ササシグレの二段塩水選。 | 自然派で行こう♪

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昨年収穫した種籾用のササシグレです。

全部で11.5kgあります。

圃場全てで4反しかないし、しかも尺角疎植なので実際必要なのは5kgもあれば十分です。

と言うことで、塩分濃度をいつもより上げて良い籾(重い籾)を選ぶとします。


▼貴重な貴重なササシグレ


米の貴婦人と呼ばれています。

私が生まれるちょっと前に市場から姿を消したササニシキの片親です。

でも、その当時はブレンドして流通していた様なので、ササシグレ単体で食べてたのは農家さんだけ?

宮城県生まれのお米です。

とても美味しいと評判で、米アレルギーの人も、アトピーの人も食べられるちょっと高アミロース米。

でも、高アミロースのお米って普通はパサパサしているんですが、これはそんなことありません。

2年前まではササニシキを育てていた私ですが、

どうしてもササシグレを育てたくって・・・

宮城県の太田俊治さんにお願いして自然栽培ササシグレの種籾をお譲りくださいました。

本国米ササシグレ普及会にも入会させていただきました。



昨年、NPO法人「木村秋則自然栽培に学ぶ会」によって正式に柄設定が認められたようです。

これによって、宮城県内産に限り、商品包装にササシグレと明記できるようです。

倒伏性が強かったり、いもち病にとても弱く、慣行栽培ではかなり栽培が難しいと思うのですが、

銘柄復活したとしても県内の一般農家さんの栽培が普及するのかな?



さて、夢いっぱいの私のササシグレの自然栽培・・・初年度は獣害やらで本当に散々でした。

あれだけ苦労したのに・・・苦労はへっちゃらですが、その苦労が水の泡になるのは悲しいものです。

ということで、今年は1反分圃場を広げて、全部で4反です。

おかげで今までの畑は無くなりました。^^;

その分、稲作に集中できます。


▼良い籾の選別は塩水に浸けて、沈んだ種籾を使用します。


真水ではこんな感じで塩度計が沈んでいます。


▼食塩を混ぜて塩分濃度を上げます。


どっさり投入して1.13の比重にします。

毎年思うのですが、食塩勿体無い・・・

今年は味噌を作るために自分で塩を作ったから余計にそう思えます。^^;


▼比重を1.13にしました。


玉子もぷかぷかと浮きます。


▼そこに種籾投入。


かき混ぜて浮いている種籾をタモで救って選別しました。


▼右側のが浮いた種籾


かなり浮いていますね・・・。^^;

ここで、もう一度選別します。

比重1.13で選別するのは一般的にそう言われているからしてみたまでですが、

ササシグレの種籾を頂いた本国米ササシグレ普及会の太田俊治さんが仰るには1.08~1.10で良いそうです。

1.13だといい種籾も浮いてしまうそうですので。


▼と言うことで、水で薄めて比重を1.08にします。


先ほど浮いた種籾をもう一度そこに投入します。

そこで沈んだ種籾を使います。


▼右の足の種籾が二回目の選別で通った種籾。


なぜこんな面倒くさいことをするんだ?

比重1.08でまとめて1回すればいいではないか?と、思われるでしょうけどこれには訳があります。

平野部の田んぼ3枚は獣の心配もいりません。

里の田んぼも周囲よりも刈り取りが遅れなければ心配ありません。

しかし、山田の6枚・・・特に上流域の田んぼは獣害がひどすぎます。

その最上流域の田んぼに1.08で通った二回目の選別の種籾を使用します。

獣の餌になる可能性が非常に高い田んぼに使うわけです。


▼ネットに入れて脱水機で水を切ります。


ササシグレはコシヒカリやササニシキに比べて発芽がとても早いです。

次に控えている温湯消毒ではもみが乾いていなければなりません。

なので素早く乾かす必要があります。


▼比重1.13で沈んだ種籾はこれだけ。


11.5kg中7.5kgです。


▼そして、比重1.08で沈んだ種籾は2.3kg


11.5kg中9.5kgが合格です。


▼もみが外れている種もあります。


こういうのは取り除いたほうがいいでしょうか?

ササシグレはこういう症状が出やすいように思います。

昨年もそうでした・・・。


▼一晩家の中で一番狭い部屋で除湿乾燥させます。


塩水選が終わったら温湯消毒します。

催芽させてから籾蒔き開始。

山田は主に機械植え。里田は全部機械植え。平野部の田んぼは全て尺角1本の手植えで行います。

今年も慌ただしくなってきました・・・^^;



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