夫は、医療保険とがん保険に加入している。
前者はジブラルタ生命である。
実は約10年ほど前、夫はある外資系の会社をクビになった。
当時日本支社が無くなることになり、一番近い香港支社への転勤を命じられたのだが、
子供が小さいのと私が海外転勤は嫌だったので断ったところ、
あっさりクビになったのである。
数日後の3月31日をもって会社のパソコンにログインできなくなると通知があり、
その後レターパックで大量の退職に関する書類が送られて来た。
その中に、再就職支援プログラムなるものがあり、
夫はゴールデンウィーク明けからそのプログラムに参加することになったのである。
再就職支援プログラムなどと言うと聞こえは良いが、
いろんな会社でクビになった人が集まって、一日数時間を過ごし、
アドバイザーなどに相談しながら、転職エージェントと面談したりするシステムであった。
夫は元々外資系を渡り歩いており、転職活動は慣れていたが、
その時、同年代の男性と仲良くなり、ランチをしたりしていたのである。
彼は早々と生命保険会社の営業に転身した。
夫は彼に同情したのか、保険の話を聞いてやってくれと私に言ってきた。
近所の駅ビルのカフェでその男性に会い、夫の医療保険について話を聞いたのである。
私は全く加入するつもりは無かったのだが、
なんとなく彼が可哀想になり、
1時間ほど話を聞いたあと、
保険に加入することにした。
当時、ジブラルタ生命?聞いたこと無いんだけど?と思っていたのに、
早いもので10年以上保険金を支払っている。
彼はと言えば、
ジブラルタ生命はあっけなく退職してしまった。
第一印象から営業に向いてないと思ったが、
一年と持たなかった。
彼に義理だてする必要もなくなったのに、解約しなかったのは、
夫が次から次へと給付金を受け取っていたからである。
元々ケガの多い人なのだ。
一年を通して自転車に乗り、冬はスキーをしている。
自転車で転んでは入院し、スキーで痛めた肩や手首、膝など、合計3度も手術した。
それだけで支払った保険料はすでに元をとったのである。
それが今回、がんになったときたもんだ。
もう、うちの夫はジブラルタさんの不良債権と化しているのである。
新しい担当さんは女性、
丁寧で素晴らしい営業さんだ。
今日めでたく、
第一回の保険金が振り込まれた。
診断書を提出して、
10日目の振込であった。
もう名前も思い出せない〇〇さん、
ありがとうございました。
昼に食べた、神坐の煮卵ラーメン、うまし。