【韓ドラ】怪物② ネタバレ感想 妄想一部あり | ROUTE8787 サンサクキロク

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では、ネタバレで、感想をつらつらと・・・・鉛筆

 

ネタバレなしは、こちらです。下矢印

 

みんな演技がうまい

とりあえず、私は、出てくる人出てくる人、みんな「犯人」だと一度は思いました(笑)

ドンシクに至っては、もう「犯人にしか見えへんやん」と思ったし、

正直、この人が犯人じゃなかった場合、このキャラ設定を、

どう方向転換していくねん・・・と思ったほど、

振り切っているんですよ拍手

 それは、ドンシク&ジュウォンの関係性も同じで、

ここまで雰囲気悪いのに、どうやって、バディとしてやっていくワケ??と

心配になるほどでした。

 

街の閉塞感と、20年前のサイコな事件のせいで、

みんな心に傷を負っていて、心情に含みを持たせている感じが上手くて、

私みたいにチョロいと、すぐ騙されるんですよねイヒ

 

みんな互いを疑いながらも、そうではないと信じたいという複雑さを

抱えていて。

 青春で描かれる揺るぎない「友情」や「仲間」ではなく、

多少歪んでいて、絶対ではない「友情」を描いている。

 この人間の不安定さが、

このサスペンスを極上なものに仕上げているんだよね~。

 

正直ですよ!物申す

「ありえんやろ」という設定がないワケでもないし、

それぞれの行動が納得いくものでもないんですよ。

「いや、あんた、何がしたいねん!」というツッコミも入れたくなるけど、

この街に流れる不穏さや、出てくる人間の闇が、

「そうせざるを得なかった」という納得材料を与えてくれているワケなんですよね。

 

まぁ・・・あとは、ドンシク&ジュウォンの何ともいえない熱量ですよね。

もう、理由なんていらない、

彼らには、それぞれの決意があって、

その思考回路は分からんけど、その熱量なら、どんな行動も納得できるぜ!!

みたいな(笑)

 

ドンシク&ジュウォンのケミストリーが緻密で繊細

 この2人を語らせたら、

もう「コンフェッション」レベルで語ってしまいそうなんですけどね。

この2人は、

どう考えても合わないし、相容れる要素が全くない。

 ジュウォンは完全に犯人はドンシクだと思い込んでるし、

そんな彼を、振り回すドンシク。

 もう、2人でいると、

「いや、あんた達、共通の敵を追ってるんだよね」チーンと思っちゃうんだけど、

その事実に気付くのが、物語の中盤あたりで、やっと・・・という感じなんですよね。

 

 中盤から終盤に向かっても、簡単には本音を明らかにしないし、

言葉で言い表すワケでもないんですね。

 それなのに、終盤では、口に出さずとも、

互いを信頼し、尊敬し、気に掛ける関係になっているんですキラキラ

 16話かけて、ゆっくりと感情をぶつけ合った結果、

この2人の関係性は、唯一無二のものになっていくワケなんです。

 もう、この演技がね。

実に繊細で緻密なワケですよ。

ちょっとした視線のやり方や、背中を見送る場面とか拍手

 

そんな我慢に我慢を重ねて、この2人の関係を観てきた視聴者としては、

16話で、感情爆発せずにはいられなくなるワケです。

 

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 差し出す両手を眺めて、僕は、動けずにいた。

あなたの人生を壊したのは、僕の父なのに。

まるで、自分が逮捕される事が、この悲劇の幕引きだとでも言うようで。

そうする事が、あなたを心底安堵させる事であり、 

手錠をかける事が、僕の使命でもあるのだと。

 

手錠をかけた手を握りしめて、離せなかった。

僕はありったけの力を込める。

この深い謝罪の気持ちを。

この感謝の気持ちを。

 伝えたいのに。

握りしめた手からは、あなたの深くて広い心だけが、

波のように僕を抱き込んでくるんだ。

 赦しと、労わり。

ああ、どうして、僕はあなたの優しさに気付かなかったのだろう。

 

愚かな僕のこの気持ちは、あなたに伝わっているだろうか。

いや、僕からの謝罪も感謝も、

不要なのだと、そう、あなたの声が聞こえてくる。

 

だから僕は。

どうか、あなたのこれからの人生が、

陰鬱でも、後悔でも、怒りでもなく。

ただただ、平穏でありますように。

そう、神に祈るしかないんだ。

 

(以上、妄想です・笑)

ドンシクが、ジュウォンに逮捕してくれと、両手を差し出し、

ジュウォンは罪名を言いながら、手錠をかけるんです。

 

もうさ!!!

ここさ!!!

