

部活 中華料理で愛しチャイナ部☆お題「なつかしの味」大阪編その②
前回までのこのお題の料理は素人の極貧なつかし料理でしたが、
今回のはちょっと違います。
れっきとしたプロの料理の思い出です。
それも、大阪は丼池(どぶいけ)筋の老舗松葉屋さんの料理です。
この松葉屋さん、創業何年かとかそう言う事は解りませんし調べてもいません。
そんな事よりも誇るべき事があるお店なのです。
それは「きつねうどん発祥の店」なのです。
20歳の私は冬の寒空の下、ある人を待っていました。
時間は7時から8時くらい。
待ち合わせの時間を1時間はオーバーしています。
携帯電話もあるにはあったけど、一般人が持てるものではありません。
いったん外に出てしまえば連絡の取りようがありません。
寒い。雪も降っていました手足が凍るようです。
当時の私の定番のカッコは薄っぺらい革ジャンとTシャツとジーンズ。
寒くないわけがありません。
体が冷えきってどうしようもなくなったとき待ち人は来ました。
やって来たのは親父の従兄弟。
といっても、私より五歳年上のお兄ちゃんです。
「さむかったやろ?飯喰いに行こか?」
と言う事で、連れていってくれたのが松葉屋さんです。
お店に向かう道すがら、きつねうどんの発祥の店だと言う事も教えてもらいました。
そうと聞いては「きつねうどん食べてみたい!」と思うのが人情です。
でも、少々強引なその兄ちゃんに「体が冷えた時はおじやうどんに限るで!」と強要されました。
え?おじやうどん???なんだそれ・・・。^^;
ともかくそれを注文して出てくるのを待っていました。
しばらくして運ばれて来たその料理。
それは、四角い器(おそらく鉄器)に入ったうどんのような雑炊の様なもの。
印象的な具はうどんには似つかわしくない紅ショウガが乗っていた事です。
他にもタマゴや蒲鉾等も乗っていました。
ひとくち食べてその味にビックリ。
おいしすぎる!体が冷えきっていたせいもあるのでしょうが、
寒さでいかれてしまった体中の細胞が蘇る様な味です。
やけどしそうなくらいに熱いのですが、無我夢中で一気に食べてしまいました。
※真冬の大阪に行かれた際には、
体をめいっぱい冷やして松葉屋さんのおじやうどんを食べてみて下さい。
生き返りますよ(笑)
それから、その兄ちゃんにはあっていません。
親戚の法事の時も葬式の時も。
でも、元気にしていると言う話は聞きましたので、いつか再会出来る日を楽しみにしています。
では、その思い出の味、おじやうどんを記憶をたどりながら再現してみたいと思います。
(大阪の人にはおなじみの味ですので笑わないで下さいね!^^;)
▼使ううどんは出来る限りそれっぽいのを。

▼出汁にも少しこだわりたいです。

▼ドッサリ削り過ぎました。(笑)

▼うどんを茹でて

▼こんぶと鰹節で出汁を取って

▼うす口醤油、みりん、塩で味を整え具を入れて

▼完成です。

ん~~。かなり見た目の印象が違う様な気がします。
もっとタマゴに火が通っていた様な・・・
うどんも短く切っていた様な気がします。
それに、出汁の色も透き通り過ぎ。
もっと白っぽかった気がします。
土鍋や鉄鍋で鍋焼き風に作った方が良かったです。
では、食べてみます。

紅ショウガとおろし生姜の味だけでそれらしい雰囲気にはなっていますが、
やはり湯気が昇り立ち、生卵も放って置けばすぐに火が通るような熱々感がなければ、
おもいでのあの時の味にはなりませんでした。
大失敗です。
でも、本家の松葉屋さんのおじやうどんには似ていなくても、
このうどんそのものはけっこう美味しかったです。^^
