田植えから20日経った「きぬむすめ」の田んぼです。
面積は2枚で一反半しかありませんが、諸事情により除草剤を使わざるをえなくなりました。
ということで、無肥料栽培は諦めてできる限りの減農薬栽培をします。
除草剤以外の農薬を使わずそれなりに美しい米を作るには「への字稲作」が最適だと思います。
経費削減、安全で美味しい米、無肥料栽培よりは増収確実。
元肥は全く入れておりません。ケイカルなどの土壌改良剤も入れておりません。
当然のことながら生育は極めてスロー。
おまけに除草剤の影響も多少あるのか、自然栽培水田のササシグレに比べて活着も悪く、葉の色も薄いまま。
目に見えた分ゲツも始まっていません。
▼手前右側が私の田んぼ。
向こう側が私より2日早く田植えしたご近所さんの慣行栽培のキヌヒカリ。
すっかり葉の色も色濃くなってきています。
手前の左側が私よりも1週間遅く田植えした慣行栽培の山田錦。
もうすっかり追いつかれています。
私が使用する予定の肥料は硫安(硫酸アンモニウム)ですが、
食味増進、稲を丈夫に育てるために過リン酸石灰も使用します。
(1) | チッソの消化を良くする |
(2) | チッソが一気に効かないよう肥効の調整をする |
(3) | 根づくりを進める |
(4) | いもち病等の抵抗性の向上 |
(5) | 生殖細胞を充実させ冷害に強いイネをつくる |
(6) | イネの登熱を早める |
(7) | 粘りのあるおいしいお米になる などの効果が過リン酸石灰を施肥することにより期待される様です。 |
▼反当20kgを使用するとします。
情報によると過リン酸石灰で反当40kg。重過リン酸石灰で反当20kgが適量だそうです。
でも、今まで無肥料自然栽培してきて思ったのは「そんなに肥料が必要なんだろうか?」ということです。
過リン酸石灰は田植えから1ヶ月以内に施肥するのが良い様ですが、本当かな?
何しろ化学的な肥料にはまったくもって疎いのでその情報を信じます。
▼これが過リン酸石灰
サラサラした粒状になっています。
畦際は手で撒けますが、田んぼの真ん中あたりには思いっきり放り投げても届きません。
▼ということで、使い慣れた釣り道具を使うとします。
撒き餌シャクです。
3タイプ準備してきました。
肩掛け式の肥料バケツで使うのならカップの大きい柄が短い目のシャクの方が使いやすかったです。
しかし、サラサラしているので、ポロポロこぼれて非効率・・・
そんな時・・・
▼バケツの肩掛け紐が外れて田んぼに思いっきり過リン酸石灰をこぼしてしまいました。
慌ててかき集め、バケツに濡れた過リン酸石灰を戻しましたが、これが良いヒントになりました。
粒同士が水でくっついてシャクからこぼれずとても掬いやすく、水を吸っているので飛距離も伸びました。
投げた瞬間にくっついていた粒同士もばらけて広範囲に広がります。
瓢箪から駒、怪我の功名♪
でも、こぼした肥料が硫安でなく過リン酸石灰で本当に良かったです。
▼無事(?)に撒き終わりました。
お次は出穂45日前後に窒素肥料を追肥します。
気になるのは5月初旬に早植えすると窒素追肥の時期が梅雨のど真ん中に当たるので、
肥料の流亡が激しい気がすることです。
とりあえずは、「美味しくて絶対安全!」ではなく、除草剤を使っている以上は「美味しくてできる限り安全!」
そんなお米を目指すしかありません。