image

 
ある日 真実のベール
2021年 韓国
11月27日よりAmazon Prime 
にて配信開始

あらすじ(ネタバレなし)

どこにでもいるような普通の大学生ヒョンスは偶然ホン・グクファと出会い、互いに引かれ、酔って一晩を共に過ごす。目が覚めるとグクファは殺されていて、ヒョンスは殺人事件の容疑者となってしまう。絶望するヒョンスを見た弁護士のシン・ジュンハンは、事件の弁護を引き受けることにする。無罪立証のため孤軍奮闘するヒョンス。ヒョンスを信じてはいないが無罪を立証したいシン・ジュンハン。自分が見たことだけを事実とする警察と検察。それぞれの“正義”を守るストーリー。

簡単あらすじ(ネタバレあり)

 大学生のヒョンス(キム・スヒョン)は友人のところへ行く途中、グクファと出会い、

一夜を共にする。

image

翌朝目覚めると、ベッドでグクファは死んでいる。

容疑者になってしまい、茫然自失状態のヒョンスに、

三流弁護士ジュンハン(チャ・スンウォン)が声をかけ、弁護を引き受ける。

image

(足のアトピーに悩まされて、痒そうだった)

定年間近で、成果を残して、良い所に天下りしたい刑事や・・・・

image

出世したい検事は、

image

状況証拠だけで、ヒョンスを犯人とし、起訴するワケです。

「僕はやってない!」って言い張り、自白してないんだけど・・・・。

で、裁判中、収監されてしまうんだけど、

その刑務所の中で、ヒョンスは、壮絶なリンチをされたりする。

image

チンピラ・ドゥシク!!こいつ、悪いヤツ!

(愛の不時着・ヴィンチェンツォでおなじみの、ヤン・ギョンウォン様が

今回は悪~いヤツで、光ってた!)

 そんな中、刑務所を牛耳る男ト・ジテ(キム・ソンギュ)に目をかけられる。

image

(いやね・・・・あのね・・・この人、マジ、カッコいい!!)

 裁判は、有名弁護士と、その部下がかかわってきたり・・・

image

image

するんだけど、司法取引に応じず、頑なに無実を訴えるヒョンスに、有名弁護士は手を引いて、

その部下と、ジュンハンで共同弁護をする事になります。

 弁護する過程で、ジュンハンは、怪しい容疑者の存在を見つけるけれど、

それらを警察が調べていない事を不審に思うわけで。

 結局、警察は、状況証拠だけでヒョンスを犯人にしたいのだと・・・。

けれど、肝心の犯人が分からない。

 

ヒョンスもまた、この過酷な刑務所の中で生き残らねばならないと、ジテの指南を受け、肉体的にも精神的にも強さを身に付けるのだった。

image

裁判は結局、ヒョンスが犯人であると決定づけ、無期懲役を言い渡す。

ヒョンスは、控訴せず、刑務所で生きていく決心をするが、

その矢先、ジテが、ドゥシクに刺されて、死んでしまう!!

 ショックを受けるヒョンスだが、ジュンハンが真犯人を探し出し、刑務所を出ることとなる。

 

 無罪となったヒョンスだが、身も心を変わってしまった彼は、

ビルの屋上に立ち尽くすのだった。

 

感想

 

いやぁぁぁぁ・・・・面白かったです。

久しぶりにイッキに観入ってしまった。

とにかく、みなさん言われるように、

キム・スヒョンの演技が素晴らしくって、食い入るように、観てしまった・・・・・。

 前半の、泣き虫弱弱しいヒョンス・・・・

image

 

が、ジテに弟子入りして・・・

image

こんなに、凛々しく・・・・

image

闘える男に成長したワケですYO!  

