昭和の家 | モダンと暮らす、カカと生きる

モダンと暮らす、カカと生きる

脳出血で右半身マヒ&失語症になっちゃった〝カカ〝。
甘えん坊の個性派ビーグル〝モダン〟。

この大切なふたつの宝物を守るべく、介護&家事&稼ぎにいそしむ、お気楽のんびり屋な〝トト〟。そんな仲良し家族の日々をつづります。

朝から来たるべき引越に備え、トトの実家の片づけにいそしんだ。

今の家の荷物をただ積めるだけなら、なんてことないのだが

今回の引越は

受け入れ側① 実家(トト)

受け入れ側② コンテナ

受け入れ側③ 実家(カカ)

の3カ所に分けて、荷物を積み込む。

特に、①実家(トト)は

ばあちゃんの時代から物持ちのいい(片付け下手)家柄だけに

開かずの扉や、開かずの押入、開かずの引き出しがたくさんある。

それをひとつひとつ開けながら、ため息まじりに中身を次々とゴミ袋につめていく。

午前中から夕方まで、途中からは友人Mちゃんの助けを借りて

山ほどのゴミ袋を作った。

夜、弟の手を借り、車にどんどん積み込む。

翌日、車でゴミ処理場に持ち込むためだ。

一台ではとてもじゃないが間に合わないので

友人Eさんのトラックにも出動してもらう。

それでも載らないタンスや三段ボックス、その他は市の粗大ゴミに出すしかない。


そう言えば今朝、今の家からコタツを粗大ごみとして出した。

すると10時半頃電話があり

「今、粗大ごみの回収に伺いましたが見あたらないと、業者から連絡が入りました。

 ちゃんと出して頂けましたか?」

ちゃんと300円のシールも貼ってひもで縛って出したのだが

どなたかが持っていかれたらしい…。

ま、ゴミとして捨てられるより、誰かが使ってくれるならありがたいけど

300円…。


実家(トト)は築50年の〝昭和の家〟だけに

今どきサッシではなく、木枠の窓。

鍵も金物で、穴に差し込んでくりくり閉めるヤツ。

もちろん網戸もない。夏は蚊が入ってくるので開けられない。

各部屋にエアコンをつけようにも

配電が古くてアンペアを思い通りに上げられない。

大学を卒業するまでここで暮らしてたのに

人生の半分以上、サッシが当たり前の生活をしてみると

今さらながらカルチャーショックを感じる。

そう言えば、窓のガラスもずれてるから

学生時代、窓の隙間から部屋に雪が降りこんでたっけ…。

「絶対に一酸化炭素中毒にならん家やん♪」と友達に強がってたっけ…。

柱には、今年還暦を迎えた叔父が

高校生の頃に書いた落書きだって残っている。


ここはもともと、母方の祖父母の家。

自他共に認めるばーちゃんっ子のトトは、

この家で子供の頃からばーちゃんに甘え、ばーちゃんを追いかけながら育った。

そのばーちゃんも、2年半前にこの家で、95歳で大往生した。

あまりにも母方の一族の思い出が詰まった家だけに、懐かしさと同時に

ここに戻ったら、また出ていくのが大変そうで、ちょっと複雑な思いもある。


カカと構えた家は〝平成の家〟。

2人でひとつひとつ〝家庭〟を創っていくのが、楽しくて嬉しくて仕方なかった。

生まれてきた家族、そして、自分の意思で創ってきた家族…。

今回の引越では、あらためて〝家族〟について考えることが多い気がする。



モダンとトトの、おるすばん日記


カカが

「絶対、アタシが産んだっちゃん!」と豪語していた

我が家の一粒種・モダン

カカとモダンは、トトの自慢の〝家族〟だよ♪