無肥料栽培2年目の水田に大繁殖するアゾラです。
私自身、アゾラを見たのも今年が初めてで、栽培している水田で繁殖したのも初めてです。
冬期には田んぼの一角の水たまりにわずかに居たアゾラですが、
代掻き直後からものすごい勢いで増殖し、ついに水田一面を覆い尽くしました。
慣行栽培をしていれば正直な所こんな迷惑なものはないかもしれません。
それは水温が上がらないので稲の生育に影響がでるからです。
しかし、自然栽培に於いては希望の光でもあります。
遮光によるコナギの生育を抑制してくれるからです。
アゾラを普通の浮き草の一種と考えていましたが、実際には全く違いました。
▼部分的に一度初期除草をしていますが、取りこぼしたコナギは顔を覗かせています。
しかし、除草を行っていない部分でもコナギは水面から姿を出していません。
▼何しろ、アゾラが重なり合い、その層の厚さは2〜4cmほどになっています。
アゾラはシダの仲間なので触った感じも硬質な感じで、不透明です。
さらに根がものすごいのでこの下で発芽したコナギは生育することは困難かと感じます。
しかし、効果が感じられるのはコナギなどの広葉水田雑草だけで、
槍のような硬い葉を持つホタルイやクログワイ等には全く効果がないように感じます。
▼土曜日は大きくなり始めていたコナギだけ除草しておきました。
アゾラの抑草効果以外に期待することは窒素固定効果です。
アゾラに共生する藍藻類が窒素を固定するそうで、稲の肥料(穂肥)として有効だそうです。
http://farc.pref.fukuoka.jp/farc/kenpo/kenpo-16/16-3.htm
その方法は田んぼにすき込むのではなく、中干しによりアゾラを枯れさせるだけでいいようです。
緑肥としてのアゾラ。抑草目的のアゾラ。
かなり楽しみになってきました。
問題は他の水田に流れ込んで迷惑をかけるといけないという事ですが、
この田んぼの水路は単独の水路なのでその心配もありません。