初めての
図書館本でなのでのような帯がついてなかった。
『カブールの園』と『半地下』の二つが入っている。
『カブールの園』
日系3世のレイ(玲)、日系女性三代の確執、そしてマイノリティである日本人。
子ども時代に受けた心の傷を癒すべくカウンセリングを受けているレイ。
シリコンバレーで友人と起業したレイは旅の途中で嘗ての日本人収容所を訪れ、自分のルーツに向き合っている時に、同僚の黒人に言われる台詞がある
「日系人ではなく、日本人の目になっている。(中略) それだとプレゼンテーションがうまく運ばない。リベラルな起業風土をアピールできるのは、あくまで俺たちがよそものではなく、アメリカ人の目をしている限りにおいてだから。」
『半地下』
ここにもリアルな80年代のアメリカの様子が描かれる。
母を亡くし父も出奔し、姉とふたり取り残された状況下で隣人に言われる
「大丈夫だよ、この国はどんな事情があろうとも子供だけは受け入れる。難民だろうと親が犯罪者だろうと子供は受け入れる。この国は偽善にまみれているけれど、子供だけは絶対に受け入れる」
いっぽう、レーガン政権当時に学校で配られた冊子"SAY NO TO DRUG"
それだけ蔓延っていたドラッグであり、" NO "と言ったばかりに殺されてしまった少年のトモダチ。
そして、またまたリピートしてしまった
何と云うか映像的な〜と云う表現でいいのだろうか〜
上手いです、情景、季節、それらを感じさせてくれるのが。。
不思議な男の子、そして浮遊する感じの女の子が出会うんだけど。
話の筋以上に、この作家さんのハナシの進め方に持っていかれたなぁ。
後で知ったんだけど、これ映画化されていて、なかなかスキャンダラスな展開になったヤツだったのねぇ
平野啓一郎の
ネットで何かを検索している時にたまたま見つけ、映画化されていることを知った。
安藤さくらちゃんが出てるようで、 "亡くなったのは全く別人だった" と云う内容に惹きつけられる。
初っ端に読んだ「高瀬川」でけっこう引いたのは、ひょっとして実験的な〜作品だったのかも。。
の「ある男」は、読み出したら止まらなかった。
差別、死刑といった問題にも踏み込んでいる。
死刑囚である凶悪犯の息子がどう生きていくか〜
二度の自殺未遂を経て、どう生き直していくか〜
素晴らしかったーー
そして、気になっていた作家さんのひとり
平野啓一郎氏が死刑囚の息子の人生を描き、
こちらは殺人を犯し服役後ホームレスとして生きる男を、そして彷徨う彼の娘を描く。
誰の人生にもあるだろう人生の冷酷さと、人との出会い。
生きること、祈ること、、、哲学的なんだなぁ。
、、、とシリアスな作品がつづいた後に
ですわーー
前に読んだのは「このどしゃぶりに日向小町は」。
このネーミングが面白くって、さらに近影の並々ならぬオモシロさに惹かれたんだけど。
リンクしてる記事にも書いているように、風邪前に読んだのが正解で、しんどい時だったら酷くなったと思う。
はバカミスに分類されるらしい
時々、手にとりたくなるmoclもかなり変なヤツに違いない