4月1日という何か新しいことを始めるしかないという日に、日記感覚でブログを書き始めることにした。
もし見てくれるひとがいたなら、友達感覚でみてほしいし、何日坊主でこのブログが終了するのか楽しみに見届けてほしいと思う。
新年度から意気揚々とブログを始めてみたものの、ブログに触れてきていない人生なので何から書けば面白いのかわからない。
小中高とウソ御託を綺麗に並べて作文の賞をもぎとってきた経験上、日記感覚とはいいつつも嘘面白エピソードを書きたくなってしまうが、今日は涙ながらなにも思いつかないため、自己紹介について話してみようとおもう。
自己紹介の記憶でよく覚えているのは高校時代だ。
入学して最初の授業で、1人ずつ自分の名前と好きなもの(食べ物や映画)を言っていこうという流れになった。
最初の1人の、
『名前は〇〇で好きな食べ物は〇〇です、よろしくお願いします。』
という限りなくプレーンな文章を皮切りに、2番手、3番手が前の文章をコピペしていくあの時間が流れ、私は嘆いた。
おおかた予想通り、誰もこのコピペ自己紹介を疑問に思わないことに。
好きな食べ物だけ言って終わりではつまらない。
皆が好きな食べ物を言うのは構わないが、私の入学初日につまらない人間だと思われたくないというセオリーに反する。
でも、1人だけマニアックな好きなものを言うのも違う。そんなことをしたら即、変人判定を喰らってしまいかねない。最初の自己紹介にするにしては非常にリスキーである。
そして、小さな抵抗として私だけは好きな映画を言おうと決心した。
好きな食べ物を言う大きな流れの本流から、少しだけ逸れた流れを作るのだ。我ながら完璧な作戦であった。
この時、自己紹介の順番は私の列の最前。つまりあと5人目に私の番である。
その時に事件は起きた。
私の列の最前の彼女はなんと、『嫌いな食べ物』を発表したのだ。
『私は好きな食べ物はあんまりないんですけど、嫌いな食べ物はあります。
〇〇風のもの。スーパーにありません?中華風スープとか、〇〇風味とかって書いてある商品。あれが嫌いなんですよ。だって風ってことはそのものではないってことでしょ?じゃあ何なんでしょうか。私は本物を食べたい。中途半端でよくわからないので私は〇〇風のものが嫌いです。』
終わった。
私の計画は崩れた。
曖昧さがない圧倒的に決め切られた彼女の発言は、クラスの空気を暖めた。
尖った変人として認定されスベった空気になるのではなく、迷いのない発言によってこの30秒で彼女のキャラクターは受け入れられ、今まで続いていた自己紹介という名の流れ作業に終止符を打った。
尖った考えを持つ人という判定を恐れない彼女はなんて肝が据わっているんだろう。
そして自分はなんて適当にやり過ごそうとしていたんだ!中途半端である。
結局私は彼女が打ち壊した空気の中で好きな映画をひっそりと発表するバーター自己紹介をして、この勝手すぎる勝負は大敗にて幕を閉じた。
彼女と私の会話は高校三年間を通しても多くない、たまに話すクラスメイトだったが、私はこの時からずっと、心のなかでは勝手に繋がっているような気分になった。
これが今までの自己紹介のなかで最も私の記憶に残っている回である。
ほとんど私の話ではなかったが、この鮮烈な自己紹介を共有したかったので私は満足だ。
もし今日興味を持ってくれたなら、これから書く文章で私の事を知ってもらえるとうれしい。