
いや、ビザ。
日本のパスポートでは、ラオスにはビザを取得しなくても入国できる。でも滞在できるのは15日間だけで、もっと長く滞在したい方は、渡航前に日本のラオス大使館でビザを申請するか、ラオス到着時にアライバルビザを取れば良い。たぶん旅行目的限定だけど、日本のパスポートであれば30ドル支払えば15日間延長できる。私はこのアライバルビザを取得して、30日間滞在してきた。
そして今日でそのアライバルビザも切れた。ラオスから出て行かないと不法滞在になっちゃう。
少し前は体調が優れず、ビザ更新のついでにタイのウドンタニにある大きな病院に行くことも考えてた。ビエンチャンからウドンタニ行きの国際バスは、近くのバスターミナルから1日8便出ている。ウドンタニまでいけば、ラオスには無いマクドナルドもあるらしい。片道3時間、運賃300円弱のちょっとした海外旅行。

ところが、最近は体調が落ち着いてきたので、わざわざウドンタニまで行くのが面倒くさくなってきた。これがウドンタニに行く最後のチャンスだけど、所詮はタイだし。国際バスで国境を越えるとなると、出国と入国の手続きの度に同じバスに乗っている乗客全員が手続きを終えるのをバスが待っていてくれる。手続きに時間がかかりそうな私、バスを待たせることになりそうでプレッシャーだし。
結局、タイとの国境に架かる友好橋に行く市内バスに乗り友好橋で降車。国境のゲートで出国手続きを済ませ、友好橋を渡るバスでメコン河を越えてタイに到着。タイの入国審査を通過したあとはすぐに道路を渡り反対車線にあるタイの出国審査のカウンターに行き、出国手続きを実施。この出国審査場に入ったときに「タイの観光局?のアンケートに協力してください」と声を掛けられた。手に調査票を挟んだボードを持つ若い女性。続いて「日本人ですか?タイにはお仕事で?」と日本語で。すごいなぁ、英語、日本語、母国語のマルチリンガルだ。
「ごめんなさい。ラオスで暮らしてて、タイには5分しかいませんでした」
彼女の才能に甘えて日本語で答え、再びメコン河を渡るバスに乗りラオスに戻りました。
タイとラオスの間に流れるメコン河に架かる友好橋は(たぶん)3本あって、タイのノンカイに渡るこの橋が1本目。20年前にオーストラリアの支援で作られた(と思う)
橋には、ラオス行きとタイ行きの車線が1車線ずつあり、その真ん中には単線非電化の線路が敷かれている。ただし鉄道用のスペースは線路の幅よりちょっと広いだけなので、列車が走ると鉄道用のスペースから車両がはみ出てしまう。このためか、或いは荷重のためなのか、鉄道が通る時には車両が通行止めになると聞いていた。鉄道は1日に数本しか通らない。
今日、タイから出発したバスが橋の手前で停車した。窓から顔を出して前を見ると、橋のゲートが閉まっている。止められてから5分ほど待たされた頃、期待どおり列車が走ってきた。2両編成のディーゼル車。お客さんの数はまばら。列車は夜しか走っていないと思っていたので、11時過ぎに見れて嬉しかった。(夜にはタイの首都バンコクに向かう寝台列車が走っていると思う。)
カメラを持ってくれば良かった。
バスはメコン河を渡るだけの短い移動を終えてラオスに到着。私はここで再びアライバルビザを取得すべき窓口へ。ところが、申請用紙は受け取れたものの、記入して提出する頃には窓口は昼休みに突入。結局30分ほど待たされて申請完了。狭い事務所の中を覗くと、4人で仕事しているみたい。昼食時の交代要員はいないのね。
あとはビエンチャンに戻る市内バスに乗るだけ。
アパートを9時半に出て、14時に帰着した小さな海外旅行でした。