
乳苗を植えた田んぼのササシグレが出穂していました。
ここ数日は最近植えた田んぼの草取りばかりしていたので全く気が付きませんでした。
モミまきから20日ほど経過した苗なので乳苗とは言わないかもしれませんが、無肥料での育苗なのですごく小さい苗でした。
本当ならそんな小さな苗を植えることなどしないのですが、人様の田んぼを越えないと植えられない道なし田んぼなので仕方なく。
結局は深く水を張れずに雑草だらけ。
ここはケイカルだけ入れて、NPKは無施肥で育てています。
さらに条間だけ草取りして株間はほとんど放置状態でヒエが満員御礼状態です。
おそらく反当2斗〜1俵あるかないかでしょう。^^;
▼十数日前に株周りのヒエを抜いた株でもこの状態です。

ま、この圃場での収穫はあまり期待していないのです。
それはなぜかといえば隣の人の田んぼとつながっているから。
平素はうちの田んぼにつながる隣の田んぼの落水口は塞いでいるのですが、
大雨が降ると除草剤が流れ込む可能性もあります。
幸い、隣の人は高齢のために人力では大変な農薬散布をすることはしません。
最近はこの界隈のほとんどの人が育苗開始の際に農薬を使う人がほとんど。
でも、なんだかこんな田んぼは嫌です。
なので、ここは自家用米を栽培する目的の田んぼにしかできません。
それは美味しくて安全なお米をお届けしたいという理想からかけ離れているからです。
なので、この田んぼは除草も最後の最後に後回しにします。
このままこの田んぼを借り続けて隣の人が稲作できなくなった時に私に耕作させてくれるようとの希望をもって悲しい気分で稲作をします。
さて、5月13日にこの田んぼに植え出穂を開始した苗と同じ苗を6月27日に別の田んぼに植えました。
▼補植用の田んぼの片隅に置いてある苗には1ヶ月前から稲穂が出ています。

実は植えた苗にも最初のうちは稲穂が出始めていましたが、周囲に他の苗も雑草もない状態になると分げつが始まりました。
これは昨年も今年も同じ。
肥料不足、生命の危機から子孫繁栄のために稲穂を出そうとしていたようですが、
無肥料の圃場とはいえ、田植えをするとまだまだ生きることができる!
まだまだ栄養を蓄えればもっと強い子孫を残すことができる!
稲たちはそう思うのでしょうか?
昨年もこの状態になってから収穫したお米は別物の味と粒の大きさでした。
今年はそれを確証するために一か八かで昨年の再現をしています。
大きくなって出穂した稲、小さな稲穂を窮屈な環境でつけた苗
▼そして、いまから大きく育とうとする苗。

この稲の収穫は10月10日前後の予定です。
いま出穂師ている5月植えの稲の収穫は8月25日前後。
同じ日に種を播いた稲でも寿命(収穫期)が全然違います。
稲に限らず早咲きの人あり、遅咲きの人あり・・・
枯れさえしなければ、諦めさえしなければ多少つまづいても年なんか関係ないって事なのかもしれませんね。