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化粧品開発者のひとりごと

many things about skincare

さて、ホワイトニング(美白)について考えてみましょう。

ホワイトニング成分は漂白成分ではありません。
紫外線を浴びると表皮深くでメラニンが作られ日焼けします。
そのメラニンは原則としてターンオーバーによって垢と一緒に排出されます。
そこにホワイトニング成分を与えると新たなメラニンの生成が抑制されるため、
ターンオーバーとともに徐々に白くなっていくと言うメカニズムです。

では、そもそもなぜ日焼けするのでしょうか?

紫外線浴びることで発生する活性酸素によって
DNAが損傷すると皮膚がんのリスクが高まります。
紫外線が真皮に到達すれば真皮の組織を壊して、
シワ、たるみ、ほうれい線などの老化を進行させます。
そう言ったダメージを低減するために、
日焼けして紫外線をシャットアウトするカーテンを作るのです。

もちろん美容のためにも健康のためにも、
日焼けすることは決して良いことではありません。
ただ、紫外線を防御する対策(日焼け止めなど)がしっかりできていないのに
ホワイトニングでメラニンの生成を抑制することは本末転倒で、
紫外線によるダメージに対して全くの無防備な状態になるのです。
白色人種の西欧人の光老化は30代で顕著になり、
私たち黄色人種よりも圧倒的に見た目の老化が早く、
さらには皮膚がんの発生率も圧倒的に高いのです。
これは、白色人種の人々が先天的にメラニンが少なく、
生まれながらの紫外線防御能が低いことが原因です。
私たち黄色人種であってもホワイトニングなどで、
執拗にメラニンの生成を抑制しててしまえば、
同じようなリスクが考えられるのです。

つまり、トータルしたアンチエイジングのためには、
メラニンを抑制することではなくて、
紫外線が肌に当たらないようにすることこそが、
有効な方法なのです。

また、ターンオーバーを促進して、
メラニンを排出させるタイプのホワイトニングもありますが、
むやみなターンオーバーの促進は角質層のバリア機能を
低下させてしまうのでお勧めできません。

ちなみに、血行不良や乾燥によるくすみを改善したくて、
ホワイトニングを使う方もいらっしゃいますが、
それらには全く効果はありません。

化粧品でやるべきアンチエイジングは、
・紫外線のダメージを受けないための正しい紫外線防御
・肌を乾燥させないための正しい保湿
これが現在の科学の中で僕が行き着いた答えなのです。