私の防災・その8 停電生活は母を見習うべし…でも反省も | もえもえ育児ほぼ終了日記と障害児家族の防災ブログ

私の防災・その8 停電生活は母を見習うべし…でも反省も

今回の台風による停電、災害に対してあまり楽観視せず色々と備えてきたつもりの私でも、正直三週間近くかかると言うのは長いと感じます。
しかも、追い討ちをかけるように雨に降られたりもしましたよね。
少しでも早く全て復旧することを願ってます。

今回実家が二日間停電しましたが、二日間で済むと私自身は思わず、二日目の朝に明日(三日目)には復旧するから避難しないと言う母に甘過ぎる!と怒りました。
ただ、二日間迎えに行くことが出来ず、三日目に何とかしようと思っていたらその朝復旧してくれたわけですが。
でも、実際同じ市内でも全てが三日目に復旧した訳ではなかったので、今回はたまたますごくラッキーだったと考えて、今後のために対策しようと母には言っています。

更なる対策はするつもりですが、今回のことで母の強さ、生活力に頭が下がりました。
母は戦後の大変な時期を知っている世代だからか、電気がなくても生活する方法を自然に身に付けてます。

今回は暑かったのであえて火を使う料理はしないで、水で戻したアルファ化米やパンの缶詰に加えて、冷蔵庫の中のトマトやキュウリ、牛乳、ヨーグルトなど停電したら傷みが早いであろうもので加熱調理不要の食材を冷静に選び、停電初日からしっかり食べたそうです。

冷凍庫は二日間開けずにいたので、じわじわと温度が上がり、外側から溶け始めたために周辺部の物は半解凍状態だったけど、中心部はまだまだ凍った状態を維持していました。
そして、半解凍された物の内、自然解凍で食べられるレトルトの冷凍食品は復旧した当日の食事として美味しく食べたそうです。
生肉等の食材を凍らせておいた物は一度溶けてしまうとさすがに食べるのは怖いので、半解凍状態の物は勿体無いとか考えず、思いきって全部捨てていました。

今回は暑さ対策で火を使いませんでしたが、炊飯器が使えなくても、お米を鍋で炊くのは元々お手のもの。
実際また私が一緒に暮らしていた頃、炊飯器が壊れた時に鍋で美味しく炊いて食べてましたから、私も鍋で炊く方法を自然に身に付けてました。

今回は断水なしでしたから、食器を洗ったりするのに困りませんでした。
断水した時には節水しながら調理しなければなりませんから、ポリ袋にお米や食材を入れて湯煎調理するパッククッキングに切り替えたり、フライパンに敷いて使えるアルミホイルを上手に利用して出来るだけ洗い物が出ないようにしようと思っています。

灯りは懐中電灯が複数ありましたし、東日本大震災の時の計画停電も経験しているので特に困らず、掃除も箒と塵取り、ワイパーや雑巾があるので大丈夫。
元々が早寝早起きなので、明るい内に出来ることをやって暗くなったらさっさと寝て、朝涼しい内に起きる生活。
ランタンとか必要じゃなかった?ときいても二人で過ごす分には無くても平気だったと言います。
我が家はもえもえもいますので、ランタンやプッシュライト等も準備しています。

洗濯は最小限のものだけを、お風呂場で懐かしの洗濯板(今でも下洗いなどで現役)で洗って、手絞りして干したそうです。
脱水した時よりは乾くのに時間がかかったけど、なにしろ猛暑でしたので、ちゃんと乾いたそうです。

今回の停電、生活するだけなら全く問題なかったけど、暑いのだけは大変だったと言っています。
断水なしでしたから濡れタオルで身体を拭いたり、手足を水につけたり、水で濡らすクールタオルを首に巻いてしのいだり、家の中で一番涼しい場所が一階の洗面所だとわかったら昼間はそこに椅子を持ち込んで出来るだけ動かずに体力温存して乗りきったそうです。
でもやはり冷たいものがあればと思ったそうなので、瞬間冷却パックなど準備しておこうと思います。

ここまではアナログ人間の強みで難なくこなしていましたが、逆に弱点もあり、それが携帯電話の充電と、電気で施錠する門扉&電動シャッターでした。

東日本大震災の時に、備えとして手回し式で携帯電話の充電も出来るラジオをすすめたのですが、ややこしいのは面倒だしとっさの時に使い方がわからなくなると拒否されました。
単純な乾電池式の物の方が使いやすいし、電池はちゃんとストックしているからと。
仕方がないので私も使っている乾電池式の携帯電話充電器を渡しておいたのですが、ラジオのようにすぐに使えるようにと思ったのか、乾電池を入れっぱなしで放置。
結果、今回使おうとした時には電池が液漏れしていて使えない状態になってました。

