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タンタラ 君を感じてる / Hulu

20216年18話 ☆☆☆☆ 

2023年韓ドラ18本目(通算91本目)

大手芸能事務所で辣腕を振るうマネージャーのシン・ソクホ(チソン)は、育ててきたアイドルグループのJACKSONとともに独立を進めていた。 投資家たちからも援助を受け、独立に向けて順調に見えたが、ある日ソクホは飲酒運転事故を起こし拘置所に収容される。

大手芸能事務所で辣腕を振るうマネージャーのシン・ソクホ(チソン)は、育ててきたアイドルグループのJACKSONとともに独立を進めていた。 投資家たちからも援助を受け、独立に向けて順調に見えたが、ある日ソクホは飲酒運転事故を起こし拘置所に収容される。

 

正直、あまり期待していなかったチソン様の作品でした。

あまり、評価も良くなかったし。

なので、リタイアもありかな?と思いつつ、

観始めたんですが、

いやいや、どうして。

こちらの作品か、かなり良かったです。

 

軽いタッチの作品を、ここまで中身のある作品にグレードアップしたのは、

チソン様の演技力だったとは思いますが。

 それだけではなく、

タンタラメンバー一人一人の演技力も、

充分に備わっていたからだと思います。

 

 勿論、映像の古さや、

バンドの古さは否めませんが、

それも気になるのは始めだけで、

あとは、もう全然気にもならないし、

最後には「奇跡の歌声」に着地するのも、

見所だと思います。

 

とにかく、チソン様が良い

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 もともとは、敏腕のマネージャーだけど、

自分の抱える歌手が成功する為には、

どんな手段も使う冷酷なマネージャーなんです。

 でも、ただ冷酷なだけではなく、

少し人たらし的な所もあって、

それが、ソクホの本質の下地になっています。

 策略にハマり、地に堕ちた事で、

以前の自分がどれだけ酷い人間だったかを知り、

大きく成長していくソクホという人物を、

とにかく魅力的に演じています。

 

自分で新たなバンドを育てようって話は、

コメディタッチで軽く描かれやすいと思うんけど、

この作品は、コメディを主軸に、けれど、

重さを伴った内容である事に、

まず、ビックリします。

 

自分の過ちに、真っ向から向き合うという作業は、

決して軽やかではなくて。

それ相当の痛みが伴うはずで、そこを、

チソン様はきっちりと演じているんですよね。

 

ソクホの冷酷な人間ながら、人たらし的な演技は、

終始、この物語を支える大きなポイントとなっていきます。

 これほど、魅力的な人間だからこそ、

誰もが、彼を受け入れたくなる。

それを、きちんと納得させてくれる人物像に完璧に仕上がっているんですよね。

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カン・ミニョク様が素晴らしい

CNBLUEのメンバーなんですね・・・

しかも、ドラム。

今回は、ボーカルとしての役ハヌルですが。

いや、ホント、良かったですね。

 血の繋がらない姉・グリンへの恋心や、

それを諦めるまでの過程。

そして、ソクホを兄のように慕う所とか。

 そして、歌声も、耳に心地よくて良かったです。

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チョ・ボクレの歌声に度肝を抜かれる

ハヌルの亡くなった兄を演じた

チョ・ボクレ様です。

今までも、助演で色々出ておられますが。

今回、この方の歌声に衝撃を受けました。

 もう、本当に上手で、心に沁みわたりました。

 

始めにギター1本で歌うシーンも良かったですが、

最後あたりに、兄と弟が共演するシーンも、

カン・ミニョク様の歌声と相まって、

思わず、涙がこぼれました。

 

神回が多く存在

とにかく名シーンが多くて、思わず、釘付けで観てしまう場面が多かったです。

(7話)

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 昔は土下座をして貰っても、

気にもしなかったのに、

逆の立場となり、土下座をし、

すがってでも、仕事を貰いたいというソクホ。

悔しさと、自分の傲慢さに気付いて、涙します。

 

(15話)

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ハヌルの亡き兄と、友人関係でもあったソクホ。

彼の死が自殺であり、

そもそもの発端が自分にあった事を知り、

号泣します。

 また、兄が自殺に追い込まれたのは、

自分の曲が人のものになっていたとう

絶望だったわけで、

それは、まさに、

ソクホ自身が人に行ってきた罪と同じだった。

 

(16話)

兄が歌う動画を観たハヌル。

パソコンを胸に抱いて、号泣。

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チソン様と負けず劣らずの名演でした。

 この辺りの、カン・ミニョク様の演技は本当に、素晴らしかったですよね~。

ソクホと出逢わなければ、

ソクホが兄の歌声を売り込まなかったら、

兄が自殺する事もなかった・・・・

けれど、その反面、引き籠りがちだった兄を、

外へと連れ出してくれたのも、

ソクホさんだった・・・

という心情が、良く伝わってきました。

 

そして、長年の恋心をぐっとこらえるシーンも。

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切ない・・・・

 

・・・・という事で、私的には、かなり大満足な作品だったんですけど。

まぁ、難を言えば。

 

ヘリが、どこまで行ってもヘリ

っというか、下手 チーン

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(元気だけが取り柄です!)

