
地鶏の味がよくわかる。地鶏スープの地鶏鍋。
先日とった地鶏の鶏ガラスープを使って地鶏鍋作りました。
そのスープに三ツ星醤油と阿波和三盆糖だけを入れて鍋にします。
具は地鶏と白ネギのみ。
糸こんにゃくも用意していますが、それは後のお楽しみに取っておきます。
▼地鶏です。

もも肉と胸肉等がごちゃ混ぜになっています。
通常のブロイラーですと、私は鍋にする場合は胸肉は好きではないのです。
しかし、出来のいい地鶏は胸肉もパサパサ感が無くとっても美味!
▼地鶏を入れます。

地鶏はブロイラーと比べ色が違います。
身も赤味が強く、皮も黄色くてそこから美味しい脂が滲み出ます。
当然、味も違います。
過去に谷間で飼っている、放し飼いの地鶏をもらって食べましたが、
キジや鴨の様な、どことなく野生の味がして歯ごたえも最高に良かったです。
これが鶏か?と思うそんな美味しさでした。
▼火が通りました。

コリコリした皮。味が濃厚で旨味がスゴイ。
身は噛む程に味が滲み出て野生っぽい味が口の中に広がります。
▼食べているうちにだんだん脂が浮いてきました。

黄色が濃くて見るからに旨そうな色をしています。
この脂だけを使って炒め物を作ったらさぞ美味しいのではないか?と思います。
▼だんだん煮詰まって来たら火を止めます。

残った(ワザと残した)鶏肉とスープを別の容器に移します。
これを使い、翌日に親子丼を作るのです。
そもそも親子丼のルーツはこういった鳥鍋にタマゴを入れて作られた物ですから、
節約料理とはいえ、由緒正しい親子丼・・・と言う事になります。
さて、ココからがお楽しみ。
▼スープを少し残してそこに糸こんにゃくを入れます。

この状態でかき混ぜながら火にかけて、煮ると言うよりは炒めていくのです。
こんにゃくに含まれるカルシウム成分が肉を固くするため、
すき焼き等を作る時は肉と離れた場所に入れますが、
この場合はそう言う発想ではないのです。
私が、23歳の時に雑誌の仕事もしていたのですが、
その原稿に興味深い小説があったのです。
その小説の中に出ていた生臭坊主が作る鴨ねぎ鍋は、
こんな方法で糸こんにゃくを食べていたのです。
さすがにプロの作家さんが書いただけあり、実に旨そうにその料理が表現されていました。
絶対作ってやろう!そう決心して作ってみてその美味しさにビックリ。
以来、放し飼いの地鶏やキジや鴨など、美味しい鳥の肉が手に入った際には、
最後に糸こんにゃくを入れる方法をとっています。
ちなみにブロイラー鶏で作っても美味しくありません。
▼煮詰まってきました。

地鶏のエキスに美味しい醤油、和三盆糖とネギ、
そして地鶏の黄色い脂が糸こんにゃくにからみついて最高に美味しいです。
醤油味が濃ければ純米酒を入れてアルコールを煮切ってから食べます。
▼ご飯のおかずに最高です。

溶き玉子に漬けてひたすら食べます。
炊きたてのご飯にすこぶる合います。
ただ残念だったのが糸こんにゃくが安物だったと言う所。
あと100円多く出せばもっと美味しい糸こんにゃくが食べられたのに・・・。
売り切れていて残念。^^;
純米酒や醤油等の調味料代を入れなければ、掛かったお金は二人前で1000円ちょい。
とっても安くて、しかも親子丼も後で出来ます。
ちょっと贅沢に見えてかなり安上がりです。