5月8日に田植えをした平野部の田んぼの様子です。
この地域では3枚で一反の田んぼで無農薬の自然栽培していますが、そのうち2枚はカブトエビがいます。
カブトエビは雑食性で、発芽したばかりの水田雑草のコナギを食べてくれるようです。
冒頭の写真はカブトエビがたくさんいる田んぼです。
コナギなんか本当に生えていません。
以前はコナギに悩まされ続けて倒れるかと思うくらいの真夏の草退治作業でした。
▼こちらはカブトエビが少しいる隣の田んぼの様子。
コナギは少し生えていますけど、大した数ではありません。
問題はヒメミソハギがそこそこ生えていること。
雑食性とはいえ、カブトエビにも好みがあるようです。
▼こちら、ポット育苗して手で植えた1本苗。
マット苗とはまったく違う生育を見せてくれています。
開帳型に元気いっぱいに分ゲツし始めました。
この先が楽しみでなりません。
もうすでに15本ほどに分ゲツしている感じです。
▼こちらが問題の田んぼ
昨年には見かけなかったアゾラクリスタータという浮き草が大発生しています。
アゾラクリスタータの遮光効果によるコナギなどの水田雑草の抑草も期待していましたが、
そんなに甘くはありませんでした。
▼アゾラの生えているところにはコナギがわんさか。
そうでない部分にはコナギが水面から姿を見せておりません。
▼幾重にも重なり合ってまるで絨毯のように敷き詰めているアゾラ
しかし、コナギはそこを割って顔を出し始めています。
最初は少なかったアゾラでしたから、コナギが生えてから田んぼを覆い尽くすように繁殖しました。
なので、田植えの頃に田んぼ一面に繁殖させていれば有効なのかもしれませんが、
大きくて頑丈な成苗にしないとアゾラに倒されるかと思います。
▼これはパン箱でテスト栽培している苗です。
真ん中の苗はポット育苗した苗。
両端はマット苗で、同じ日に播種しました。
ここまで差がつくとは驚きです。
ここにもアゾラを浮かべておきましたが、
コナギが発芽する頃には一面にアゾラが敷き詰めていたのでほとんどコナギが生えていません。
きになる水温ですが、そんなに影響があるようにも思えません。
それは何故ならアゾラの繁殖していない田んぼのポット苗との生育の差はないように思うからです。
今後、もっと気温が高くなると水温による影響はさらになくなる感じます。
カブトエビ除草に関しては孵化から1ヶ月ほどで死んでしまうので、昨年はそのあたりから水田雑草が生え始めました。
カブトエビの卵の入った土を数週間おきに田んぼに2回ほど入れることにより、
長期間カブトエビが田んぼにいてくれるようになるとさらに効果的ではないかと感じます。