たんたん短歌312「縁」

 

 

本心を読まれぬように生きてきて あなたは私の心の栞

 

 

 

 私は「自分の本心を他人に読まれないように」と思って、これまで生きてきた。

 

 そして今、私はあなたに出会った。

 

 もしも、私の心が本ならば、あなたはまるで栞(しおり)のように、私の心の中の、一番大切な頁に挟まれている。

 

 そして今、私は心の本の、あなたの栞に印された頁を開くのだろう。

 

 

(2014.10.16)

 

クローバー