「オレもそれとなくさ、何となく納得しながら生きてるんだけどさ」
「ふむ」
「なんか引っかかってるというか、気にかかるというか、
何となくというか、消化不良的な悶々としたものもあるわけ」
「ふむ」
「まあいっかとか、そういうもんだろうとか、しょうがないっていうか
そんな感じで自分を言いくるめてる部分もあるわけ」
「ふむ」
「でもさ、オレたちも50過ぎて人生の折り返しかなと思うと
やっぱハッキリさせておきたいとか、スッキリしておきたいとか
思ったりもするんだなあ」
「ふむ」
いつもよりペースが早い気がする。
いつもの相手とは違うから。
堰を切ったように
答えを急いでいるかのように。
ゴックン
いつものジョッキやグラスではなく
陶器で飲むビールもまた美味い。
発泡関係ではなく
麦酒
エビス
志野焼というらしい。
ちょっとピンクっぽいんだな
握った時の具合がとても良い太さ。
唇に当たる部分が薄くて飲み口がいい。