たんたん狂歌109「意志」再掲

 

 

 2024年3月3日(日)放送分の「NHK短歌」におけるお題は「ひとり」だった。

 

 さて、例外はあるものの、人は凡そひとりで産まれて来て、そして、凡そひとりで死んでゆく。ただし、この世に生きている間は好むと好まざるとに拘らず、他人と係って生きざるを得ない。すなわち、人は決して「ひとり」ではない。

 

 

 ところで、子どもたちに「こんなヒドい親や家に生んで欲しいと頼んでいない」と悪態をつかれたら、親は何と言い返すだろうか。ちなみに、ブログ主ならば「子どものお前が生まれる前に親に頼める訳が無い」とにべもなく言い放つだろう。

 

 あるいは、「たしかに頼まれなかったけど、産まれてきたのがたまたまお前だったから、仕方が無いわね」とでもなだめるだろうか。いずれにせよ、こんな親ガチャ子ガチャの議論は温かい鍋でもつつきながら明るく楽しくやりたいものだ。

 

 

 それはさておき、ブログ主は当日の番組のお題を眺めて、数年前に「意思」というタイトルで制作した狂歌をふと思い出している。それを再掲しよう。

 

 

クローバー

 

 

僕の死を悲しむ人はいないけど「死んだら負け」と言い聞かせてる/ブログ主

 

 

 2018年3月に自殺した愛媛県のご当地アイドルの自殺について、或る高名な芸能人は「死んだら負け」を主張していた。

 

 なお、人間の「生き死に」において「勝ち負け」なぞ無い、とブログ主は思う。私たちは勝負するためだけに生まれてきた訳ではないのだ。

 

 

 ただし、辛く苦しいことのせいで自らを殺すのは、もしも、自分の死を悲しむ人が一人も居ないとしても、正しい対応ではないだろう。そうした際には、自分を苦しめている原因を世間一般に訴えて、社会正義による公正な裁きを求めよう。

 

 なお、苦しみに悩む者ほど心優しく、世の中の平穏無事に配慮して、ひとり我慢することを選ぶようだ。社会の闇はいつまでも深い。

 

 

(2018.10.18)

 

 

もえたたん「皆さん、こんにちは」

ゆうたたん「こんにちは。今回紹介する歌は何ですか?」

 

も「 Chicago 「 You're Not Alone 」(1988)

 

ゆ「あなたは決してひとりじゃない」

も「そう、わたしといつもいっしょ」

 

ゆ「それでは次回もたんたんと」

 

クローバー