【邦画】花腐し 男2人が紡ぐ世界観に没入 | ROUTE8787 サンサクキロク

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花腐し / 日本

2023年製作 137分 

2024年27本目 ☆3.8

梅⾬のある⽇に出会った栩⾕と伊関は、⾃分たちの愛した⼥について語り始める。そして、三⼈がしがみついてきた映画への夢がボロボロと崩れ始める中、それぞれの⼈⽣が交錯していく――。

 

綾野剛さん推しではございません。

なんでだろうな~特段好きじゃないけど、

配信あると、ついつい観てしまう俳優さん。

 魅力あるんだけど、好みじゃない。

私にとって、綾野剛さんは、そんな存在です。

 

ちなみに、好き!!で言うと、

俄然、柄本佑さんです。

 

なので、この2人がキャストってなると、

けっこう、配信を楽しみにしてました。

しかも、大好きな18禁・・・

 

で、評価は・・・・

雰囲気を頂く作品です。

 

・・・と言いたい。

 

では・・・以下、

 

ネタバレです・・・
 

私は、白黒・モノクロが好きじゃないんですよ。
映画だけじゃなくて、写真とか・・・
どちらかというと、晴れやかな色使いが好き。
色のある世界がいい!!
 
そんな私が、初めて、
「白黒」世界に、完全に、のめり込んだ作品です。
 
なんなら、過去のシーンの
カラーを邪魔に思っちゃうくらい、
モノクロシーンが続けばいい!!と思った。
 
それは、もう、綾野さんと柄本さんの、
この2人の男の織りなす技の
せいだと言い切れます。
もう、この2人の雰囲気が、
素晴らしいんです。
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出会いのこの瞬間から、
このモノクロの世界が、
彼らのものになってしまう。
このケミストリーの凄さ。
「場」を一瞬にして、
特別なものに変えてしまう。
 
現実であり、夢うつつ、
懐疑的でありながら、盲目的
冴えない男たちから、かすかに流れる、
その色気のシンフォニー
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もう、その世界観が、
繰り広げられていくワケです。
 
この雰囲気を作りだす事が、
この作品に大きく関わってくる。
 最後の、答えのないシーン。
 
どこまでが現実で、どこまで夢現なのか。
「夢オチなんて、一番、卑怯な手法だ!!」
・・・と常々豪語する私をも黙らせるほど、
 
この男2人が紡ぎ出す雰囲気は、
絶妙で奇妙なのだ。
 
そして、
大好きな濡れ場シーンですら、
邪魔だ!!と感じてしまうほど、
私は、
モノクロな男2人のその世界に、
没入してしまった。
 
そんな世界に、これまた、
イイ感じで使用されているのが、
「雨」
 雨と晴れの境を描く事が、
最後のさとうほなみよりも、非現実的で、
じっとりと、この作品を包み込んでいる。
 
最終的に、こんな雰囲気の作品には、
こんな最後がとっても似合う。
 
雨、モノクロ、男2人の女の会話。
散りばめられた伏線は、
怪談のような最後が、ひどく似合うのだ。
 
この作品の勝因は、まさに、
この2人の起用。
そんじょそこらの俳優じゃ、
この雰囲気は出せん。
一歩まちがえたら、ただの
濡れ場シーン撮りたいだけの、
中身なしAV作品になってた所。
 
この2人だからこそ、
きちんと「花腐し」というタイトルに着地する。
 
「花腐し」とは、
きれいに咲いた卯⽊(うつぎ)の花をも
腐らせてしまう、
じっとりと降りしきる⾬を表現している。
 
自分にとって大切な恋を、
腐らせてしまった男2人
その腐らせた恋は、
雨の日、男2人に、後悔と寂寥と幻想を
運びこんできたのかな。
 
・・・という事で、体張ってる女優さんには、
あんまり目がいかなかった(笑)
さとうなほみさんて、
ゲスの極み乙女のドラムの方なんですね。
 この方の起用も、
逆に大成功なんじゃないかと。
 変に色気がない・・・・笑
 なので、濡れ場も妙に、健康的で。
 
綾野&柄本の色気が凄すぎるから、
これくらいが、逆に良かった気がします。
 
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人を選ぶ作品だろうけど、
この雰囲気は、是非、
堪能して欲しいな~と思います。
いや~・・・
この世界観は、ちょっと驚きでした。
ファンの方なら、なおさら!必見です。