10年前を思い出して、切なくて苦しくなった。




10年前に、一生繋がっていたくて、大切に思っていた人とは、今やもう何の繋がりもないし、それをどうにかしたいとも思わない。




そしてそれを10年前の私は知っていて、それでもその人のことを大切に思っていたという事は、今の私の感情や状況と関係無く、独立して存在していたことを忘れないでいてほしいと願っていた。




だから初めから全てを知っているはずなんだ、私たちは。







そして私はあの坂道で何を約束したのだろう?




私の感情やら意識やらを取り除けば、わかっているはずなんだ。





たぶん、一生仲良くしようと約束した気がする、たぶん。







いろんな人が、その人その人独自で、自分の伝えたいことを表現をしている。




正解なんてない。





そう思ったら怖くなった。






夜、帰り道をあるいていて思った。




私以外は全部宇宙みたいだ。






電車に乗って、移動を始めるとき、飲み物がないと不安になる。




夏でも冬でも冷たい水を用意することが多い。






今日の夜はペットボトルに入った国産の水と、ドライフルーツになったマンゴー、フロランタンを用意して、湘南新宿ラインに乗り込んだ。





車内はとても空いていて、私は買ったばかりの小説を読み出した。




イヤフォンで音楽も聴いていた。







そこではたと気づいた。






今読んでいる本が本当に好きで、聴いている音楽も本当に好きなこと。







そしてその時の状況も大好きなこと。






自分が本当に好きなものを見つけることって、とても難しいと思うのだけれど、出逢った時には懐かしくてたまらなくなる。





その空気が動く感じが好きだ。




くやしくて、くやしくて、くやしくて、涙が出た。




地下鉄の中で堪えきれず、上を向いて早く駅につくことを願った。


自分の不甲斐なさによるものならば、仕方ないと諦め切れる。

けれど、自分の伝えたいことを伝えられなくて、それはもちろん私の伝え方が悪いのだけれど、そんな自分にもどかしいし、少なからず相手にも悪意を感じてしまう。

悪意というか、私への反感という方が正しいのかもしれない。





今はまだくやしさが私の心を取り巻いているし、それによって悲しい気持ちになってしまう。


こんな気持ちになるなんて、滅多にない。




予想していなかった心情になった。







お願い、早く、去って。