熊野路 | 日記

日記

徒労

大阪をあとに。
天王寺から黒潮に乗って一路紀州和歌山。
車中爆睡。
三時間あっという間。
田辺に着いたら冬季ダイヤでバスが一時間待ちとのこと。
それくらいの誤差は想定内なので町を散策
コンビニやチェーン店がない。
あるのは商店街ばかり。
そして町が死んでいる。
観光センターで紹介して貰った地元で有名な和歌山ラーメン屋で昼飯。
京都ラーメンに似てるよな。
はや寿司食い忘れた。
バスで片道2時間というのでもうちょいちゃんとしたバスが来るかと思ったらただの路線バスだった。
揺れる揺れる。
初体験バスの切り返し。
どんどん秘境熊野の山の中へ。
気付いたら爆睡していた。
起きたらすぐ本宮。
ひと気なし、八咫烏だらけ。
ながーい階段を登り辿り着いた横に異様に長い本殿。
内部にはロンドン五輪日本代表のユニフォームが。
しかし天照大神が四番目というのも凄い。
バスまで一時間あったので、巨大鳥居の旧本宮を訪問。
まったくひと気なし。
熊野本宮大社は三方を河に囲まれており、何度か流され今の位置に移動した。
昨年の大水でも旧本宮は完全に水没した。
熊野川はぱっと見穏やかで美しい河なのだが。
その本当の姿をすぐに知ることとなる。
熊野古道を行ったり来たりし、何だか元気が湧いてきたので下りのバスに乗る。
飛ばす飛ばす。
椅子にしがみつく。
窓の外に少し下流の吉野川が見えた。
流れはやはり穏やかなのだが、川縁の巨大な岩やら巨木が幅数十メートル、津波に飲み込まれたかにようにズタズタになっているのを何キロにもわたり目撃。
震災の陰で然程報道されず、彼もアメリカに行っていたので記憶に薄かったが、昨年の大雨は相当だったのだなあ。
勉強に集中。
暗くなってきた頃にかの新宮駅に到着。
取り敢えず近所のボロ宿を借りる。
夕飯までトルストイを読むなど、宿泊費と反比例したラグジュアラスな行動。
近所を散策。
暗いなあ路地は。
中華食って珍しく発見したコンビニで朝飯購入。
市役所で体操している老人の群れを見学。
暗い道を枯木灘に戻る。