私の防災・その10 いつ、どこに避難するのか(福祉避難所とは) | もえもえ育児ほぼ終了日記と障害児家族の防災ブログ

私の防災・その10 いつ、どこに避難するのか(福祉避難所とは)

我が家は地震に強い住宅メーカーで、更に地盤改良(杭打ち)もしてから建てたので、多分地震で大きな被害が出ることは無い前提で備蓄をしています。
ですが、一つだけ大きな問題点がありまして、それは自宅の立地です。
大きな河川のすぐそばにあるのです。
ハザードマップでは、その河川が氾濫したら二階まで浸水被害を受ける可能性があるとされています。

ですから災害対策の備蓄も、水害が起きたときのことを考え、少しでも被害が少ないであろう二階にも分散備蓄しています。

皆さんはお住まいの地域のハザードマップしっかり見たことがありますか?
一言で避難場所、避難所と行っても、地震の時、津波の時、水害の時、土砂災害の時では避難するべき場所が変わってきます。
ハザードマップにきちんとその区別が乗っていますか?確認してみてください。

ちなみに避難場所は身の安全を守るために一時的に避難する場所で、避難所は被災した人が災害後に生活をする場所のことです。
避難所兼避難場所の場合も多いですが、違いは覚えておいた方が良いと思います。
いざ災害が発生した時、どこに逃げればよいのか迷うこと無いよう、しっかり確認してくださいね。

そして、もしも自宅が水害や土砂災害で被害を受ける可能性があるなら、いつ、どこに避難するべきなのか、きちんと調べておくことが大事です。

最近では、マイタイムラインと言ったりもしますね。
あらかじめ災害発生が予測された場合、どんな状況、どのタイミングで同行どうするかを決めておくと言うものです。

我が家は自宅のそばの河川に氾濫の危険性が出たら一番近くの学校が水害時の避難所となる予定なので、そこに避難する予定です。
避難前には、水が引いたあとの生活のことを考えて、少しでも被害を減らすために一階の家電や貴重品、大事な書類などに加えて、出来るだけ濡らしたくないものや食料、調理関係のものも出来れば二階にあげておきたいですね。

もえもえがいますので、我が家が避難するのは住んでいる地域に避難準備情報が出たタイミングだと考えています。
避難所が開設されたらすぐですね。

出来ればバギーにもえもえを乗せて荷物も積んで避難したいところ。
逃げる前に冠水してしまったら水深が浅く、水の増えかたがゆっくりの場合、徒歩で避難します。
水深が深くなったり水の増えかたが早い場合は無理せず自宅待機します。
一応、川の堤防より高い屋上までは水が来ないはずですので、二階で待機して状況変化を見守り、最後は屋上への垂直避難をする予定です。

さて、避難した後のお話、特に福祉避難所についてです。
皆さんは福祉避難所のこと、どのくらいご存じですか?
災害が起きて、高齢者や障害者、乳幼児や妊婦さんなど、配慮が必要で一般の避難所で過ごすのが難しい方々の為の避難所ですよね。

では、その福祉避難所、いつ開設されるのか、誰が運営するのか、ご存じですか?
各々の市町村ごとに色々異なるとは思いますが、我が家のある市の場合、災害発生直後には開設されません。
福祉避難所となる予定の施設もハザードマップに掲載されていますが、直接そこの施設に避難することはできません。

福祉避難所とは、高齢者施設や障害者施設などの運営者と市町村が連携して要配慮者を受け入れますので、必要な配慮が出来るような受け入れ準備が整っていなければ受け入れられないのです。
対象となる施設に先日別件でお邪魔したとき、入り口に「ここは福祉避難所です。まずは近くの小学校へ避難してください」と言う掲示がされていました。
要配慮者であっても、まずは一般の避難所へ避難するのが鉄則です。

まずは避難した先の避難所で、要配慮者であること、どんな配慮が必要なのかをはっきり明確に伝えてください。
福祉避難所は必要とされた場合にのみ開設されます。
必要とする人がいると認識されないと開設されません。
アレルギー対応の食事が必要といった、福祉避難所への移動までは必要なくても、配慮が必要であれば、これも伝えなければ不要と判断されて支援が届きません。
自分自身での備えをしていても、思いがけず長期になったりすると足りなくなる可能性がありますから、明確に自分の状況を伝えてくださいね。

先程の福祉避難所の掲示についてですが、折角逃げてきたのだから、要配慮者なのだから受け入れて欲しいと思うかもしれません。
でも、押し寄せてきた人々をその場で要配慮者かそうでない一般の方か施設の人の判断して受け入れたり拒否したりはできないのです。
東日本大震災では、福祉避難所となるはずだった施設に近くの住民が避難してきたことで、本来受け入れなければならない人を受け入れられなかったケースもあると聞いています。
一度受け入れてしまうと「出ていってください」とは言いづらいのです。

福祉避難所が解説されるまでの間、一般の避難所で過ごすのですから、必要な配慮に関して変に遠慮せず、要望を伝えましょう。
出来れば自分達で避難所の運営に積極的に関わり、出来るだけ多くの人にとって快適な場所になるように働きかけましょう。

避難所は基本的に避難してきた人たちが自主運営するものです。
元気で何でも出来る人たちは災害があった非常時なんだから、不都合なことも皆で我慢すれば良いと片付けてしまいがちですが、我慢することが出来ない、難しい人たちはいるわけです。
また、短時間なら我慢できても、長引けば健常者であってもストレスがたまります。

出来るだけ多くの人が我慢したり無理したりしない環境を整えることが出来るのは、むしろ災害弱者とか要配慮者と言われる人達だと思います。
「自分のため」が「皆のため」になり得ます。

非常時だからこそ、自分に出来ること、皆のために出来ること、考えて行動したいですよね。

ちなみに旦那は市の開催した福祉避難所開設訓練、要配慮者移送訓練などの防災訓練に参加したことがあります。
私は残念ながら体調不良で参加できず…次こそは参加したい!
福祉避難所等の訓練はまだ取り組みが始まったばかりなので、市側の人達もまだまだ手際が悪く、課題は色々ありました。
実際に災害が起きたら、もっと現場は混乱するでしょう。
でも、やらないよりはやった方が良いし、課題があることにも気づけないより課題が明確になった方が良いのは間違いないです。

ご自身の居住地で防災訓練が行われる時には是非参加してみてください。
そして、疑問点や自分だとここが困るといった問題点を伝えてみてください。
何より、地域の方にこんな家族がいるのだと言うことを知ってもらってください。

それが、いざと言うときの助けに繋がっていきます。

長々と書いてきましたが、私の防災シリーズはとりあえずここで終わります。

このシリーズ記事はあくまでも私個人がもえもえという我が子を守るために調べて独学で学んだものです。
防災の専門家ではありません。
もしかしたら間違っているところや読んでくださっている方々とは状況が異なるので当てはまらないことなどもあると思います。
一人一人各々の防災があると思うのです。

私はもえもえを出産した後、産後出血で死にかけました。
その時に「もえもえを守るためにも死ねない!」と強く思いました。
もえもえが笑顔でいきるために自分に出来ることはやっておきたい。
その一心です。
防災もその一つ。
あれをやっておけば良かった、と後悔したくないのです。

守りたい人がいる皆さん、「あなたの防災」してくださいね。