看過できないほど大騒ぎなので、2週間前に三千代さんが取り上げたジェルミーニの教育改革についての続報を記します。その後、毎日のようにイタリア各地でデモ運動が起こり、1週間ほど前にはミラノでデモ中の学生が機動隊(のようなもの)と衝突しました。学生運動の再来だ、などとも言われる騒ぎとなっています。昨日(27日)、ローマ第1大学サピエンツァでは心理学科の学生たちが、下着になって抗議しました(写真下)。「研究費をはぎとるのなら、おれたちの服まではぎとればいいじゃないか」という意を示すものだそうです。さらに明後日(30日)には公立の学校いっせいにストライキとなるなど、改革反対運動のボルテージは上がりっぱなしです。
しかし街中を通り過ぎていくデモ行進なんかを見ていて思うことは、みんな切迫した面持ちで訴えかけているというのではなく、はしゃいでストレス発散してるだけに見えるな、ということ。下着だけになってみたりするのもその一種。その意味で学生運動とは似ても似つかぬ性格を帯びていると言えるでしょう。今回の改革で危ぶまれることは、①教える側の人材が削減され、十分な教育体制ではなくなってしまうということ。例えば授業が開かれなくなったり、生徒と先生がコミュニケーションする機会が減ります。そして②満足な研究費が与えられないため、優秀な研究者が海外(主にアメリカ)に出ていてしまう。いわゆる知的財産の流出ですね。
しかし間違ってはなりません。①②ともに、改革が持ち上がる前からすでに起こっています。例えば今年のノーベル賞を受賞した4人の日本人のうち2人がアメリカ在住であることが話題になりましたね。イタリア人の今までノーベル賞受賞者はもれなくアメリカ在住です。大学の授業がいきなりなくなったり、なかなか始まったりなんて、今までにもしょっちゅうありました。だから今回の反対運動の高まりは、改革自体への抗議ももちろんですが、今までのうっぷんをいっしょ晴らしている、といった感じがしてなりません。それにしてもベルルスコ-ニ内閣のうちだす政策は次から次へと嫌われるものばかりですね。(代助)