発芽玄米麹のまとめ【しっとり麹の原因はここ!】 | 自然派で行こう♪

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自然な農法での安全な米・野菜作りをしています。
釣りと料理と自家製素材を使った味噌作りもしています。



長かった発芽玄米麹造りもおしまいです。

でも、納得いかない部分があるので答えを出す必要が有ります。

答えが出ないと作業は終了ではなく、たんなる中断になってしまうからです。

なぜ!?なぜ私の作る発芽玄米麹はしっとりしているのか?

ブロ友のあぐりさんや肉プル星人さんが作られる発芽玄米麹との違いは何なのか?

また、違いの原因はどこにあるのか?

ようやくその答えが見つかりました。

私が今まで抱えてきた疑問の幾つかはすでに解決していますが、残りの疑問は2つ

疑問その1:なぜしっとりした麹になるなのか?

疑問その2:皆様のように麹の白い菌糸が玄米の糠層の直下に広がらないのか?

疑問2については、使っている短毛菌や長毛菌などの種麹の違いがあると思いますが、果たしてそうなのか?

今回使う玄米はコシヒカリの玄米です。

今まで使ってきたササシグレ玄米との違いが現れるのか?

そこが一番楽しみです。

まずはAの発芽玄米とBの発芽玄米を用意します。いずれも1.2kgの乾燥重量です。

今回は浸漬後にザルで水切りせずにバスタオルで何重にもまいて洗濯機で脱水しました。

同じ重さのお米を洗濯槽にAとBを対面に振り分けてセットし、洗濯機がバランス良く回るようにしました。

これで、一晩かかっていた水切りが3分で終わります。

Aは何も手を加えていません。Bはちょっとひと手間加えています。

その「ちょっとひと手間」の影響を確かめます。

蒸し時間はどちらも50分。


▼これはBの発芽玄米


Aは手際よく種麹をつけ終わったのですが、Bの方はベトツクのでちょっと作業性が悪いです。


▼そしてBはベトツクのでタライに米粒が残ります。


Aのほうが何かにつけて作業性がいいです。

ちまちましていると種切りした蒸し米の品温が下がるので、一粒一粒集めることは後回し。

急いでAもBも麹室に入れます。


▼洗濯ネットに入れたまま麹蓋に並べて濡らして軽く絞った布で包みます。


翌朝には品温が上がりすぎているかも?さっさと寝て3時半に起床しました。


▼その時の温度はこんな感じ。


45度とかになっていたら焦るところでした。


▼午前8時のAの様子


何にも代わり映えしません。


▼同じく午前8時のBの様子。


Aに比べてなんとなく表皮のハリがなくなってきたように感じます。

※ファスナーに黄色いゴムカバーが付いている方がBの米です。

午前10時品温が39度を超え始めました。


▼山のように持っていた蒸し米を崩して品温を下げて元の形に戻しました。


その後、再び品温が上がり始めたので麹蓋に平らに広げました。

この時点で麹室内部への加温をやめました。


▼午後2時半のBの様子。


今までササシグレで行ってきた状態となんとなく似てきました。


▼そして同じく午後2時半のAの様子。


こ!!これは!!!Σ(・ω・ノ)ノ!

真っ白になり始めています。

なるほど!そういうことでしたか・・・


▼その後もAもBも急激に温度が上がり始めました。


その後、かぶせていた布を取り去りました。

洗濯ネットからも出したいところですが、AとBが混ざるのでこのまま製麹を行います。

ここまできたらもう納得のいかなかった事が分かりました。

ちなみに、AとBがどちらが優れているかといえば、決してAがBより優れているとは言えないと思います。


▼まずはパラパラとしたAの麹(種切り後24時間経過)の断面図


まだ完成まで24時間以上あるのにかなり菌糸が入っています。

これが今まで目標にしていた発芽玄米麹の姿です。


▼そして、今まで失敗だと思っていたBの麹(種切り後24時間経過)の断面図


表面がしっとりしているので見た目にはわかりませんが、ミクロの世界ではご覧のとおり。

作り手の心配もよそに普通に菌糸が伸びています。

食べ比べてみるとAよりBの方が甘くて美味しいです。

AよりもBの方が糖化が進んでいるようです。

さて、このBの糖化した麹で味噌を仕込んでも美味しくなるという事実は昨日の試食で判明しました。

それに、味噌作りのベテランの方に伺っても「使っている発芽玄米麹はしっとりしている」との事。

MURA長さんがおっしゃるにも「杜氏に食べさせてもらった麹はしっとりしていた」との情報も。

では、麹のプロの目から見てどうなんでしょうか?

種麹を作っているメーカー秋田今野の佐藤さんにメールで画像を送って確認していただきました。

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お忙しいところ申し訳有りません。
麦用麹を使って出来上がった発芽玄米麹なんですが、このような状態です。
あまり爆ぜておりません。
匂いは白米麹の時のように栗のような香りはせず、納豆のような臭いもしません。少し甘い香りがします。
食べても甘いです。
製麹中の最高温度は初めの手入れの時に42.4度でした。
その後は35~38度までに抑えています。
よく見ると部分的に胞子ができているようです。
これで味噌を仕込んでも差し支えないでしょうか?

写真を添付しますのでご覧いただけますでしょうか?

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以上が、私が送ったメール内容です。


▼そして見ていただいたのはこの2枚の添付写真。




それに対してお返しくださったメールの内容は以下の通りです。

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いつも大変お世話になっております。写真拝見いたしました。見た感じ、ハゼが見えているところは玄米の表皮が破れている部分や割れた断面の繁殖が良いよう見受けられます。

味噌に使用しても良いとは思いますが熟成が遅れるかもしれません、一般の麹を併用するのも良いかもしれません。

原料処理法を検討して見たら如何でしょうか。ご検討よろしくお願い致します。
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原料処理法・・・今回の実験で解決しました。

一般の麹を併用・・・白米麹ってことでしょうか?仕込んだ味噌を食べてみて大丈夫でしたから。^^

長かったトンネルからスッキリ抜け出せました♩

素人の私としては、ヤレる事はヤリ切りました。

安堵感と充実感でいっぱいです。^^


さて、皆さんはAとBのお米の違いが分かりましたか?

同時に比較してみてやっとわかるこの事実。

ササシグレでも最初にこれをやっておけば、経費も時間も無駄にならずに済んだのに・・・。

でも、失敗あってのモノダネですからね。^^;



★最終的にうまくいった方法とコツはこちらの記事で。


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