中佐は一年戦争終結後も徹底抗戦を主張し、MS-06DRCを駆ってアフリカ大陸でゲリラ活動を行っていたといわれています。
作例は、MGザクII J型 Ve.2.0をベースにプラ材やパテなどを用いて改修、製作しました。
使用キット:MG 1/100 MS-06J ザクII Ver.2.0
しかし、ダカールを目指すジュドーらガンダム・チームと交戦、敗れてしまいます。
この時の乗機はMS-09H ドワッジ改でしたが、先述の通り、一年戦争時及び戦後はMS-06DRCに登場していたそうです。
「MS-06DRC」は、もともとアニメZZに登場する予定でしたが、使われることは無く、後に「ZZ-MSV」に分類され、ロンメル中佐の過去の乗機という設定が与えられたとされています。
設定では、ザク・デザートタイプやディザート・ザク(ともに型番はMS-06D)の改修機という説が一般的ですが、外見的な特徴は普通のF型やJ型に近く、「J型の改修機」であるという説も濃厚です。
イラストや設定画を見ながら、細かい部分の改造を行っています。
主な変更点は、以下の5点ほどです。
上から順に挙げていきましょう。
1. 頭部の「丸×6」追加
コトブキヤのMSGの丸モールドを貼り付けただけです。
貼り付けやすいように、事前に頭部の方をペーパーがけし、面出しをしておきました。
2. 口元ダクトノズルの延長
お気づきの方もいらっしゃるでしょう、延長部はグフVer.2.0のノズルパーツです。
もともとのザクシールドの裏面を基部にし、プラ板を切り貼りしてつくりました。
クロー部分もプラ板の積層からの削り出しです。
クロー裏側には、滑り止めっぽいモールドを追加してみました。
4. 右肩、ショルダーアーマーにスパイク追加
追加、というかスパイクの形状や配置されている場所がノーマルのザクとは異なるため、まずすべての穴を一度埋めています。
スパイクのサイズも大小2種があるので、「大きい方はコトブキヤのMSGスパイク」、「小さい方はガンダムハンマーのトゲ」を、イラストを見ながら貼り付けました。
5. 装甲版の追加
腹部や脚部など、機体各所に装甲版が追加されているので、プラ板を貼って再現しています。
6. フロントアーマーにダクト追加
プラ板の箱組みで、ダクト的なパーツを追加しました。
7. サイドアーマーにクラッカーポッド追加
こちらもプラ板の箱組みでクラッカーポッドを製作しました。
……本来は左右両方の腰にポッドを装備しているのが正しいのですが、片側はMGザク(Ver.1.0)に付属のクラッカーでごまかしています。
8. メイン武装「ロングレンジ・ライフル」の製作
キット付属のザクマシンガンの銃口、銃把、弾倉に、プラ材を組み合わせてつくりました。
ちょっと長すぎるように見えるかもしれませんが、いちおう設定画でもこのくらいの長さがあったと思います……おそらく。
9. 脚部の改修
スネ上の部分はプラ板をガイドにエポキシパテで整形しました。
パテやプラ材での工作はあまり得意ではないので、苦労しましたね。
それと、脚部の動力パイプがオミットされているので、穴は塞いであります。
10. バックパックの改修……?
MS-06DRCの特徴的なバックパックを完璧に再現……といいたいところですが、例の如く、背面を人様に晒す予定などなかったため、J型のままです。
いつかつくりなおしてあげたいと考えてはいるのですが、きっといつまでもこのままなんだろうなー。
機体の基本色であるサンドイエローはMr.カラー「C19 サンディブラウン」を調色せずにそのまま使用、ブラウン部分はMr.カラー「C7 ブラウン」を中心に調色して塗装しています。
ショルダーやソール部分のイエローは、たまたま手元にあった「ガンダムカラー 135 HG ガザC(ハマーン・カーン専用機)用」のセットに含まれる「オーカー1」がぴったりだと感じたのでそれを使用しています。
それから、MS-06DRCのカラーイラストを見てみると、マニピュレーター(手)や動力パイプが紫色です。
これも再現しようと思ったのですが、あまりに紫むらさきしてしまうと、どうにも嘘っぽくなってしまうので、いつものフレーム色「ファントムグレー」に「C67 パープル」を少量混ぜて塗装しました。
よーくご覧いただくと、ほんのり紫っぽくなっているのがおわかりいただけますでしょうか。
さて、ロンメル中佐ですが、「デザート・ロンメル」が本名なのか、あるいは「砂漠のロンメル」という異名が誤訳され、あたかも本名のように広まってしまったのかは、定かではありません。
元ネタ、というにはわかりやす過ぎますが、キャラクターのモチーフとなっているのは、「砂漠の狐」の異名で呼ばれたドイツ陸軍の英雄「エルヴィン・ヨハネス・オイゲン・ロンメル元帥」でしょうか。
騎士道精神に溢れる優れた軍人であり、歴史的な幾つもの逸話を残した現実のロンメル将軍と比べると、こちらのロンメル中佐にその英雄性までは踏襲されていないように思えます。
こちらでは、ゲラート・シュマイザー少佐率いる「闇夜のフェンリル隊」と「ロンメル隊」との出会い、そしてザビ家至上主義者のロンメル中佐と、スペースノイドの解放を信じて戦うゲラート少佐、戦争というものに異なる思想を抱いた両者の別離までが描かれています。
たったひとコマですが、MS-06DRCも登場しているので探してみてください!
以上、「MS-06DRC デザートザク ロンメル・カスタム」でした。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!