その為、二日目の朝に母の携帯電話の充電が切れてからは連絡がとれなくなり、しかも私が実家に行くことも出来ず、心配しました。
母の携帯電話はいわゆるガラケーですので、ラジオではわからない細かくて必要な情報は私が調べて伝えていたのですが、連絡が取れなくなるとそれも出来なくなりました。
停電地域では情報を仕入れる方法も無いでしょうから、本当に大変でしょうね。

近々新しい充電器を渡して、改めて使い方を教え、これからは電池は外して保管するように伝えてこようと思います。

そして、一番の問題だったのが電気施錠する門扉&ガレージの電動シャッターが開かなくなったこと。
実家は道路より建物一階分くらい高くなっていて、道路まで階段で降りて門扉を開けて外に出ます。
また、ガレージも庭の地下部分に作られていて、門の内側からガレージに入ってシャッターを開けて外に出るように作られています。

実家の敷地からは、門扉かガレージのシャッターのどちらかが開かなければ出られないのです。
ところが、停電したことでどちらも開けることが出来なくなり、両親は猛暑の中で自宅で過ごすことしか出来なくなりました。
実家から両親でも歩いていける位近くにある市の施設が防災拠点になっているので、停電したと聞いた時点で私がそちらの施設に問い合わせました。
するとその施設は停電しておらず冷房も効いていること、両親が避難しても大丈夫だし、むしろ是非してくださいと言う返答でしたので、母にはすぐにそちらに避難するように伝えました。
携帯電話の充電も出来ることも確認。
寝泊まりするのに抵抗があるのであれば、せめて猛暑の昼間だけでも涼しい所で過ごして欲しかったのです。
それに、そこに行く途中に公衆電話があることもわかっていました。
携帯電話が使えなくても、公衆電話まで辿り着ければ、こちらからの連絡は無理でも母からの電話は受けられます。

でも、実家敷地から出られないわけですから、避難することもできないわけで、これには本当に参りました。

私が実家に行けない以上、携帯電話も繋がらずに室内で二人揃ってダウンしたりしたら、誰にも気付かれずにそのまま…と言うことだってあり得ます。
言い方は悪いですが、倒れるなら助けて貰える場所で倒れてほしい。
何とか外に出る方法を探して、マニュアルを調べてもらいましたが、何しろ高齢でアナログ人間ですから、細かな文字を読むのが難しい。
更に良くわからないままいじって壊すのが怖い。
と言うのでお手上げ状態。
初日はもう仕方がないので、とにかく自宅でなら暑さ以外は問題ないことを確認して終わりました。

そして、停電二日目の朝、母の携帯電話の充電が切れました。

連絡が取れなくなって、状況が全くわからなくなり、しかも私はもえもえの通院日で病院に連れていかねばならない。

もう本当に心配で心配で。

そこに救いの神が現れました。
都内に住んでいる従姉妹(母の妹の娘)が様子を見に行ってくれることになったのです。
朝の内に必要そうなものを買い込んで復旧したばかりの電車で駆け付けてくれました。

お陰で両親の無事も確認できましたし、門扉もガレージのシャッターも開けられました。
私が調べておいた防災拠点の施設に一緒に行って携帯電話の充電もしながら涼しい場所で夕方まで過ごしてくれました。
保冷剤や冷たい飲み物等も持っていってくれました。
本当に従姉妹のお陰で助かりました。
これからは従姉妹在住の地に足を向けて寝られません!

従姉妹が叔母の家(従姉妹の家のすぐそば)に避難することもすすめたのですが、夜は自宅で過ごしたいし、外に出られるようになったから大丈夫だと両親が言ったため、従姉妹はそこで帰宅しました。
私も母と連絡が取れるようになったことで少し心に余裕ができました。

翌日には私か旦那が実家に行って連れてこようと思っていたところに電気が復旧し、両親の停電生活は二日で終わりました。

今回の停電で母の生活力を見習おうと改めて思いましたが、同時に離れて暮らしているからこそ、私が助けに行けるまで両親が持ちこたえられるように実家の備えも見直しておかなければと思いました。
バタバタしているのでなかなか実家に行けずにいますが、近々実家に備えておいた方が良さそうなものを持参して、停電した時の対応方法を確認して、私も把握しておこうと思います。
電話が繋がることの大切さも実感しました。
状況が全くわからないと言うのがあれほどまでに不安なものだとは。

やはり電気が止まったら普段当たり前に使えていたものが使えなくなると言うことをしっかり認識して、停電時の対応を覚えておくか、せめてマニュアルをすぐに調べられるようにしておくべきですね。
門扉もガレージシャッターも母がマニュアルをすぐ取り出せるようにしていたお陰で、母には対応が難しくても、従姉妹は即座に対応できましたから。

勿論、医療用の機器を使用している方は停電したら命に関わりますから、予備電源や電源不要の代替機器を準備しておくのは必須ですね。

三週間の備えは無理にしても、数日間でも自分達で何とか出来れば、その間に助けを求める余裕が出来ます。
是非備えておいてくださいね!