拝啓、いかがお過ごしでしょうか。

突然のお手紙、驚かれた事と思います。

 

思い起こせば、

 

OST以外、良いとこナッシングやで!!

(ある春の日に)

 

とか

 

ウタクは、 

ジェチャンに片想いというBL設定が良かった!!

(あなたが眠っている間に)

 

とか

 

どうせ付き合い反対されるんやろ?

めっちゃイライラしそうやから、

ラブラブ場面だけを視聴してやったぜ!!

(よくおごってくれる綺麗なお姉さん)

 

とか

 

散々な仕打ちをしておきながら、

 

実は結構好きな顔ですハート体ですハート

 

・・・・とカミングするには罪が重すぎて、

 

その想いをひた隠し、

物陰からそっと見守ってきました。

これから先も、ひっそりと、

あなたに恋焦がれながら

生きていくつもりでしたが、

 

この度、どうしても

あなた様に伝えたい気持ちが高まり、

筆をとった次第です。

 

「半分の半分」というドラマの件です。

2020年製作のこちらの作品を、

遅ればせながら視聴致しましたところ、

その世界観に身も心も持っていかれた事は、

言うまでもございません。

 

しかしながら、韓国におきましては、

視聴率が振るわず、

駄作として位置づけられていると聞き、

衝撃を通り越して、

悲しみばかりが募っております。

 

俳優陣の抑えのきいた素晴らしい演技、

映像、音楽。

人間誰しもが記憶する切なさや、

人間の再生を描いた脚本

 

その秀作が、打ち切りという最も屈辱的な行為に

さらされたと知り、

この作品に関わった方々の心情を想像し、

胸を痛めている次第です。

 

思うに、2020年はコロナ蔓延により、

世の人々が家に籠り、

それぞれが自宅での生活を充実させようと足掻いていた時期であったように思います。

人は、癒されるよりも、

内にくすぶったパワーを、弾け飛ばすものを、

求めていたのではないでしょうか。

 

家で過ごし、刺激のない日々

刺激を求めたい中で、

このようなヒーリング作品に、

果たして需要があったのでしょうか。

 

どんな秀作であっても、どんな駄作であっても、

タイミングというものが、

その成功の有無に繋がっていく事は、

紛れもない現実です。

 

哀しい事に、そのタイミングという要素の影響を、

真っ向から受けてしまったという 

結果なのではないでしょうか。

 

そういった中で、

16話から12話への短縮を余儀なくされましたが、

大きな影響があったとも思えず、むしろ、

物語の終盤における錯綜感もなく、

より、純粋で真っすぐな流れを 

最後まで守る事が出来たのではと

感じております。

 

欲をいえば、

より濃厚な接吻シーンが、

カットされた4話の中に控えていたならば、

非常に勿体ない一点になり得たかも知れませんが、それさえも、

全編に通ずる純愛の

裏付けになっているのかも知れません。

 純愛でなければ、チョンヘイン様と布団で寝て、

何もないなんて、そんな事、絵空事ですよね。

 

長過ぎた切ない片想いと、

我慢の日々を生きてきたハウォンという人物を、

あなた様が存分に演じたからこそ、

この作品のピュアさが増幅されたと、

そう信じております。

 

ですので、どうか、この作品を襲った打ち切りという事態を、

あまり重く受け止めず、風のように、

さらりと流してしまって欲しいと、

そう願っております。

 

この作品のすべてから癒しを感じ、

切なさを共有し、彼らの成長を優しく見守ってきた

私のような視聴者が、

沢山いると信じておりますし、

これからも、増えていくものと想像しております。

 

打ち切りという時代の風に

振り回されてしまったけれど、

これから長い時間をかけて、

ゆっくりと人々の心に

染みわたっていくのではないでしょうか。

不思議なことに、そんな過程もまた、

この作品の魅力の一つに

なっていくような気がしております。

 

語り出せば、キリがなく、

この作品の良さを、

永遠と紡いでいたい気分ではございますが、

世も更けてまいりましたので、

そろそろ筆を置かねばなりません。

 

これからも、

この作品に携わった製作陣が注いだ愛と同じように

私も愛を注ぎ続けたいと思っています。

 

そして、より多くの方が、

この作品に触れてくれますように。

 

最後になりましたが、

寒暖の差が激しい今日この頃、

どうかお身体、ご自愛くださいませ。

 

                          かしこ