本日の懐かしのホラー映画は、「ヘルレイザー2」(1988)。
近年も新作が発表された長寿シリーズの第2弾です。

物語は、1作目の事件の後から始まります。
新居で起きた惨劇で唯一の生存者カースティは、精神科専門の病院・チャナード研究所に収容されていました。刑事課のロンソンや院長のチャナード、スタッフのカイルに惨劇の一部始終を話しますが、荒唐無稽過ぎる内容に誰も信じてはくれませんでした。
事件のあった現場を調査していた警官より、義母ジュリアの血が染みついたマットレスに関する報告があり、カースティは激しく動揺します。
また同じ悲劇が繰り返されてしまう事を危惧したカースティは、マットレスを処分する様、ロンソンに懇願します。しかし、オフィスに戻ったチャナードは、ロンソンに連絡し、マットレスを処分せず自宅へ届ける様に依頼をするのでした。
その会話を偶然に聞いてしまったカイルは、チャナードの自宅へ侵入します。チャナード宅の自室には、パズルボックスに纏わる様々な資料がありました。長年パズルボックスについて密かに研究をしていたチャナードにとって、カースティの義母の血が染みついたマットレスは喉から手が出る程 欲しい一品だったのです。
チャナードは、体に蛆が這っている妄想に取り憑かれた患者を自宅へ連れ込みます。患者をマットレスの上に座らせ、手渡した剃刀で自傷行為をさせるのでした。大量の血がマットレスに沁み込み、マットレスの血だまりから筋組織剥き出し状態のジュリアが甦ります。
(患者はジュリアの餌食となり、死亡。)
恐るべき真実を知ったカイルは、病院に居るカースティの元へ急ぎます。
カイルは、カースティの話が真実であった事を認め、2人はチャナード宅へ潜入する事にします。
チャナードは、ジュリアを完全体にする為に、次々と患者を自宅へ連れ込み、ジュリアへの生贄として捧げていました。チャナード宅へ侵入したカースティ達ですが、バラバラになった際、カイルはジュリアに生気を吸われ殺されてしまいます。
その後、ジュリアと鉢合わせしたカースティも殴打され、気を失います。
チャナードは、病院でパズルボックスを解き続けていた失語症の少女ティファニーを自宅へ連れて来て、本物のパズルボックスを解かせます。
4人の魔道士(セノバイト)が現れ、地獄への扉が開きます。
チャナードとジュリア、気絶していたカースティ、ティファニーは、それぞれ地獄の迷宮へと通じる通路を進みます。
地獄の女王となったジュリアは、連れて来たチャナードを装置にかけ、新しい魔導士に造り替えます。ティファニーと合流したカースティは、ジュリアを退けた後、魔導士達と対峙。そこへ、新たに魔導士となったチャナードが割って入ります。
3つ巴の状況となり絶体絶命のカースティ達は、地獄から抜け出す事が出来るであろうか。
「ヘルレイザー2」は、数ある「ヘルレイザー」シリーズで唯一連続性のある物語となっています。
強いて言うなら、2作目の終盤に登場する柱に封じ込められたピンヘッドが「3」に登場するのが、次作への唯一の繋がり(伏線)の様にも感じます。
それ以降の作品は、パズルボックスとピンヘッド達魔導士しか共通項がなく、独自の物語が展開されていました。
カースティを演じるアシュレイ・ローレンス、ジュリアや地獄で登場するフランクおじさん役の俳優が前作に引き続き登場しているのは、嬉しかったです。
本作を初めて観たのは、高校生の時になります。
中学を卒業した記念(?)に、隣町のレンタルビデオ店の会員になり、旧作ホラーを中心にビデオをレンタルする様になりました。それまでは、テレビ録画した1作目を繰り返し観ていたので、「ヘルレイザー2」には大いに興味がありました。
「悪魔のいけにえ2」と一緒に会員になって早々借りたと記憶しています。
最初に観た第一印象は、「地獄絵図」でしょうか。
"地獄"と呼ばれる場所があるとしたら、こう言う所なのだろうな・・とイメージの参考になりました。CGの無い時代なので、想像出来うる限りの表現を凝らした様に感じられました。
唯一残念だったのは、迷宮の支配者・リバイアサンの存在意義がイマイチよく判らなかった事です。もっと予算があったのなら、怪物の様な姿をしたリバイアサンが登場したかも知れませんね。
本作の大きな注目ポイントとして、4人の魔導士が元人間であった事が明かされます。
本編冒頭では、ピンヘッド誕生秘話が描かれ、彼が元軍人で、フランクおじさんの様にパズルボックスを解いてしまったが為に、地獄の番人にされてしまった事が判明します。他の3名の人間態も登場。
一番驚いたのは、歯をカチカチ鳴らす魔導士の正体が少年であった事です。
音楽は、前作に引き続き、クリストファー・ヤングが担当。
個人的には、2作目のコーラスから始まるパワフルなメインテーマが当時からお気に入りです。サントラ盤は、大学生の時にCDショップで発見し、即購入しました。
1作目のサントラは購入したショップに置いてなかった為、イギリス旅行の際、旅先で入手致しました。渋谷のタワレコに売っていたのを知ったのは、帰国後の事です。(;'∀')
ランディ・ミラーが音楽を引き継ぐ「ヘルレイザー3」でも2作目のフレーズが登場しますので、非常に重要な作品であると言えます。
残念ながら、2作目以降はホラービデオカタログ未掲載となりますので、ナンバリング無しで定期的に取り挙げて行きたいと考えています。
(できれば最新作まで。)
