
昨年の味噌作りは試練がいっぱいでした。
苦労したのは発芽玄米麹作り。
なんどもなんども失敗して、1年分でかなりの知識と経験を積めました。
今にして思い起こせばうまくいくとき、いかないとき・・・
その原因は玄米の品種にもよりますが、でんぷん含有量に「出来栄え」が大きく左右されます。
特に出来栄えの悪い「心白米」はでんぷんが中心に詰まっているので、
玄米を蒸した段階でそれが流出して糖化の原因になり、結果的にべっちゃりした麹に志上がるようです。
新米と古米によっても出来栄えは変わり、糠層が強固で固い米ほど綺麗な玄米麹に仕上がりました。
そんな失敗の中で出来た「べっちゃり麹」を使って味噌を仕込みました。
もし美味しい味噌が出来なければ、大豆も塩も、味噌作りの手間暇も無駄になります。
しかし、うまくいけば今後は麹を無駄にしなくても済みます。
なので冒頭にある写真の失敗作の麹を使って味噌を仕込みました。
▼使用する大豆は自家製の大豆を使わず市販の大豆を使用しました。

もしもうまくいかなくて失敗したら貴重な自家製の無肥料栽培大豆が無駄になりますので。
北海道産の黒豆と丸大豆を使いました。
合わせて2.5kg。
▼さすが黒豆・・・丸大豆も煮汁で染まりました。

これをミンサーにかけて発芽玄米麹と混ぜ合わせます。
使用する麹の分量は4.5kg
塩分は13.5%で、麹歩合は18分です。
▼幾つかの樽に分けて仕込み、自分ちには1樽だけキープ。

1樽は樽のままお裾分けしました。
この味噌を仕込んだのは昨年の1月22日。
ちょうど1年の時が過ぎました。
さて・・・蔵出ししてみます。
▼木桶は随分とカビていますが、ビニール袋に入れているので問題ありません。

ふたを開けると案の定・・・^^;
でも、ビニールの中にはとっても美しく芳しい味噌が♪
▼ジャジャ~ン♪

失敗麹でもちゃんと味噌になっています。
▼黒豆の色素で真っ黒けになると思っていましたが、黒くありません。

さっそくいただいてみますか♪^^美味しいかな~?
▼青ネギと味噌と昆布ダシだけでシンプルな味噌汁にしてみました。

一口のむと、めっちゃ美味しい味噌汁!これは好みです!!
自分の口にはこれくらいがちょうどいいです。
スッキリ、キリッとしているのに甘みもある。
そして香りが上品に仕上がっています。
米味噌の場合は麹歩合18分、塩分13.5%を基本にして今後味噌を仕込もうと思います。
それにしても、失敗麹のほうが美味しい味噌になっているなんて・・・。
問題は麹の見た目より酵素ですね。
昨年仕込んだ味噌は残り1樽。
これは全て自家製のこだわりの味噌。
再来年開封する予定です。