜まっているのだろうと基地を覗くことを思いついた。KLの基地は本線から見下ろすことができる。朝の繁忙時間に基地に溜まっている車両は不具合があるか定期検査待ちである可能性が高く、その台数の多さに関心があったもので。

 

多分、写真も撮ろうと考え、リュックを右肩にかけ、右手でスマホのカメラを準備していたのだと思う。座席には座らず、車窓から外を眺められる位置に立っていた。と、そこで、突然にモノレールが揺れた。横にぶれたのか、急停止か急加速かは覚えていない。体のバランスを崩し、空いている左手でモノレール車内の壁に寄り掛かった筈だった。ところが、身を預けたその壁が動き、左腕を捩じったかたちになった。

左腕はコントロールが効かず、座っている客の頭の上にだらんと落ちた。

 

一瞬のことで何がおきたかわからなかったけど、左肩の痛みと、噴き出る汗とでこれは不味いことになったと感じた。それでもオフィスに辿り着き、汗を拭うためにジャケットを脱いだところで限界。痛くて二度とジャケットの袖に腕を通せないし、PCを操作するにも左手が動かない。

打撲であればホテルにシップがある。腱板損傷でもシップで処置すれば良さそう、脱臼であれば復帰にはさほど時間を要さないかなと考えつつ、この日の業務は諦めて病院に行くことにした。会社から支給されている保険会社のサポートセンターの連絡先に電話して1時間程で病院の紹介を受け、ローカルスタッフの同行を得て病院へ。保険会社はこちらの連絡を受け、骨折の可能性も考えて診断設備の揃った総合病院を選択したのだという。確かに立派な病院。肩が痛い状態で緊急外来までの道のりが遠い。

 

この病院、設備は良いんだけど、ひとつひとつのステップで待たされる。結局、夕刻まで待たされて得た診断結果は期待していた脱臼や腱板損傷ではなく骨折。X線に2箇所の断絶がみられると。そこで「即手術だ、日本に帰って手術するなら今すぐ帰った方がよい。日本に帰るならコンクリで肩を固定する」という診断を頂き、観念して手術を選択。サポートセンターに再度連絡、手術、入院しますと。

 

保険会社からのギャランティーがないと病室に入れないとのことで、処置室で暫し待つ。その間、いったんホテルに戻らせてくれと頼み、ホテルから数枚の下着とPC、スマホ充電キットをピックアップして病院に戻った。病院では採尿を指示されたけど、尿という英単語を知らなかったもので確認に少々手間取った。

 

病室には車いすで連れてこられた。窓からクアラルンプールのツインタワーが見える5階の個室。

医師によれば翌日にCTを撮り、骨に固定するプレートを手配してから夕刻18:00から手術だそう。所要時間2時間、でも全身麻酔と聞いて安心した。

 

病院食は、メニューを携えた係の人がやってきて翌日分のオーダーを取る。

マレーシアなのでチキンライスばかりかと思っていたけど、ウエスタンであればパンのバスケット、デニッシュもある。夕食にはフィッシュアンドチップス、パスタ、ペンネ、ステーキなどなど。

 

手術日は11時前にEarly Lunchだとチキンライスを食べた。そこから夕方の手術まで飲み食い禁止。手術の開始は遅れて、19:00頃に錠剤を一つのみ、ベッドごと手術室に向かった。気持ちを安定させる薬だよとの説明だった。手術室では麻酔医と幾つか会話したところまで覚えている。そして、「起きろ、終わったぞ」との声。いつのまにかベッドごと病室に戻っていた。肩に鈍い痛みを感じた。

鼻に酸素チューブが備わっていた。けど、息苦しい。何度か深呼吸を繰り返した。

 

それから、1時間ごとに血圧とサチュレーション、体温のチェックがあった。オンラインのモニターが繋がっているわけではないみたい。でもそのお陰で1時間毎に看護師さんが来てくれる度に、乾いた唇を水で濡らすようにお願いすることができた。しっかり目覚めたら飲んでいいわよ、今は少しだけね、と何度か言われた後、手術翌朝の7時頃に朝食が到着。リンゴジュースとカットスイカが超美味しかった。

 

手術翌日は眩暈でダウン。食欲も出ず、せっかく前日に頼んでいたブレッドバスケット(朝)、チキンライス(昼)、フィッシュアンドチップス(夜)ともにあまり手を付けず。寝て起きてを繰り返した。仕事仲間のお見舞いを受けたものの疎かな対応のまま。

夕方に術後のX線を取りに行った際には車いすに揺られて強烈に気持ち悪かった。「戻しそう」って英語でなんて言うのか調べなくちゃと思った。TVではよく「リバース」というけど、あれ、通じるのかなぁと考えてた。

 

手術から2日目。眩暈は治まり快調。痛みもなく、回復の速さに驚いた。

断絶した骨はステンレスのプレートで固定して貰ったらしい。それ自体に痛みはないので、ゆっくり仕事に復帰できそう。

右手にあった点滴用のラインも外され、今後は痛み止めは錠剤が調剤されるみたい。

明日退院したら、ユニクロに下着を買いに行かなくちゃ。