「うわっ!これって」

「ああ」

「おー、懐かしい!!」

 

庭に亀がいた。

 

「あん時の?」

「そうだよ」

「まだ生きてるんだ」

「大きくなったなあ」

 

出会った時にはまだ小さかったゼニガメが

ホットケーキサイズになっていた。

 

「本当に長生きするんだな」

「だな」

「へーー」

 

あれからずっと

こいつと一緒にこの世の中を見てきたんだな。

こいつの人生も見守ってきたんだな。

 

しみじみそう思った。