お金 | 認知症の義母と嫁の私

認知症の義母と嫁の私

認知症の義母との話つづります

今日はお昼すぎに義理姉から電話があり、

「おーぃ。寝てないやろ~?」

「うん。バレた。朝方苦しいから病院に行って家に帰ったのが6時で7時から9時まで寝て9時から診察に行ったんよ。まー眠れんのは仕方ないけど、動脈から採血したんよ。これが叉痛いんよー。」

私は義理姉と話した。

義母は食べ物がないと言っていたらしい。

「おかあん。」

「はい。」

買い物した物を冷蔵庫にしまい冷蔵庫の中を見たが炊き込み御飯は残っていた。
「牛乳冷蔵庫に入れたよ。」
「うん。買ってきてくれたん。有り難う。ところで口座はどうなっとんじゃろー?」

「大丈夫。再発行に○○(長男)が行くよ。」

「行ってくれるん?」

「うん。行くよ。心配せんでいいよ。他にはいる物ある?」

「今はいい。色んな物買って来てくれてお金払わんといけんが。」

「○○(長男)から預かってるから大丈夫。お母さん、絵でも描いてあそぼうか?」

「うん。絵は昔描いてたからなー。ちょっとならしてもいいわ。」

「何絵にする?水彩画にしようか。」

「うん。」

「絵の具はあるけど筆がねー。」

「手でぬるわけにはいかんしなー。筆やこーねーわなー。」

「筆こうてくるわ。」

で叉口座の話をはじめた。
私は同じ事を繰り返した。
カーネーションの水やりもしていない。

何にもする気がないようだ。

病院の先生には相談したが薬も変わらずこの間ケアマネさんに頼んだ事も連絡がない。

明日になっても連絡が来なかったらしてみようか。

このままではいけない気がする。

「ひとりの男として好きだから。」

テレビがついていたのでそのセリフをそのまま言ってみた。

「カーッこんなセリフ言われてみたいわー。あんな事言われたらどうする?お母さん。」

笑って黙った。

あー。しくりましたよ。

口座の事で頭がいっぱいみたいだ。

「お茶の支払いもせんといけん。」

「うん?請求書きた?」

「いや。来てねー。」

「きたら言ってな。」

「明日、筆買ってくるから。絵でも描こうか。」

「絵か。何十年も描いてないから出来るかなー。」

「出来るよ。大丈夫。」

で義母の家を出ようとしたらバーバサンがやってきた。
「今日はズボンはいとらんがー。」

「おかん。かわいそうなのー。」

「かわいそうにねーよ。」

「ほうか。おかん早よねーよ。」

「うちゃー金がねーけー何もかえりゃーせんわ。姪がシビーんじゃー。」

「バーバサンがそんな事言うのはじめて聞いたわ。」

「アハハハ(笑)」

笑い飛ばしていた。

みんなそれぞれにお金の事は気になっているようだ。
私はバーバサンと一緒に家を出た。

足が悪いから義母の家の段差が危ないので支えてあげないと怪我をしたら困る。
「バーバサンおやすみ。」

「おー。おやすみ。気をつけていきねーよ。おー。光ちゃん、帽子かぶっとったらハゲるでー。」

「いやー。病院行くから帽子とマスクはいるんじゃー。」

「おー。ハゲんようにのー。」

「わかった。気をつけるわ。」

でバーバサンとも別れた。