今年は種おろしから随分経っての田植えとなりました。
その中でも、手植えで最後に植えた1枚は本当に時間がかかりました。
葉齢にして5~8葉でした。(本当は5~5.5葉程で植えるつもりだったのですが・・・)
種おろしから20~25日程度の若い苗を植えれば何の心配もいらないのでしょうけど、
それが原因jか・・・今年は田植え早々に稲穂が出る兆しが!!!
世間一般的な常識では止葉(出穂前の茎に最後に出る最後の1枚の葉)が出ると、
もうほとんど分蘖は終わっていると思われているようです。
私もそう信じていました。
なので、この生殖成長に移行した稲を再び栄養成長に戻すためにはどうすればいいのだろうか?
(生殖成長とは子孫を残すために養分を使う事で、栄養成長とは体を大きくするため育つこと。)
悩みに悩んで出した方法が最初に出た稲穂をつんでしまう事。
▼という事で実験開始です。
左側は稲穂が出た茎をつんだ稲株。
右側は稲穂をそのままにした稲株。
さて、この田んぼは狭いのですが、2週間近くかけて田植えを終えました。
まずは周囲のマクラを植えてそれから中心部分を植えました。
▼さすがに2週間の差は大きいですね。^^;
植え終わった時はこんなかんじでした。
なので、真ん中の方は成長が遅いです。
それから41日。
▼差は縮まりません。
でも、田植え早々に異常出穂を始めた稲株もその後は普通に育っています。
▼これ、後で植えた稲の株元です。
コナギが少し生えていますがもうコナギに負ける事はありません。
ガンガン分げつして茎数が増えています。
さて、最初に実験開始した稲穂をつけた茎を切り取った株と、切らずに放置していた株・・・
差は出たでしょうか?
▼これ、稲補を切り取った株です。
最初に比べると随分と茎数が増えましたね。^^
▼で、これがそのまんま放置の稲株。
人間の心配なんぞお構いなしに、どんどん分げつしています。
植物はヤベ~~!!と、思ったら子孫を作り始め、まだまだイケる!と思ったら体を大きくするのですね。
人間の浅はかな考えなんか野生の生命力には関係ないのです。
▼サンプル以外の稲株もどんどん分げつしています。
これは土に栄養分があるからこそ、稲も生きようとできるのだと思います。
もしも同じ土でもその田んぼが雑草だらけだと稲はそのまま子作りに励むかもしれません。
でも、今回は稲たちが頑張ってくれました。
それは私がクソしんどく、クソ暑い中、頑張って草取りしたからに他なりません。
▼早期異常出穂の稲穂は引っこ抜かなくてもスズメのご飯になったみたいですね。^^
自然ってうまいことできてるな~。と、ちょっと感動しました。^^
結局は人間が言うところの「栽培」って、植物の成長の手助けをしているだけすね。
人間が命を育てているなんてのは人間の思い上がりに他ならないような気がします。
そして、大きくなった苗を老化苗なんて呼ぶのもとんでもない話。
老化なんかしていませんでした。
例えて言えば、家庭環境が悪くてヤサグレていた少年が何かを見つけて真面目になった?そんな感じかも?
私も稲のように人生半ば過ぎても若い頃と同じガッツを持ちたいものです。
にしても!!今年もバカでドジなお陰で賢い人が学べない色々な勉強をさせていただきました。
自然に感謝♩(。-人-。)