 

 言葉少ないヒョンス君の心情を、見事に演じきったキム・スヒョン。

改めて、凄い俳優さんだと思いました。

 

そして、息を飲んだカッコよさ・・・・に出会ってしまった!!!

image

キム・ソンギュ様が、冷酷でありながら、「ヒョン」の温かさを醸し出す男を、

魅力たっぷり色気たっぷりに演じてて、

ファンになりました!

 2022年私の四天王の一人になるやもですYO!

 

ヒョンスが一夜にして、奈落の底に落とされる過程は、リアルで、誰もが有り得る事なんだと、

恐怖しかなかったし、

刑務所の中での出来事は、目をそむけたくなるような場面の連続だった。

 大学生ヒョンスの、普通の大学生なんだけど、

いまひとつシッカリしてなくて、楽しい事優先で、流れに身を任せるタイプ・・・

という点を、きっちりとキムスヒョンが演じていたせいで、けっこうなリアルさがあった。

 

そして、ジュンハン役のチャ・スンウォンさんもまた、父性を感じる演技も良かったし、

ヤン・ギョンウォンさんの、振り切った演技も、怖かった。

・・・・・という事で、役者さん達の演技が凄すぎて、もう、それだけで十分なんですけどね。

 

でも、全体的にとらえた時に、

やっぱり、脚本演出の中で、もう少し、深堀して欲しかった点がいくつか出てきたかな。

 8話を10話にして良かったんじゃないの~???という感じです。

 

①ジュンハンの位置づけがよく分からない。

この弁護士さんは、三流で、儲け優先の弁護士なのか。

でも、見ている感じだと、そんな冷徹な弁護士のようには見えないし、

元奥さんが、熱が入ってる姿を見るのは久しぶり・・・って言ってるから、

きっと昔は熱血弁護士だったんだろうけど。

 三流なのか、やる気がないのか、やる気が出てきたのか。

出てきたのなら、何故なのか?ヒョンスの何が、彼をそうさせたのか。

 ヒョンスに声を掛けた時も、どちらかといえば、自然だったし、

こういう弁護をするタイプ・・・と言われた方が、ピンとくる感じなんですよね。

最後も同じように声を掛けてたしね。

 

②ジテの背景が分からない

 これは、ジテが魅力あるからこそ、背景が知りたくなっちゃうんだよね・・・

このジテが、何故、ヒョンスに目をかけたのか。

「俺みたいになるな」と言うのは、どんな自分がイヤだったのか。

自分みたいになるな・・と言いながら、ヒョンスに覚せい剤を勧めたのは何故なのか。

 

③真犯人発覚までの過程の雑さ

 最後はあっけなかった感じ。

どうやって、真犯人が寝ているグクファを殺したんだろう・・・というか、

殺す気になる?横で男が寝てるのに。

 あるとしたら、浮気したから逆上して・・・って事なんだろうけど、

その辺が描いていないから、ちょっと、雑な感じがした。

 

そのシーンもだけど、

ヒョンスが、覚せい剤を持ち込んだと問われるシーンも、

最終的にどうやって、「自分じゃない」で逃げ通せたのか、描かれていないんだよね。

そういう、「無理そう」な所を、描かない狡さがあるんだよね・・・・このドラマ。

 

④刑事と検事へのスッキリ感がない

あれだけの事をしていて、罰がないって、どーゆー事なん???と思うんだけど。

 

そしてね、あの刑事もね。

何となく、定まってない感じがしたのよね。

元から、こういう刑事で、きちんと調べようとしなかったのか、

今回、引退前で結果を出す事に、自分を見失ってしまったのか。

見た感じだと、後者なんだけど、それなら、もう少し葛藤する場面とか必要だったのかな?って。

 元からこういう刑事ってするのは、ベテラン臭がし過ぎて、

怨恨の線とか、一応調べると思うんだよね。

 

⑤理解出来ない演出

 

自分の理解不足なんだろうけど。

 

・裁判でヒョンスが欠伸をした事が、何故、あいつも変わろうとしてる・・・みたいな発想になるんだろう

・変わろうとして、たばこ吸いだしても、吸入器が不要になるとかね。

・最後あたり、ジテの1番弟子が怪我してたのは、覚せい剤持ち込みのため???

