8月31日(日) 22:00頃
翌日からの新しい一週間の始まりに備えて、早めにベッドに入り横になった。
高校1年生の息子君の部屋には未だ灯りが点いているいる。
夏休みの宿題の仕上げに追われている。今夜は半ば徹夜作業になると思う。
夜中に一度様子を見ることにしよう。
愛猫のモモはリビングの座布団の上で丸くなってる。
娘さんは自室でパソコンに向かっている。宿題ではなくて勉強中。毎日継続して偉いね。
奥さんも隣のベッドで横になってTV観賞中。24時間テレビの余韻の番組を楽しんでいる様子。
私も一緒にTVを見ていた筈が、眠気には勝てずにすぐに瞼を閉じてしまった。
おやすみなさい。
9月1日(月)02:00頃
突然、足先にふわふわとした感触を覚えた。モモが私のベッドに来たみたい。
モモは私の右足に寄りかかるように丸くなって寝ることに決めた模様。右足にモモの体重と体温を感じた。可愛い。大歓迎だ。でも私は寝相が悪いから気をつけなくちゃ。
夜に強い奥さんもTVを見ながら眠ってしまったみたい。体をTVの方に向けたまま目を閉じている。ベッドの上に転がっていたリモコンを見つけ、そっとTVの電源をオフに。
TVの音声と光源が去り、寝室に静寂と暗闇が訪れた。モモが出入りするために少しだけ開けたドアから僅かな光が漏れてくる。どうやら未だ息子君の部屋の明かりが灯っているらしい。
9月1日(月)03:00頃
息子君の様子が気になって目が覚めた。モモは私の足元で丸くなったまま。
モモを起こさないようにそっと体をずらし、静かにリビングに出た。息子君の部屋は明かりが煌々と点っていたけれども、机に息子君の姿は無い。机の上には夏休みの宿題が未完成のまま残されている。今日中に提出できる状態で無いことは明らか。息子君は、宿題の合間に休憩をとっていたかのような体制でベッドで爆睡中。その傍らにはDSとスマホ。
宿題の提出が遅れないようにと言い続けてきただけに、この状況には大きく落胆。DSをベッドから遠ざけた後、3:00ではあったけれども息子君の体を揺すって起こしてみた。
「どうするんだ?宿題が全然出来てないじゃないか?」
「やる!」寝ぼけている割には鮮明な声で応えが帰ってきた。
「その状態でできるわけ無いだろ!」
部屋の明かりを消して自分のベッドに戻ろうとしたももの、息子君が眼鏡を掛けたまま寝ていることを思い出し、リビングから息子君の部屋に引き返した。
息子君、既に熟睡してた。
その後寝室に戻ると、物音に敏感な奥さんが目を覚ましていた。
「宿題が終わってなかった」と溢すと「提出日は今日では無いかもしれない」と僅かな望みを還してくれた。今年は息子君の夏休みの間、私はずっと日本に滞在できていたにも関わらず、夏休みの宿題を順調に終わらせることはできなかった。学業と部活の両立、子供の自立、子供のやる気。親の応援。反省とも憤りともつかない思いで気が張って眠れない。
こりゃ、今日は昼飯後に眠くなりそうだ。
9月1日(月)05:15頃
携帯のアラームは5:30に仕掛けてあるものの、それよりも少し早めにモモが朝のひと仕事を開始した。私の足元から耳元に移動し「ゴロゴロ」と歌いだす。眠たさのあまり歌を無視して寝続けると、やがてヒゲで顔をくすぐり、ザラザラな舌で顔を舐め始める。これで起きる意思を示さないと、鼻への甘噛み攻撃を仕掛けてくる。鼻を甘噛みによる目覚ましの成功率は100%。可愛い顔が近づいてきて、煮干の生臭さを漂わせながらカプっと。何をしても可愛い。
私が起きるべき時間をモモがどのように察知しているのは深い謎のまま。起こし方に改善の余地はあると思うけれども、起こしてもらい助けられたことは何度もある。
9月1日(月)5:30頃
目覚まし時計の大音響で息子君も起床。モモは息子君と添い寝はしても鼻は噛まない。
つい2時間ほど前までは、宿題が間に合わなかったことを怒っていた筈が、モモのモーニングコールのお陰か気持ちは穏やかになっていた。怒るのではなくて実行できるよう応援する方法を採ることにした。パンの軽めの朝食を取り、登校支度を進める息子君。娘さんはまだ夢の中。
9月1日(月)6:30頃
息子君、夏休み明けの初登校のため大荷物。おまけに天気予報によると雨模様。普段は自転車と電車(3路線)とバスを乗り継いで1時間かけて登校しているところ、本日は奥さんが途中まで車で送ってくれることに。息子君は寝不足の筈だから体の為にも有難い発言。
息子君はこの恩恵をフルに活用し、車中で爆睡下模様。
9月1日(月)7:20頃
奥さんと息子君を見送った後、私も身支度を整え、シャツのアイロンがけを済ませて燃えるゴミを出しつつ出勤。モモはリビングの座布団で丸くなって寝ていた。
娘さんはまだ夢の中。
長い長い一夜でした。
*追記*
息子君の名誉のために訂正しておきます。夏休みの宿題は全て提出できたようです。夜中に見た未完成の宿題(書きかけの原稿用紙)は、ボツ原稿だったようで。。