【韓国映画】愛に奉仕せよ   | ROUTE8787 サンサクキロク

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愛に奉仕せよ / 韓国

2022年製作 146分 ☆☆☆

2023年73本目(韓国映画52)NETFLIX

模範兵士として師団長社宅の炊事兵になったムグァン。

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彼の目標はただ妻と子供のために出世の道を進むこと。

しかし、師団長が出張する間に2人きりとなった

美しき若妻スリョンの危険な誘惑に、

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ムグァンは自身の目標や信念、

そして抑えきれない禁じられた恋との狭間で葛藤するのだが…。

 

観ましたよ~

タイトルの雰囲気と、R指定って事で、

エロ主体なのかな~と思っていたのですが、

しっかりと中身のある作品になっていて。

エロ主体の宣伝で倦厭する人がいたら、

少し勿体ないなぁ・・・と思った次第です。

 逆を言えば、これほどのエロ描写が 

必要だったかな・・・?という疑問がわき、

 架空の社会主義国家における

男女の切ない恋愛もの・・・

という位置づけでも

充分と成り立っていたような気がします。

 とはいえ、主人公2人が貪欲に性欲に

突き進む場面は、

抑圧された男女の大爆発を表現するには、

ピッタリで、

付き合い立ての若いカップルのようで、

ちょっと笑えました。

 

尺は長く146分ですが、

韓国映画らしく、笑いもあり、

それほど長くは感じなかったけど、

まぁ・・・エロシーンは冗長だよね(笑)

 

話のストーリー的には、好みだったので、

もう少し、エロを少なくした、

しっかりとした恋愛モノで仕上げて欲しかった・・

という気持ちが残りました。

 

観られる方は、エンドロールまで

しっかり観て下さいね。

 

 

以下、ネタバレです

 個人的には、本当に勿体ない・・・

という感想なんですよね。

好みの問題ですけど。

 

架空の社会主義国家・不倫もの・

上司の妻とエロ

・・・・って展開になったら、

大体行く末は、悲恋なんですよね。

それが、この作品は、

完全にそうではないんですよ。

 最後の場面をどう取るかは、別としても、

ムグァンも、スリョンも最終的に生きている・・・という

流れは、ある意味、

とても革新的なんだと思うんです。

 しかも、最後のシーンにおいては、

2人が最終的にそれぞれの

伴侶や子を捨て、2人での人生に

向かっていくという捉え方も出来るワケです。

 ハッピーエンドなんですよね。

互いに遠回りはしたけれど、

それぞれが自身の役割を果たし、

時代背景も後押しする形で、

添い遂げようとする。

 こういった作品で、

このようなラストを用意する所が、

粋じゃないですか。

 

なのでね・・・・

この最後の感動を、更に深めるための展開が、

ちょっと弱いと思ってしまうんですよね。

 あらゆる我慢や、苦難を味わい、

別れの切なさを経験しての、

この最後が良かったな・・・と。

 

この作品、緊張感に物足りなさを

感じるんですよね。

そもそも、架空の社会主義国家元首の顔写真が、

アレでは・・・・(笑)

 いっその事、

北をより想像しやすいような写真にして、

光の反射で、見えなくて実際は

どうか分からない・・・・程度の

演出が良かったんじゃないかな。

 架空の社会主義国家で、

元首の写真がアレでは、

ちょっとパロディ感満載なんですよね。

 

それと、木牌置く所ね。

そんな所に置くの、おかしいやん!!

っていうツッコミがさ。

 違うのよ・・・・そういうコメディ要素、

要らないんだよ(私的に・笑)

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あれだけ家に籠って好きかってやっているから、

我慢をしてると思えないし、

互いの恋心が募って、ああ、切ない・・・

という気持ちにもならないんですよね。

 

そして、最大の苦難の相手になるべき夫が、

すべてを策略したであろう展開もまた、

この作品の緊張感を奪っているように思えます。

 でも、この夫の策略という点は、

面白くともあると思うので、

難しい所だとは思うんですけど。

 

夫が、自分自身の不能である事、

でも子供は欲しい・・という所で、

策略めいた事をするのはいいけれど、

もう少し、妻への執着を醸し出すとか。

サスペンス要素も含んでいても

良かったかも知れない。

 

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こんな目立つ格好で、デートまでしちゃって、

緊張感皆無なんですよ(笑)

 

もしね・・・

この夫が子供は欲しいが、妻に執着して、

目的を達成した後は、ムグァンを殺そうとして、

それをスリョンが必死に逃がして、

生き別れるとか、

後味悪い覚悟で、2人が死ぬとか、 

ムグァンが死ぬ・・・

という設定なら、

このお花畑状態の流れも、

嗚呼あの時は幸せだった・・・

ってなっただろうけど。

 

今回に関しては、

最後がハッピーエンドなんだから、

最後のその多幸感をMAXで味わう為に、

とことん、苦しく切なく耐える

・・・という流れが良かったように思います。

 

それプラス。

時間を割いていた肝心のエロのシーンですけどね。

あまり美しく思えなかったのが残念でした。

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 はじめは、互いの欲求不満解消的な所で、

荒々しいのは良しとしても、

互いに心を寄せ始めた辺りで、

もう少し、そういった感情が

投入されるシーンが

あっても良かったかな

・・・・って思います。

 そして、個人的な趣向なんですけどね。

私、SMとかホント、苦手で。

 乱暴な感じの濡れ場も苦手・・・。

めっちゃ、萎える。

 

いっその事、濡れ場少なくして、

「シャンドライの恋」「とらわれて夏」

のような後に引くような切なさが

良かったなぁ・・・と。

 

長々と書きましたけど。

最後がハッピーエンドだからこそ、

めちゃくちゃ、

切なく泣ける展開が良かったなぁ~って!!

 私、この作品で、

めちゃくちゃ泣きたかったんですよね~!!

泣いて、最後、幸せになれよ〜 

って気持ちになりたかった。

なんか、それが凄く勿体なく感じましたが、

エロだけではない、素敵な映画でした。