 

 

 

でも、結局、こういう違和感は、

役者さん達の演技の凄さから出る副産物であるとは思う。

 演技の凄さに、脚本と演出が付いていっていない感じがするんだよね。

 

最後のシーン。

ヒョンスは無罪になったのに、浮かない顔。

彼は変わってしまったのだ。

 ひょっとしたら、彼は、このまま人生を歪んだまま生きていくのかと危惧さえ覚える。

ビルの屋上で、茫然とするヒョンス。

遠くでサイレンがなる。

 

 ヒョンス、自殺する???

ヒョンス、まさか、刑事と検事殺してきた???

(それも、アリやな!!とは思ったけどね)

 

・・・・と、落ち着かない最後だが。

 このままだと、最後のシーンも、違和感?で終わったかも知れない。

けれど、ここで効いてくるのは、

ジュンハンと最後に交わした握手。

ジュンハンにお礼を伝えたヒョンス。

平凡な大学生だったヒョンスの欠片が残っている証。

 彼は、きっと、日常を取り戻すと思う。

そういう、希望を思い起こさせてくれる、なかなか味のある最後だと思った。

 

 ヒョンス&ジュンハン ヒョンス&ジテの絆の比較も、面白かったんだろうけど。

正直、ヒョンス&ジュンハンは、

&ジテと比べて、

その信頼関係が薄かったかな・・・と思うね。

 

もう少し、ヒョンス&ジュンハンの場面があっても良かったのかも。

 

色々書いたけれど、ま、

 役者さんの演技に、脚本と演出が追い付いていない、ある意味、秀作であるという事は間違いない。

 

 

キムソンギュ様劇場

こちらも作品で出会った俳優さま。

キム・ソンギュ様・・・・

一目見た時から、虜になってしまった・・・・。

 特にね、この2階から様子窺う所が、ツボ過ぎて・・・・

 

image

image

image

image

 この二の腕がさ!

この見つめる視線がさ!!

LOVEです!!

 

目力が凄まじく、冷酷さと愛情が共存する、

魅力溢れる存在感が、半端なかったです。

 もう、このジテ様で、スピンオフお願いしたいぜ。

 

キム・ソンギュ様は、 

長らく演劇で活躍されてて、

最近になってドラマ映画に進出されたみたいですね。

「キングダム」とか「悪人伝」とか・・・・。

 観てみよう~!!

 

という事で、長くなりましたが。

2020年最後の40本目の韓ドラ、「ある日」のレビューでした。

 

そういや、なんで、タイトル「ある日」なんやろ・・・・

ドラマ内の台詞でいうなら、「あの日」じゃないかな・・・と

気になったりして(笑)

 

<追記>

長いレビューを夜中に書いて、改めて観読み返したら、

相変わらず支離滅裂やな・・・・(笑)チーン

 

 それはそうと、「あの日」じゃないのかと気になっていたんだけど。

ひと眠りしたら、「ある日」の方がひっくりくるなぁ・・・と思った。

 

誰にでも来る、日常の一コマ。

そうなるはずの一日が、「あの日」になってしまう、恐怖。

まさに、あれと一緒じゃない??と思って、通勤の車内で歌ってしまったよ。

「あるぅ~日ぃ~森の中ぁ、熊さんにぃ~出会ああああたぁぁぁぁ~」

まさに、これだよね。

 普通の「ある日」のはずなのに、出会ってしまった。

流れていくはずの日常が、「あの日」となってしまった。

 

裁判で繰り返される、「あの日」という言葉。

でも、その日も、始まりは「ある日」だったという事。

 

そういう恐怖や絶望が込められているのかな。。。と思ったね。

 

まぁ・・・ただの訳の問題かも知れないけどね~。