2016年②<ネタバレ>イニシエーション・ラブ ★★ | ROUTE8787 サンサクキロク

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バブル真っただ中の、1980年代後半の静岡。友人から合コンに誘われ、乗り気ではなかったが参加することにした大学生の鈴木(松田翔太)は、そこで歯科助手として働くマユ(前田敦子)と出会う。華やかな彼女にふさわしい男になろうと、髪型や服装に気を使って鈴木は自分を磨く。二人で過ごす毎日を送ってきた鈴木だったが、就職して東京本社への転勤が決まってしまう。週末に東京と静岡を往復する遠距離恋愛を続けるが、同じ職場の美弥子(木村文乃)と出会い、心がぐらつくようになる。



以下、ネタバレです。ご注意ください。






原作、未読。
一切の情報を知らずに、鑑賞。
 松田翔太が出てるくらいしか知らない。
ただ、最後に
大ドンデン返しがあるというのは、宣伝でね・・・。
キャッチコピーも、「あなたは必ず2回観る」みたいなやったので、
若干、最後のオチへのハードルは高かったように思う。

 さて、本編。
 ふつう・・・・。
 この作品を映画にする理由が、もうひとつ分からないんだけど。
松田翔太殿・前田敦子嬢のための映画なのかしらん。
 
これが、私が劇場で鑑賞してたら、「金返せー!!」的な怒りに代わっていたかも知れない。
あああ、良かった・・・DVDで・・という安堵感。


 まず、あまりに最後のオチのハードルが高かったせいか、
これほどのオチを、あれほど、大々的な売りにするべきじゃないと思う。

 そもそも、前田敦子嬢の小悪魔的演技は、
終始、何かを匂わせているし、
伏線である「指輪」「シューズ」「ホテルのキャンセル」「アインシュタインの本」が、目立ちすぎる。

 とはいえ、小悪魔的なヒロインが、どうせ男を操っているんやろ・・・と
思ってはいても、最後の所までは、ひらめかなかった。
 閃かなかったけど、それほど、ビックリもしなかった。

 それは、この最後のオチが、役者の演技によるところではなく、
作品の時間経過の中のトリックでしかなかったからだ。
 
たっ君同志が、同一人物だと思い込ませるには、
容姿もキャラクターも、短時間で変化しすぎるという違和感が残る。
 あれが、せめて3・4年の経過なら分かるけど、
1年ちょっとで、あの変化は・・・・。

最後のオチは、

「えええー!!そーなん???」という驚きよりも、

「そやろ、そう思うわ。そりゃ、そうだ」という感想だった。
 ちなみに、そんな最後のオチよりも、
電話で、「決めた、おろそう」といった台詞のが、ビックリしたけどね。



 ので、オチ的にも失敗だったと思う。
そのオチのための経過が長く、若干、間延び。
 集中して観ようと思う演技も、セリフもないもんだから。


 そして、昭和感がイマイチ出ていない。
いくら、背後や物を昭和にしても、役者から醸し出すのは、「昭和」じゃないし。
その無理やり「昭和」感が、最後まで違和感として残る。
 電話の「たっくん」という伏線のためだけの、昭和だったのかなぁ。
最後の、あんなアイテム紹介とかも不要やし。
 
 

 キャラクターも魅力的な人が1人としていない。
男は、ホイホイ女に貢ぐ馬鹿男に、
暴力男。
女は、貢がせる、ベタベタ女に、
恥ずかしげもなく言い寄るプライド高い女。
 
 そんな男女が織りなす恋愛に、
感情移入もクソもないし、最後のオチに騙されたとしても、
同情すべきキャラクターもいないという。
 あんなところで、プツリと終わったら、この後、どーなるの??と気になり、心に残るものだけど、
まぁ、見事に残るのは、「どーでもいい」という気持ち。


 ある意味、この作品で、
「あなたは必ず2回観る」・・・と豪語出来るのが、凄い。
 
 作品を鑑賞した今、その誇大広告を見るにつけ、
何故か、こちらが恥ずかしくなる。



 


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