涙腺崩壊ですよね。

もう、胸アツですキューンキューンキューン飛び出すハート

 

正直ですね。このシーンの為に、

今までの15話があったようなもんです。

 このシーンに向けての、緻密に組み立てられたこの2人の関係性が、

もう素晴らしくて、震えます不安

 

 更には、最終場面で再会も、

胸アツとしか、表現出来ない自分の語彙力の無さを恨みますよあせる

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 この時のドンシクの笑顔に、

どれほど、この人は苦しんできたんだろうかと、

胸が痛くなるんですえーん

 全てのネガティブな感情に支配されて、彼自身もまた、

「怪物」になりそうだった、あの頃。

そんな全てのものから解放されたドンシクのその笑顔に、

視聴者も安堵を感じずにはいられませんでした。

 

ドンシクが、「ジュウォン」と呼びかけます。

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その声は何ともいえない親しみが込められていて・・・

とても人間らしくて、しみじみ良かったなぁ・・と思うワケです。

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こうして、2人はたまにこうして会って、

憎まれ口を掛け合いながら、

少し変わった友情関係を続けていくんだろうな・・・・ラブ

 

希望としては、ドンシクにはジファ。

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ジュウォンには、ジェイ

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みんな、くっついて幸せになって欲しいな~。

 

ドンシクという男の魅力

 これが、もう飛びぬけて素晴らしいですよね。

もう全話ほぼ、目を見開いて、充血させて、

死の淵ギリギリの所で、何とか生きている感じが、

ヒシヒシと伝わってくるし、とても危なっかしい。

 ジュウォンという相棒が出来て、良い方向に行くかと思いきや、

これが更に彼を暴走させるんだから、もう救いようがないんですよ。

 もう、本当に徹底的にやられます、このドラマは。

ドラマの人間と一緒になって、追い詰められていく感が、

半端なくて。共感なんて出来ないのに、

ドンシクのエネルギーに巻き込まれていくんです。

 

でも、ドンシクという人間を観察すると、次第に、狂気だけでない

不器用な人間性が見えてきます。

 自身も「怪物」になってしまいそうでありながら、

親友や同僚たちを大切にしている。

 彼らを信じ、守ろうとする姿。

特に、同じ境遇であるジェイに対する優しさのまなざしは、

切なくて、悲しいものでした泣くうさぎ

 

最後の場面で見せたドンシクの姿が、彼の本来の姿だと、

納得させる演技力は、凄まじいものだと感嘆せずにはいられません。

 終始、目を充血させて、凄む場面がほとんどなのに、

最後のあの笑顔を納得させる・そこに同一人物?という違和感を抱かせないというのは、

なかなか、凄いものを観させて貰いましたキラキラ

 また、それだけではなく、彼があの陰鬱な過去から解放された事に、

喜びと安堵をしっかりと感じさせてくれるんだから、

いやいや、もう、凄いですよね指差し

 この最後のドンシクの笑顔へ繋げる、緻密で計算されたドンシクの役作りがあったかと思うと、その職人技に震えますよね不安

 

 

という事で、どちらかといえば、役者の演技が際立ち、

それだけで☆5つを献上したくなる作品です。

内容的は正直、納得できない点をあるんです。

そりゃ、都合良すぎるやろ・・とか。

警察アホ過ぎるやろ・・・・とか。

なんで、そんなイラン事するんや・・・とか。

 

 まぁ、それさえも、その演技のエネルギーに

「細かい事なんて、そんなの、関係ないさ~」という

気分になるから、それは良いのかな。

 

全編を通しての世界観

映像の切り取り方、音楽と無音の使い方

 見事だったと思うし、

そこからラストへ向けての爽快感は、

ダークなサスペンスにしては、非常に珍しいように感じるワケです。

 

緻密なサスペンスの中に織りなされていたのは、

人間同士のケミストリーであり、人間の再生と成長。

 

 特に前半は、多くの殺人を犯したサイコな犯人逮捕までを描き、

誰もが犯人に見えるという醍醐味を味わうひらめき電球

 後半では、ドンシクの妹の死体探しから始まり、

絡み合う人間関係がクローズアップされていく中で、

赦し、慰め、労わりへという人間の感情が、露わになっていくひらめき電球

 

個人的には、16話を堪能するだけでも、この作品は☆5つです。

この16話のために、15話まで何とか頑張って観て欲しいと思います。

 

物語が複雑に絡み合いながら、

最後は、水戸黄門のような爽快感を味わえる。

 サスペンスという枠組みでは語り尽くせない、

秀逸な作品だったと思いますキラキラ

 

最後に、「怪物」という意味を考えてみると。

指を切断し、殺害するなどのサイコ野郎が「怪物」なら、

ジファが自分の弟が犯人になるくらいなら、

古くからの友人・ジョンジェが犯人である事を祈る・・・私が怪物ね・・

 

いやいや、それを同じ「怪物」にしないでよ~・・・・おいで

 

・・・と思ったけれど。

 

ジョンジェを守ろうとした母親も、始めの考えは、

ジファと同じものだったはず。

自分の息子が犯人でなければ・・・・

 そういった気持ちが、殺人の隠滅しようとする行動に走らせたワケで。

 

多かれ少なかれ、心の中に「怪物」を飼っていて。

それを、いかにコントロールするかって事なのかなって。