 

チソン様の相手としても、カン・ミニョク様の相手としても、

正直、バランスが取れていない事が、

最初から最後まで気になった所です。

よくある軽いノリのドラマなら良いんですけど、

そういうノリの、

数段上をいってる今作においては、

どうしても、そこが気になってしまいました。

 

弟が恋慕う姉として、

ハヌルの自分への気持ちに気付いた時の心情や、

ソクホに恋する過程とか。

 

もう、どれもこれも、ヘリ様でしかない(笑)

 

妙なアンバランスもあって、

そのせいか、グリンという人間が、

非常に幼く見えてしまう。

 ソクホとグリンの関係は、 

もう叔父さんと少女みたいだし、

ハヌルとグリンの関係は、

もう、姉という設定がおかしいんじゃ?と

思えちゃうし。

 

せっかくのロマンスが勿体ない。

キスシーンがなくて正解!と思うドラマも珍しい。

 

同じ年の差設定でも、

ヨンス&ミンジュのロマンスの方が、違和感なくて良かったかな。

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とはいえ、そこはチソン様でさ~!!

ソクホがグリンを観る目に、

イチイチ、キュンキュンしちゃうんだよね~。

 もう、チソン様しか観てないけどね。

 

正直、この辺のロマンスはなくてもいいんじゃ?と思ったくらい。

 

何故なら、このドラマ、

ソクホが、バンドメンバーを見つめる目や、

ジヌを見つめる目に、

もう、キュンキュンさせてくれるんですよ~!!

なんていうのかな~

父性愛溢れる???ってヤツですよね。

「お前たちを絶対守る!」みたいな~

 

ああああ、守られたい~!!!

 

 

それでも、やっぱりちょっと重い

 いや、ただ軽いだけではなく・・・

って所だけじゃなく、

「人生はブーメラン」というように、

自分のやった事は自分にかえってくるというメッセージも良いと思うんですが。

やっぱり、「自殺」とか絡んでくると、

重すぎるんですよ。

 ハヌル兄の自殺は、100歩譲ってOKとしても、

過去にソクホが、同じ手口で自殺い追い込んでいた・・・というのは、

いくらなんでも、重すぎる・・・・

 色々、ソクホだけが原因ではない・・・

という補足は入ったけど、

いやいや、なら仕方ないって事にならないわよね。

 決定打は、やっぱり、ソクホだったと思うし。

また、その冷酷な男をうまく演じちゃうからさ~

そりゃ、自殺しちゃうわよ・・・

って思ってしまう。

 

相手が、そういう形で死んでしまうと、

どうしても、

心入れ替えたから、頑張ります~!!ってワケにはいかない心情になる。

 こういう軽いドラマのタッチだからこそ、

ブーメランにしても、

そこは、もう少し軽めが良かった。

 

相手が自殺してなくて、

ソクホが謝りに行く過程にしたりしたら、

良かったと思うし、

ハヌル兄も、せめて、

失意のまま歩いていたら事故に遭った・・・

くらいでも良かったような気がします。

 

 

その他のカメオ出演

・・・カメオでもなく、しっかり本編に関わってくるのが。

若かりしアン・ヒョソプ様ですけど、

人気バンドのボーカル・・・という設定に違和感を覚えるほど、

垢抜けてない(笑)

 いや、ホント、アン・ヒョソプ様だと気付かない可能性もあり、

実際、ん??どれがアン・ヒョソプ?と役柄を確認した上で見ないと分からないかも。

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一瞬、整形??って思ったりした(笑)

私は、全然、整形OKなので、それならソレで良いが、

整形して、これほど垢抜けるのなら、全然、アリだわよね。

 でも、アン・ヒョソプ様って、役柄によって、

けっこう、顔自体が変わるみたいだから、

これも演技のウチなら、凄いし。

逆に成長過程なら、この顔で、男前になる!!って先を見越した

韓国エンタメは凄い・・・

・・・・っと、どうであれ、「凄い」って思っちゃうくらいでした。

 

そして、途中、現れた男前。

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ソ・ガンジュン様!!

こちらは、逆に、今よりもこっちがカッコイイ!って思っちゃうくらい。

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コンミョン演じるカイルとの、

なんというか、とっても、ブロマンス的な流れちゅー

ナイスでした!

 

そして、

最後に衝撃の可愛さでもって登場したのが、

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新しくバンドに加わるスヨン役で、

パク・ウンビン様。

めちゃくちゃ、可愛い。

そりゃ、ハヌルもそんな顔するよね(笑)

 個人的には、梨泰院クラスの最後に登場したパク・ボゴム級の衝撃でした。

 

あと・・・・

一瞬登場して面白かったのが、

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パク・シネ様

全く、物語に影響しない役で、ほんの一瞬

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ドヒちゃんも出てました(応答せよ1994とか)

 

・・・という事で。

軽くて薄い話かと思いきや、しっかりした脚本と演技で魅せてくれる秀作だと思います。

ソクホが過去の自分にしっかりと向き合い、

そのブーメランから逃げようとしない姿勢を見ていると、

いつのまにか、視聴者もソクホのマンゴーを応援したい気持ちになっていきます。

 そして、是非、チョ・ボクレ様の歌声を聴いてみて欲しい。

このドラマに出てくるバンドや音楽は古いだろうから、

そこは期待しない方が良さそうね・・・などと思った自分の首を

しめてやりたい(笑)

 古くても、良い音楽は良い。

音楽好きなのに、バカな先入観を持ってしまった。

 

ヘリ様とのロマンスは、もう、この際スルーとして、

あとは、チソン様と、タンタラメンバーやジヌ(アン・ヒョソプ様)との

ブロマンス的な要素で、

胸キュンキュンをお楽しみ下さい(笑)

 チソン様の父性愛に、師弟愛??に

もう、心は鷲掴みでした。

 

チソン様の演技は、本当に、ずーーーっとずーーーーっと

観続けていても、飽きない。

 すべての表情・仕草に魅力があって、

でも、確かな等身大のソクホが、そこに存在しています。

 この作品でも、チソン様の役への情熱を感じ取る事が出来ます。

どのような作品でも、最大限の力を投入している事が、

作品のレベルを上げているのだと、そう思えるのです。

 

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