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地面師たち 全7話 

2024年製作 NETFLIX ☆4.0

再び土地価格が高騰し始めた東京。辻本拓海(綾野剛)はハリソン山中(豊川悦司)と名乗る大物不動産詐欺師グループのリーダーと出会い、「情報屋」の竹下(北村一輝)、なりすまし犯をキャスティングする「手配師」の麗子(小池栄子)、「法律屋」の後藤(ピエール瀧)らとともに、拓海は「交渉役」として不動産詐欺を働いていた。次のターゲットは過去最大の 100 億円不動産。地主、土地開発に焦りを見せる大手デベロッパーとの狡猾な駆け引きが繰り広げられる中、警察が地面師たちの背後に迫る。次々と明らかになる拓海の過去とハリソンの非道な手口。前代未聞の綱渡りの不正取引、迫りくる捜査......果たして 100 億円詐欺は成功するのか?

 

いや・・・面白かったですね。

すっかり規則正しい生活を

送るようになった私が、

朝の4時まで観てしまった。

 とにかく、先が気になるし。

そして、最終回まで観て、

ベッドに入ったのはいいが、

目を閉じると、ハリソンの顔が浮かんで、

怖くて眠れなかったという。

 7話とか、ちょうどいいけど、

面白いと時間も気にせずに

一気見してしまうという

危険性を孕んでいると思った。

 

さて、それくらい面白かったんですが。

 

とにかく、この5人が揃う場面は、

それだけでテンションが上がった。

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もう、めっちゃカッコイイよね。

狙うお寺を、丘の上からみんなで

眺めている場面も、

カッコ良かった!!

 

みんな演技がうまいし、存在感あるし、

なんか色気あるし。

しかも、それぞれの魅力が違っていて、

この5人を眺めているだけで、

ほんと、充分なんだよね~。

 しかもそこにピエール瀧さんが

鎮座されてる奇跡。

 

だから・・・・だから・・・・。

だからこそ。

 

以下ネタバレです。

なんていうのかな。

 

トヨエツ様のサイコはいらんかったかな~

って思うんですよ。

いや、トヨエツ様のこの演技は凄まじかったし、

トラウマになるくらい恐怖だったんだけど、

あまりにも人が死に過ぎるし、

結局、最終的に残ったのが

トヨエツと綾野剛だけやなんて。

あれだけ5人という集団に憧れただけに、

なんだかな~と思ってしまった。

 サイコだけならまだしも、サイコの上、

無敵ときてるのもね。

最後、あの爆発で生きてるって・・・・

一体、どうやって逃げたんや??って。

 続編ありきなのかも知れないけど、

どうも、この最後は、

私的には気に入らなかったかな。

 

 とはいえ、ハリソンの恐怖の数々は、

食い入るように見てしまったし、

トヨエツすげ-------って思ってたんだけど、

最後は、ハリソンが死ぬべきで、

その座を拓海くんが奪う・・という

形が良かったかな~と思った。

  拓海くんが、真実を知って、

何か仕掛けているのかな~と

思ったら、何も仕掛けていなくて、

そーなん・・・

ってちょっとガッカリしちゃった。

染谷くんに何か頼んでたけど、

まさかそれが、銃って・・・・。

復讐劇じゃないけど、

ハリソンの顔が歪むのを見たかった気がする。

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 しかも、あの女刑事が、

一人でのこのこやってくるっていう展開も。

なんだかな~って感じでしたね。

 

そして。

ピエール滝さん。

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「もうええでしょう」はいいんだけど。

正直、私この方の関西弁は、

微妙に違うと思うんだよね。

ちょっと、大袈裟過ぎるというか。

 どう考えても、

うさんくさいと思うんだけど(笑)

ピエール瀧様の復活は嬉しいけど。

こういう役ばかりになってしまうのは、

残念な感じがする。

 本当に色んな役をこなせる人だから、

もっと、違う演技を観てみたいと思うのよね

(ちなみに、ピエール瀧様の1番の役は、

オラフだと思っている)

 

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それとは逆で、今回、

いつもと違う感じだったのが

フランキー様で。

こういう役、珍しいように感じました。

 最後のシーンで

追い詰められていく場面での演技は、

名演でした。

もう、その感じが恐怖しかなくって、

気持ちが分かって、むちゃくちゃ怖かったわ。

 普通の警察官として生きてきただけなのに、

こんな惨い最後だなんて。

悲しいわ・・・・

 

違う感じといえば、マキタスポーツ様も、

良かったですよね。

 あの廃れた感じがね~

あと、あの死に絶えるシーン!!

リアルで怖かったわ。

マキタスポーツ様の演技も満点でした。

 

 

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綾野剛さんの演技も、素晴らしかったです。

生ける屍のような雰囲気と、

仕事が出来る風の雰囲気と。

何とか詐欺を働き、役割を果たす事で、

何とか生きている感じが、

観ていて伝わってきました。

 最後は、こうスマートにハリソンに

復讐して欲しかったけどねぇ。

 

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山本耕史さんも、素晴らしかったですね。

仕事で追い詰められ、焦っている雰囲気とか。

 彼の一喜一憂、プライドがあるが故の、

気持ちのアップダウンが、

本当に伝わってきました。

 最後の、もう完全な喪失感の演技が、

たまらんです!「きのう何食べた?」に

出てる人と同じ人???って

思ってしまいますね(笑)

 

ハリソンの怖さはどれも怖いけど。

 

「最もフィジカル(肉体的)で
最もプリミティブ(原始的)で
そして最もフェデッシュ(性的志向)な

方法でいかせていただきます」

 の場面は、ゲームオブスローンズ

よろしくの残忍な場面でしたね。

 

そして、私が最高に怖かったのは・・・・

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女性にだって容赦はしない

髪の毛むしる所・・・・

怖いよぉ~

 この時の小池さんの恐怖の

演技にも、共感して、

怖すぎて震えたわ・・・・。

 

あとはね・・・

アントニーが最後までウザすぎたのと。

この人だけ演技力がアレでね(笑)

 

このホストがNO1って・・・・

そうなん???っていう違和感と。

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しかし、拓海くんが潜入捜査して、

尼さんと寝る必要があったのかと。

始めから、脅しておいたら良かったような。

 

あと、何故か染谷さん出てくると、

ホッとしたわ~。

 

面白かったんですけど。

私は最後は、ハリソンが

何かしらの罰を受けるのを期待していたし、

何なら、拓海君が壮大な復讐劇を

用意しているかと期待してしまったので、

あまりに、ハリソンの無敵ぶりが、

イマイチと感じたのかな~。

 

そういう不満も続編で、

まるっと払拭してくれたらいいけども。

主要な魅力あるキャストが

みんな死んでるからな。

ただ監督が大根仁さんなので、

なんかやってくれそうな気はするんだよね。

 

という事で、続編ありきならこの評価だけど。

もし、これが続編なし前提なら、

もっと評価は下がるかな~。

 

お願いだから、最後のこの「もやっ」を

続編で回収して。

  

 まぁ、私の希望としてはですね。

この5人でスマートに詐欺を働く内容で

良かったかも(笑)

ハリソンのサイコもなく、

5人は、絆で結ばれていてさ~!

 そういう気軽なバージョンも制作して欲しい。

ありきたりかも知れないけど、

こんなキャストだからこそ、

映えると思うんだよね。